第6話「作戦:第三者の介入」
畑に詳しいトマは、職人のような硬さだった。
とりつく島もない、というのはこういう人のことを言うのだろう。
経験上、このまま話を続けても解消しないのは明確だ。
解決策は三つ。
——共に汗を流し、少しずつ交流を深める。
——トラブルを共に解決して距離を縮める。
——第三者に介入してもらう。
一つ目は……時間がかかる。
できれば避けたいし、体力にも自信はない。
二つ目は……身の危険がある。
あの職人と仲良くなるための“トラブル”なんて、絶対にレベルが高い。嫌だ。
となると、三つ目。
——一番コスパがいい。
なんなら、さっきから後ろでチラチラ様子を見てくる人が適任な気がする。
さてと
「一度、村長のところへ行こう」
ボアの解体が進む広場を経由して村長宅へ向かうと、
床下に頭を突っ込んで何やらしている村長がいた。
しばらく見ていると、床下から酒瓶を引っ張り出し、
頬をすり寄せて酒瓶を抱えた。
どうも、ボアを肴に晩酌の準備を進めているらしい。
気配を感じたのか、村長は何事もなかったかのように椅子に座った。
酒瓶は机の死角に隠されている。
「新たな困りごとが出ましたかね?」
「…はい、畑の管理をされているトマさんのことを教えてください」
「なるほど。それなら……後ろにいる子に聞くのが早い」
「子……?」
振り返ると、そこには鍬を持った女性がニコニコ立っていた。
——すぐ釣れる魚ほど後で苦労する。
ニコニコの笑顔を見ていたら村長のお酒を飲みたくなってきた




