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香澄の勝ち確

文化祭の準備を始めた香澄達。

やはり勝負を決めるのは二人のメイドの様です

「き、着てみたけど⋯どうかな?」

私と七海が仮設の更衣室からメイド服を着て教室に戻った。

今日がクラスに衣装の初お披露目だ。


と、放課後に学園祭の準備をしていた教室内の生徒が一斉にこちらを向いた。


「⋯⋯」

何故か全員が一斉に沈黙する。


「な、何とか言いなさいよ⋯」

迎えに出た亜梨沙に声をかける。


「い」

「い?」

「良い! なに二人、このまま世界獲れるよっ! 」

亜梨沙が大声を上げると同時に、クラスの皆が一斉に歓声を上げた。


余りの反響に気圧される。

「な、何を言ってるの⋯」

「香澄の色気と七海ちゃんの可愛さ! まさの魅力のマリアージュっ!」

興奮気味の亜梨沙を、

「結局、私はお色気担当かいっ!」

思わず小突く。


「香澄はそれが良い。やはり美月の娘⋯」

七海が私を見て微妙な褒め方をする


「七海のが良いよ⋯」

そう言ってメイド姿の七海を見る。


見れば七海は流れる銀髪に白い肌、抱きしめたら折れそうな華奢な身体を漆黒のメイド服に包んでいた。


しかも、七海のプロポーションは華奢だが、ちゃんと少女らしい緩やかな曲線を描いている。

それが服に流れる陰影の波を与える事で、一層しなやかさを引き立ていた。


「⋯いや、これは見るだけで金を取れるね」

亜梨沙は呟いた。

私も同意だ。



「あ、あの、須藤さん⋯」

と、突然クラスの男子生徒が私に声をかけた。


「ん?」

「例の⋯サーブ時のコール、試しに言ってみて⋯」

「え⋯、例の『萌え萌え』、って奴?」

「そ、そう」

「え〜」

いや、恥ずかしいんですけど⋯。


「香澄、どうせ当日にはやらないといけないんだから。七海ちゃんに手本見せなよ」

亜梨沙が催促した。


⋯まぁ、確かに。

嫌でも慣れておくべき?

「じゃ、じゃあ、七海も見ててね」

「わかった」


私はクラスの皆に向き直し、指でハートのサインを作った。

クラスの全員が一斉にこちらを注視する。


う、ハズい⋯公開処刑か⋯。


「美味しくなーれ、萌え萌え、キューン」

台詞に合わせて胸元でサインをくるり、と回す。


「ど、どうかな⋯」

「うーん⋯」

茜と亜梨沙が微妙な顔をして見合せてた。

だ、駄目?

かなりハズい思いを堪えてやったんだけど⋯。


「やっぱり⋯だよね」

「うん、それには⋯」

二人の協議が終わり、亜梨沙が私の前の椅子に座った。


「やっぱり対象が居ないと中途半端だね」

「あ、アンタがやれって言ったんじゃない〜!」

「まあ、まあ。それじゃ⋯私を晴人君だと思ってやってみてよ」

「な、なんで晴人」

「いいから。あ、あと座った客に対してやるんだから、こう、軽く屈んで目線合わせて、腕だけじゃなくて上半身でタイミング取って⋯」

亜梨沙は軽く腰を引いたポーズを指示した。


「や、やけに注文多い⋯」

「必要な事だから!」

「わ、分かった」


亜梨沙を晴人だと思う??

それ、むしろ気軽にできるわよ?


そう思いながら軽く腰を引き、亜梨沙の顔を見てハートサインを作った。


あれ、これ晴人から見たらどんな風に見えるんだろ?

可愛い?

色っぽい?

⋯それとも?


そう考えると、何となく身体がむずむずする⋯いや、それより早くやらないと。


軽く身体でタイミング取る感じで大きめに腕を回してみる。


「せーの、美味しくなーれ、萌え萌え、キュン!」

恥ずかしくて、思わず最後は目を閉じてしまった。


すると、目を閉じた私に向かって、

「うおおっーーー!」

「きゃーーー!」

クラスの皆の悲鳴とも叫びとも違う声が響いた。


「え?」

思わず目を開けた視界に、教室から男子が一斉にドタバタと出てゆくのが見えた。


「え、え?」

なにが起こったの?

なんで男子は退室⋯?

戸惑う私。


「いや〜、やっぱりソレは凶器だね!」

茜が退出する男子を見てから、私の胸元を指差して言う。

「え? なんで男子は⋯?」


「あはは、ちょっとウチの男子には刺激が強すぎたかもねぇ」

座っていた亜梨沙が立ち上がり、私の肩を叩いた。


「いやー、眼福眼福! 目の前で揺れる香澄の⋯おっぱ⋯バスト見ながらの萌え萌えはちょっと⋯いや、かなりヤバい。女の私ですらちょっとイキかけたよ⋯」

「あ、アンタ、 ひとの胸を! あ、それで前屈みに?!」


とはいえ結局、私のメイド服は胸元が開きすぎと学園祭の実行委員から指摘され、デザイン変更を余儀なくされた。


と言ってもガッツリ開いていた胸部分に白いレース生地が足されただけ。

遠くから見れば白い布地だが、近くで見ると透けて胸元が見えるデザインだ。

これって、むしろエロさが増しているのでは⋯。


「香澄の魅力を最大に生かした作戦だよ」

「私はおっぱい星人か」

「あくまで接客、としてだよ、使わない手はないよ」

「で、でも⋯」

「きっと晴人君も喜ぶよ?」

「そっ、そんな事⋯⋯有るかも知れないけど⋯」

まあ、晴人は実際ガキな所あるから。

こういうの、喜ぶかも知れないけど。


晴人がどんな反応するか見てみたい。

ついついその誘惑に負けて、私はポーズを了解してしまったのだった。


作者のやる気は イイね や 感想 で出来てます(笑)

ここまで読んだらもうひと手間、評価をポチっと!

宜しくお願いします。


ぜひぜひ御意見、お聞かせ下さいませ。

気に入った部分だけでは無く、ここが“読みにくかった”“分かりにくかった”も、とても参考に成ります。

感想書いて下さる人には本当に感謝です。


また、連載形式で数日ごとアップしますので、読み逃し無いようお気に入り登録も宜しくです。


他にも小説家になろうに色々作品アップしてますので、良かったら見てみて下さい。

ファンタジーからSFまで色々揃えてます。


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