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5話 レイドバトル!!

 レベル差がある中、何であんな奴が出るんだよ。

 ん、なんだ?


 スマホが鳴っている。こんな状況で?


 [皆、聞いてくれ。俺達は今3階層に居る。攻略をしようとしたが俺達だけじゃ勝てねぇ。死人だって出た。誰か、俺達と協力してアイツを倒そう]


 あるプレイヤーがそう言うと現在地が現れた。


 [俺達が居る場所は此処だ、皆。助けてくれ]


 場所は俺が居る近くの場所だ。

 それに3階層を攻略するにはこれしかないかもしれない。

 数の暴力。これで制圧するしか。


 [葵、行くぞ]

 [え、あ、はい]


 俺と葵は急いでそのパーティの方へ向かう。

 俺と葵がその場所へ向かうと他のパーティも沢山居た。

 

 [皆で協力するんだ。行くぞ!!]

 [まて、まずは作戦だ]

 

 一人のプレイヤーがそう告げた。


 [なら、俺が攻撃をする]

 [なんだ、お前、見るからに弱そうじゃねぇか]

 [頼む、俺に任せてくれ]

 [そこまで言うのなら]


 情報、モンスター名:れい。主な攻撃:魔法。人のような見た目をしているモンスターで余裕をこいていると即死される可能性あり。


 [余裕は禁物だ、気をつけて行くぞ]

 [ああ]


 レイドバトル。だが、そんなことをすると相手のHPが上がる。


 [葵、気をつけて行動するぞ。相手の攻撃力も上がるはずだ]

 [はい]


 その時、魔法が使われる。

 竜巻!?


 [ぐあぁぁぁあ]


 多くのプレイヤーにダメージが入る。


 [くそ。葵、皆、俺にカバー頼む]

 [お前なんかが行けるのか?]

 [やるしかねぇんだよ。攻撃が出来る奴は俺と一緒に戦ってくれ]

 [お、おう]


 初期装備のプレイヤーが指図するな、という声もあったが何とか俺の戦略に従ってくれている。


 [バフ、アイテム、全部俺に投資しろ!!]

 

 その瞬間、俺のステータスが一気に爆増する。


 [誰か、時間を稼いでくれ]

 [ああ、任せとき。俺ならそんなもん楽勝や]

 [頼んだぞ]


 限界までためるんだ。アイツを倒せるまで、俺が全ステータスを犠牲にする。


 [うおぉぉぉぉ、あのプレイヤーの為に皆動け!!]

 [おお!]


 あと少しなんだ。あと少しで…


 その時、先頭に居たプレイヤーが負傷する。


 [ぐぁぁぁあ、足がぁぁぁ]

 [早くしてくれ、お前、俺達はお前に投資したんだよ。勝てなかったらお前を追放してやる]

 [大丈夫です。あの人なら、絶対]


 葵が優しく微笑む。彼女は、俺を信じてくれている。皆の為に、俺は、俺は!!


 [エクテル!!]


 俺はスピード、火力、プレイヤースキルを活かして突進する。

 10コンボ、50、100、120、200、500!!

 相手の攻撃を次々と交わし、攻撃を叩き込む。


 駄目だ、力が足りねぇ。


 [きいさん。私の力を使って下さい]

 [え、おい。あれがあの有名なきいなのか!?]

 [お前ら、きいに力を渡すんだ!!]


 きい、ヒットポイント減少。攻撃力、幸運値の増加。


 [うおおおおお!!]


 これで、決める。

 

 [アレクトワインド]


 1つだった片手剣が2つに別れる。


 [痛い、痛てぇ…]


 もしかしたら、俺は死ぬかもしれない。それほど、俺の体に激痛が走る。


 [はぁぁぁぁ!!]


 攻撃。クリティカル、クリティカルダメージ、会心の一撃、追加ダメージ!!


 [や、やったぞー!!]

 [ついに倒しやがった!!]

 [まだだ、あとHPが1残ってる。葵、チェンジだ!!]

 [は、はい]


 葵との位置が変わる。


 [これでやられろ。ベクトル!!]


 攻撃を繰り出すと辺りが白く光った。

 

 ◇◇


 [つ、ついに]

 [やったのか!?]

 [うおおおおお!!]


 やった、やっと。倒せた。


 [きいさん、大丈夫ですか?]

 [あ、ああ]

 

 だけど激痛で立つことが出来ない。


 [ちょっとどいて]

 [え、あ、はい]

 [ヒーリング]


 俺の体力が元に戻った。


 [なんだ、今の!!]


 体力が、あんな一瞬で。


 [あのモンスターを倒してくれたお礼。まあ私はこれくらいしか出来ないけどね]

 [あ、ありがとう。ございます…]

 [お礼なんて良いわよ。それよりあなた、きいでしょ?]

 [そ、そうですけど]


 彼女の顔が明るくなる。


 [良かったぁ、やっぱりこのゲームにも居たんだ]

 [えっと、誰?]

 [私は楓、よろしく]  

 [あ、はい]

 [はいって、私達の仲でしょ?]

 [仲って、え、もしかして]

 [やっと分かった?]


 この人は楓、俺の師匠だ。戦闘の仕方。そして対策などを教えてくれた人なのだ。


 [でも何で、ゲームはやめたんじゃ]

 [ああ、でも暇だったからさ、暇潰しに始めたんだけど、まさかこんなゲームになるなんてね]

 [はあ…]

 [で、それよりなんで顔を隠してるのよ。貴方らしく無いじゃない]

 [そりゃあ、顔を見られたくないからさ、このゲーム、現実の自分の顔と同じだし]

 [だから狐のお面?]


 この人はいつも文句を!


 [まあ生きてるなら何よりよ。だって、私の自慢の弟子なんだもん]


 そう言って俺を抱き締める。


 [やめてくださいよ]

 [あら、良いじゃない]

 [あの…]


 う、なんだこの殺気。まさか、葵って。

 葵の表情を見ると彼女は凄く怒っていた。


 [貴方、誰ですか?]

 

 冷たい視線で俺の師匠を睨み付ける。


 [あらあら、もしかしてきいの彼女?凄く可愛いじゃない]

 [かわっ…]

 [黙ってくれ、師匠。その人は彼女じゃないよ、俺のパーティの一員だ]

 [へえ、そんなことがあったのね]

 

 楓が誰かに呼ばれる。


 [あ、それじゃあ私は行くわ、貴方も生き延びなさいよ?死んだらただじゃおかないからね]

 [はいはい]


 そうして無事、3階層は静まり返った。


 [きいってあんな人がタイプなんですか?]

 […は?]

 

 急に何言い出すんだ?


 [まあ、何でもないです。それより、これからどうします?]

 

 そうだな、どうしよう。

 その時、スマホに通知が来る。


 (追加情報、このゲームは50階層で成り立っている。さあ、攻略は出来るのか?)


 50階層!?それに、何で今。

 まさか、俺達を監視している?


 今のレベルは15。50階層になるとどんだけ強いんだよ。

 もしかしたら…いや、考えるのはよそう。


 [きい、他のパーティが奢ってくれるらしいですよ?]

 [あのな、俺はそんなに甘い人間じゃない。奢ってもらうだなんて…っておい!!]

 [ふふ、食べて食べて食べまくりますよ。行きましょう、きい!!]

 [あー、分かったから待てって]


 この先、何が起こるかは分からない。だけど今さっき倒したモンスターよりは強いはずだ。

 他の人が居なかったらどうなっていた事か。それを今度は自分の力で戦わないといけない。

 

 ん、そういえば。

 最初に手に入ったこの不思議な力、一体何のために使うんだ?


 不思議な力のペナルティ発動。


 なんだなんだ!?ペナルティ?


 ペナルティ内容記載。

 初期装備固定、装備付着禁止、アイテム個数制限、リスポーン禁止、レベルアップ、経験値の減少、食事の際の体力回復の減少。


 追記:ダメージ増加、身体向上、幸運増加、HP増加、アチープの追加、黒技の解放、回避確率アップ。

 味方への追加バフ:ステータス上昇、仲間への回復力アップ、リスポーン回数追加。


 ツインアタックの解放。

 (ツインアタックとは、一定のコンボ数になると発動出来る。高ダメージを与える代わり、自身に一定時間HP減少付与、秘伝の必殺技)


 なんだよ、これ。

 しかもおれ自身リスポーン不可!?

 常備初期装備!?


 は、無理だろ、こんなの。


 [きい、早く行きますよ!!]  

 [お、おう]

 

 本当の鬼畜は此処からなのかもしれない。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 3階層の攻略完了、他のチームとの協力レイドバトル、いかがだったでしょうか。

 そうして主人公が最初に手にした不思議な力、その力により新たに解放した技、そしてデバフ付与、此処からが本当の鬼畜ゲームになるのかもしれませんね。

 次回はいよいよ5階層になる!?

 (4階層は?と思ったかもしれません。)

 このゲームには何故だか4という数字は存在しない。

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