表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元上場企業CEO、鑑定と経営で廃村から世界に反撃の宣戦布告する  作者: 50


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/15

第10話「赤い水路」

 さらに翌日。


 ——筋肉痛が、えぐい。


 全身がバキバキで、布団から起き上がるだけで呻き声が漏れる。

 昨日の畑仕事が、ここまで効くとは思わなかった。


「五十嵐さーん、起きてるよねー? 行くよー!」


 外からユイの元気な声が響く。


 ……このテンションの差よ。


「今行きます……」


 私は体を引きずるように外へ出た。

 ユイは既に鍬を担ぎ、トマは無言で畑へ向かっている。


 朝から畑の整備が始まった。


「五十嵐、昨日言った区画を掘れ」


「……はい」


 返事だけは元気にしたが、体は悲鳴を上げている。

 だが、鑑定を使えば作業効率は上がる。


 鑑定。


 畑:改善進行中(効果:小)

 土壌:通気性向上

 作業者:五十嵐(疲労:重)/ユイ(元気:MAX)/トマ(通常)


 ……ユイの元気MAXって何だ。


「ちょっと村長に呼ばれたので離脱します!」


 私はそう言って畑を離れた。

 もちろん嘘だ。

 このままでは体が壊れる。


 村長宅へ向かうと、村長は机に向かって何やら書き物をしていた。


「おや、五十嵐さん。どうしました?」


「村の再建について、少し相談を……」


 村長と、今後の村の方針について話し合う。

 水路はすでに通っているが、老朽化が進んでいる。

 畑の改善が進めば、次は水路の補強が必要になる。


「村を立て直すには、やはり人手が……」


 村長が言いかけたところで、扉が勢いよく開いた。


「五十嵐さん!! 来て!!」


 ユイだった。

 顔が真剣だ。


「何があった?」


「水路! 水が……おかしい!」


 急いで畑へ戻ると、

 畑に通る水路の水が——赤い。


 昨日まで透明だった水に、赤色が混じって流れている。


「血……?」


 私は鑑定を使った。


 鑑定。


 水路:異常

 成分:魔獣の血

 流入源:上流(森側)

 原因:魔獣の大量出血/外的要因(強)


「魔獣の血です。上流から流れてきてます」


「なんで……?」


 ユイが息を呑む。


 昨日の“魔獣の逃走パターンの変化”。

 そして今日は“魔獣の血が流れてくる水路”。


 ——いよいよ、無視できないレベルにまで発展している。


 その時だった。


 村の入り口から、馬の蹄の音が響いた。


 身なりの良い男を先頭に、武装した集団が村へ入ってくる。


 男は馬上から村を見下ろし、鼻で笑った。


「おい、村長はどこだ。徴収の時間だぞ」


 空気が、一気に張り詰めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ