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お見舞い

カフェをあとにした俺達は、黒鉄のお見舞いに向かった。


「よう!来てくれたのか!!!!」


病室のドアを開けると、黒鉄が飛び起きた。

全治一週間とはいえ、めちゃくちゃ元気なようだ。


「もう大丈夫そうだね。良かった」


「おうよ!バッチリだ!!」


そう言いながらマッスルポーズを披露した。


「好みが分からなかったから、なんとなくで買ってきた。食べるか?」


「おう!食べる!食べる!なんか悪いな!てか、超美味そう!!」


お見舞いの品としてあっているのか分からないが、そこそこ値の張る五個入りのフルーツゼリーを買った。


「うぉ!うめぇ!」


「本当に元気そうで良かった」


「ああ。そうだな」


「そういやさ、…………あれからどうなったんだ?」


そう、彼はあれから事の顛末を知らない。

塚本が笑みを浮かべて口を開いた。


「正体も突き止めてなんとかなったよ。実はそれより大変なことになっててね______」


神楽島に目をつけられたこと。それからC組との同盟関係を結んだことを伝えた。


「同盟!?なんじゃそりゃ!しかも神楽島が相手か……」


神楽島が実際に人を殺してしまったところを見た彼としては不安でしかないだろう。


「C組が味方だし、僕たちだけじゃない。安心してくれ」


「いや、安心は出来ねぇ。気をつけろよ。アイツは!」


「……分かってる。彼は容赦なく人を殺める。そんな奴だってね」


チラッと黒鉄がこちらを見てきたので、俺は小さく頷いた。


「それで、勝てるのか?」


「そうだね……それは分からない」


「頼むから……無理はしないでくれ。アイツはお前が思ってるより、イかれてる」


塚本が人を殺めるような奴と戦えるわけがないと

心配している。しかし、彼は一度、

人としての禁忌を犯している。狂気と渡り合うだけの経験をしているが、黒鉄はそれを知らない。


それより問題なのは、奴の強さだ。


人を殺めてしまうほどの容赦のなさはある。

それだけでも十分に強い要素だ。


しかし、同じく人を殺めることに躊躇しない奴が相手でも、彼は強いのだろうか。


「もちろん無理はしないよ。さっきも言ったけど、C組も味方だからね」


「まあ、そういうことだ。とにかくお前は退院するまで安静にしていろ」


「くっ…………そうだな」


自身の置かれている状況に対して、悔しさからか

拳をギュッと握りしめた。


「また会いに来るよ」


「……絶対死ぬなよ」


「もちろん!」


「ああ」


悔しそうな表情を浮かべた黒鉄を背に病室をあとにする。


「桐生君。……絶対に成し遂げよう」


「ああ」

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