作戦
帰宅後、早速案を出そうと考える。
すると、グループチャットから通知が来ていた。
神薙が改めてよろしくと挨拶。
それに続くように塚本と松原がよろしくと返信。
俺も空気を読んで返した。
神楽島を叩くタイミングについての話が始まった。
もちろん早めな方が良いので、今週の日曜には実行したい。そんな話が出た。
俺もできれば早めな方が良いと思う。日曜には片付けておきたい。学校側からのこれといった試験やテストなどもないので、週明けには何かしら来ると予想している。
しかし、神楽島の情報が少なすぎる。
なので俺は、ヤツの能力について知っているか聞いてみた。
神薙や松原も詳しくは知らないらしく、毒系の能力というところまでは俺と同じく推測しているようだ。
(前提として言うが、俺はコソコソして情報を集めることは出来る。だが、戦闘面に関してはてんでダメダメだ。その代わりと言ったらなんだが、神楽島を探るくらいなら容易だから、こき使ってくれ)
自身が戦えないことを伝え、あくまで情報収集に特化していると主張。すると、すぐに返信が来た。
(大丈夫!私と松原君、それから塚本君がバッチリ仕留めるから!情報収集はめっちゃ大事だし、よろしくね!)
(神薙の言うとおりだ。戦闘面なら我々に任せろ。では桐生。まずは明日、出来るだけ情報を集めてほしい。もちろん我々も尽力するが)
(分かった。こっちは任せろ)
(桐生君。無理しないでね)
(ああ)
(じゃあこんなのはどう?決行予定日は日曜の午後。当日の午後、塚本君と私はそれぞれ裏道を通ってF組の取り巻き達の監視下にわざと目撃されるように動く。桐生君は当日、神楽島君の監視をコソコソしながら一日がかりでしてもらって、私か塚本君に接近してきたら教えてほしいの)
(なるほど、確かに神楽島は自分から隙を見せないだろうし、こちらから尻尾を掴ませれば奴は自ら出てくるってことか。神薙も塚本も目をつけられているし、あとは変に勘ぐられないか心配だが)
(その点はまあ大丈夫かなー。全部が上手くいくとは思えないし、あとはアドリブよ!)
(うん、異議なし)
(うん。僕も)
(アドリブか。なるほど)
言い方は軽いが、
彼女が芸能人なのもあってアドリブという言葉の重みを感じ取れる。確かに全部が上手くいくとは思えない。
(俺も賛成だ)
というわけで、彼女の作戦を軸とし、
日曜日に決行することとなった。
「ん?」
それから目を離していたら、
お互いの能力開示について話し合いがおこなわれていた。
神薙と松原的にはどちらでも構わないと返事している。
実力に自信があるからこその発言だな。
(俺はあんまり強くないし、そもそも戦闘要員じゃないから言わないでおくよ)
どちらでも良いというのなら、俺は黙っておこう。
(僕はどうしようかな……)
(じゃあ私は軽く説明しておこうかなー)
(良いのか?)
(うん!私の能力は……精神的にダメージを与えたり、痛覚を刺激するイヤ〜な能力って感じかなー)
詳細を教えるわけではなく、効果だけで説明し、
発動条件などは伏せられていた。
初めて会ったときに見せた、ゾワッとする声と関係しているのだろうか。イヤ〜な感じはビンビンにあったし、現に神薙に絡んでいたF組の男子がダウンしていた。
敵に回すと厄介なのは間違いない。
結局、神薙以外は誰も能力開示をせず、そのままチャットは終わった。
さて、俺は明日やることが山積みだな。
まずは神楽島を調べるところからだ。
手段ならある。




