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事故で前世を思い出したら、上司が親友だった  作者: 美月那智琉
本編

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5/14

-かつての親友に嫉妬??-

今回の瞳ちゃんは初めて知る「嫉妬」という感情に困惑する回です。

翔吾は大事な親友だ。

それは今も変わりない。


変わりないんはずなんだけど・・・、

女に生まれ変わったせいか・・・。


初めて、「瞳」として・・・、

今の普段の翔吾を見ているとなんだか・・・。

なんかむずかゆくなってくる。


これは親友に対しての感情か?

基本的にそんなに性格は変わっていないと思っていたはずなのに・・・。


今ではあの笑顔にちょっとドギマギしてしまう。

・・・一緒にプレーしていたあの時は当たり前な光景だったのに。


どうしたんだろうか・・なんか、おかしい・・・私。


◼︎


フットサル。

まぁ、私自身はボールを蹴るのが結構久々だったせいか、

翌日の月曜日にはもれなく筋肉痛だった。


この感じもひっさびさー。

フットサル自体は本当に楽しかったんだよねぇ。


チームの皆さんにも「よければ、次も来なよっ。立花ちゃんなら大歓迎」と早速、次のお誘いも頂いていた。

翔吾も「まぁ、次の集まる日決まったら連絡してやるから。その時に決めればいい」っと言ってくれたし。


私は次も参加する気満々だった。


私は初めての「むず痒い」感情は一旦、脇に置き、

完全にリフレッシュできたので清々しい気持ちで出社した。


出社してすぐ、自席に着いて、業務開始の準備を始める、

水嶋さんの座席の方を見るとすでに今日の訪問先や持っていく資料のチェックをしていた。


「水嶋さん、おはようございます。昨日はありがとうございました。久々にボールを蹴ったら絶賛筋肉痛です。」


水嶋さんはチラッと私に目を向け。

「おぅ、おはよう。楽しかったみたいで良かったよ。」


私は本当に楽しかったので、円満の笑顔で、

「はい!めっちゃ楽しかったです!また、よろしくお願いします!」

っと部活時代並みに言ってしまった・・・。


その光景をみて水嶋さん・・いや翔吾はちょっと苦笑し、

小声で「おー。また、一緒にプレーしよーな。」っと言ってくれた。


次のフットサル♪今からものすごく楽しみだ。


◼︎


今朝、今日から配属になった中途入社する方の紹介があった。


「今日からこの営業部の事務職に配属となりました。梶原 夏菜子です。

前職も営業事務でしたので、早く即戦力になるよう勤めて参りますので、よろしくお願いします。」


パチパチ・・。


その後、事務メンバーで集まり、改めての挨拶&自己紹介タイムとなった。


「今年、新卒入社でこの営業部の事務へ配属となりました立花 瞳です。

えーーっと、趣味はやっぱ・・いや今はフットサルに転向ですね!

サッカーもやっていましたが、靭帯をやってしまってサッカーは一度断念していました。

フットサルは昨日、水嶋さんにお誘いいただき楽しかったので多分・・続けます!

事務としてはまだひよっこなのですが、よろしくお願いします。!」


・・・えらい一気に話してしまった。


「女子サッカーだったのね。すっごい!こちらこそ、よろしくね。

しかし、翔吾にぃとサッカーできる女の子もいたのね。私も久々に見に行ってみようかしら・・」


・・・・??


「梶原さん、水嶋さんと以前からお知り合いなんですか?」


「そうなの。私がまだ小さい頃からなんだけどね。この会社も翔吾にいさんの紹介だったの。」


「そう・・。なんですね。」


・・・小さい頃から?俺らの周りにそんな子いたっけ・・・?

しかも「にいさん呼び・・・」思わず・・ボソっと呟いていた。


私の心はなんか・・もやもやしてしまった。


・・・・


梶原さんとはたまに日常会話的なコミュニケーションをとっている。

彼女は元々コミュニケーション力が高いのか、嫌な感じではない自然に中に入ってきていた。


しかし、梶原さんの「翔吾にぃ」呼びが心の中に酷く突き刺さったまま、もんもんとした日々を過ごしていた。


こんな日々を過ごしていたせいか、気分転換したくなり、職場の近くにある公園で、

お気に入りのキッチンカーで購入した大好きなカオマンガイお弁当を頬張ろう!

そう決め込み、早速購入したお弁当を抱え、お気に入りのチェアを見つけ腰を落ち着けた。


あーこれこれっ!パクチー大盛りにしてもらうのがいつものパターン♪


ウッキウキでお弁当を開け、早速頬張ろうとしたタイミングで、

低木並木の向こう側、樹木のそばから見慣れた姿を見つけた。


「あれ?翔吾・・・・?」


あの姿は翔吾だ。

だけど、翔吾だけではないみたい・・・。


あれ?今日着任された・・・梶島さん?


その様子はなんだか・・楽しそうだし。

二人の距離が近い・・気がする。


しばらくみていると、二人の姿が重なった。


・・・もしかして、、隠れてキスしているの??


その光景に私は思わず・・「あれは・・嘘だったの・・」とボソっと呟く。

そう、私はショックを受けていた。

あの事故の時とは違う、胸を痛みを覚え・・。


少しボーゼンとし・・いつの間にかお昼休憩の時間が終わっていた。


楽しみにしていたカオマンガイは手をつけられることができなかった。

捨てるのは流石にもったいない。

会社の冷蔵庫に入れ、今日の夕飯にしよう。


翔吾の今日の予定はオフィスに戻らず、直帰だ。

私はなんとか平常心を保ち、マッハで仕事を終わらせ・・、

定時ダッシュを決め込んだのだった。


◼︎


その光景を見てから、なんだか翔吾・・水嶋さんと接するのが気まずくなり、

今まで楽しく会話できたのが、なんかできない。


ここ1週間は事務的な会話だけだ。

定時後のお誘いもあったんだけど、なんだかんだ理由つけて断っている。


今まではなんてこともなかったのに・・。

あの光景を思い出すだけで苦しい・・・。


わたしは膝を抱え、丸くなり・・・。


「苦しい・・苦しいよ・・・」


なんとも言えない辛い気持ちに耐えられず、静かに涙を流していた。


・・・


翌朝・・・私の目はパンパンだった。

「なんだこれ・・・あ・・・泣きすぎたからか・・。」


今日は土曜日で良かったひどい顔だ・・私。

「あー。目を冷やさないといけないかな・・・・。」


それよりも、このモヤモヤしきっているこの感情をなんとかしないと爆発しそうだ。

こういう時こそはボールを蹴りたくなる。


ーん?一人でとなると・・スポッチャとかかな・・・。

ちょっと自分で調べたら、空いていたらの条件付きだけど・・個人利用可能なコートもあるみたい。

私は思い切って電話をし、運良くキャンセルになったコートがあったため、

利用時間を贅沢な90分利用で予約をし、早速コートへ向かった。


コートに到着し、利用可能な設備の説明を受け、早速自主練だ。

昔、靭帯をやっているのでストレッチは念入りに!

サポーターも装着済みだ。


何度も何度もボールを蹴っていると、ボールのことだけに専念できていい。

昔もそうだ。悩んだ時こそ、俺はボールを蹴っていた。

その方が逆に冷静になるので、考えがまとまることが多かったのだ。


それは「瞳」でも同じだった。

思い悩んだ時こそ、ボールを蹴っていたんだけど・・・。

怪我を負ってしまってからはちょっと距離を置いていたので、

逆に落ち着いて考えられなくなっていたのかもしれない。


数十回ほど、ボールを蹴ったところを一旦休憩をとることにした。

いい汗を流していると思う。


ふーっっと一息ついて、持参の飲み物で喉を潤す。


ずっとボールを蹴っているうちに、

なんで私はショックを受けたんだろうか・・と落ち着いて考えられるようになった。


ずっと・・・まさか・って思うことはあった。

翔吾は「智」にとっては親友だ。


でも、今の私は・・・・?

確かに智の記憶はある・・。

あるけど・・私は瞳だ。

心は智と同じ男性か?と言われるとなんか違う。

それなりにメイクも好きだし、何気に可愛いキャラものも好きだ。


・・・ただ、スカートだけは苦手なんだけど。


前世も含めて、初めて感じたこの感情。


ずっと背を向けて、現実から逃げていたけど、もう無理だ・・・。


「はぁー」


「あのモヤモヤは嫉妬か・・・・」


ダメだ。


翔吾の顔を思い浮かべるだけで、顔の温度が上がってきてしまう。


私はさらにしゃがみ込み。


「私・・いつのまにこんなにも・・・翔吾のこと、好きになってたのよ・・・。」


・・・・


「重症じゃん・・・はぁ・・・。」

ようやく、瞳ちゃんは翔吾への思いを自覚します。

次回は翔吾sideです。結構、かつての親友が大好きすぎる37歳です。

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