突撃
俺たち四人はだだっ広い学校の中に飛んだ。
それぞれバラけているのでどこに誰がいるのかは分からない。
陽動チームのおかげで内部はだいぶ手薄。
ここまでは作戦通り。
しかし、怖いのは人質の存在だ。
俺は噴水広場に飛ばされた。周りには武装した黒ずくめが三人。見た目はゴツいが、特に手練れというわけではなく、中身は基本的にオッサンだ。
さっさとやるか。
「え?ぐわぁ!!!!」
背を向けている黒ずくめの持っていた銃を奪い、安全装置を外して右肩に発砲。
その音に反応した他二人に向けて、同じく肩に発砲。構える前に終わらせた。
「ふぅ」
さて、変に起きてきてなにかされたら困る。
なので俺は、追い打ちで顔面にストンプを三人分おこなった。もちろん殺してはいない。
人数がどれくらいいるかわからないので、コソコソしながら移動しよう。
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「ひゃははー!!!!」
近場にいたのは黒鉄だった。上裸になっており、至るところから出血している。だが、思ったよりも元気な様子。
ちなみに俺は木の陰から見ている。
「くらえ!!」
黒鉄の出血箇所から、針のように鋭く尖ったものがびろびろと複数伸びていき、テロリスト達の手足を突き刺した。
「がっ!?」
そのまま仰向けに倒れた。しかし、
彼も俺と同じく殺してはいない。
ここはひとまず心配いらないようだな。
「おらおら!!」
このままだと俺が巻き込まれそうだ……。
移動しよう。
塚本は大丈夫だろうか。彼はここから真反対の場所だったな。
能力で飛んで彼を探したいところだが、それでは目立ってしまう。それに加え、人数の多さ的に奴らの銃弾が飛んでくる可能性が高い。俺はなんともないが、そのあと合流した塚本が追撃に巻き込まれる可能性が出てくる。
……校内に入ろう。中には人質がいる。
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校舎の近くに来たが、既に倒されているようだ。
よし、ならこのあたりで空間把握を使おう。人質を探さないと。
「…………っ!!」
俺は咄嗟に危険を肌で感じ、その場から離れた。
危ない。というか気付かなかった…………。
まわりは静かだというのに、一切気配を感じ取れなかったな。
なんとか不意打ちを避けたが、避けなければあの剣が刺さっていたのか………。
真っ黒な剣は地面に埋まるくらいに深く突き刺さっている。
仕掛けてきた方向には、般若の面を着けた金髪のシスターが立っていた。どういう組み合わせだよとツッコミを入れたいが、それどころじゃない。
新しく剣を抜き、こちらに近づいてくる。
俺は先ほど奪った銃を構えた。
一発、二発と撃ち込むが、それを動体視力でよけ、走ってきている。
さらに撃つが、今度は持っていた剣で弾丸を弾き、そのまま突っ込んできた。めちゃくちゃだ。
「くっ」
速い。避けるので手一杯。このままでは死ぬ。
「ふぅ」
出し惜しみせず、俺は風を纏って移動速度を上げ、なんとか距離を取った。
「…………」
奴はこれといったリアクションや言葉はなく、再びこちらに向かってくる。
「…………はっ!!」
ギリギリまで引きつけ、剣先が触れる寸でのところで風を吹かせた。引きつけた分、風が集まっており、威力は申し分ない。
そして仮面シスターは吹っ飛んでいった。
風によるカウンター。なんとか決まったな。
しかし、これで解決したわけじゃない。
奴は受け身を取っており、すぐに立ち上がっていた。
「強いな…………」
接近戦は不利。しかも銃は使い物にならない。
相手は異能を持っている可能性がある。それに対してこちらは既に手の内を明かしてしまっている状態。
負ける要素満載だ。
でも、まだ終わっていない______。




