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黎明を灯す光 ~神に至る道~  作者: Mr.Z


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074.特殊型オメガ アイテール

 目からビーム・・・。聞き間違いかと思い、再度確認するも、やはり間違ってはいなかった。


「目からビームか・・・」


 確かに、それは厄介だ。・・・多分。いや、それだけを聞くと弱そうに聞こえてしまう。


「ここより1.5キロメートル南にあるワシントン記念塔に新型オメガが陣取っています。現在いるホワイトハウスから議会議事堂は南東およそ3キロメートルの地点。ですが、ワシントン記念塔から議会議事堂までが見通しが良く、ビームで狙撃されるせいで近付けない状況です」


 そのせいで議会議事堂に近付けない、と。ならそいつらをまずどうにかしないとな。


「オレがそいつらをどうにかする。アン、テイラー上等兵。他の隊を率いてガブリエル大統領の救出に向かってくれ」


 新型オメガを対処してから、すぐにミカエラを助けに行く。それと他の人の前でアンジェと呼んでしまいそうになってしまった。


「了解であります!」


 彼女は敬礼してから隊を引き連れて移動する。彼女達がビームにやられない様に新型とやらをとっとと片づけるか。


「ウルシハ騎士団長!」


 オレも移動しようとしたところで、先程声を掛けた隊員に呼び止められた。改めてその隊員を見ると、20歳前後の若いアメリカ人だった。いや、オレよりは年上だけどさ。


「あまりにも危険です! ソルジャーすら一瞬で溶かす程のビームですよ! アイツの視界に入った瞬間即死します!」


 ・・・マジか。目からビームがそこまでヤバいとは思っていなかった。正直。


 だが止まる訳にはいかない。どちらにせよ今ここで仕留めておかなければ、後々脅威になる可能性がある。


「それでも何とかするさ」


 ホントはコマンダーに任せたいところだが、母艦も見当たらない今、オレがやるしかない。


 心配してくれる隊員の肩を軽く叩き、オレはそのワシントン記念塔まで向かった。


「ウルシハ騎士団長!」


 彼には悪いが、止まる訳にはいかない。


「そっちは逆方向です!」


「・・・・・・・そうか」


 無言で彼の横を足早に通り過ぎる。


 ヤベ・・・めっちゃ恥ずかしい・・・! 自爆しただけとはいえ、とんでもない恥をかいた。顔から火が出そうだ・・・。


 気を取り直してホワイトハウスの裏に回ると、すぐにその記念塔と思わしき白い塔が見えた。高さは約170メートル。その頂上には巨大な眼球の化け物の姿がある。


 およそ直径2メートルの巨大な目玉が赤い肉に包まれ、その下部からはタコの様に触手が生えている。その足を巧みに使い、先端が三角形の塔の頂上でクルクルと回って辺りを見張っている様だ。敵を視認した瞬間に目からビームを撃つのだろう。


 1回転するのに掛かる時間は6秒。今のオレの脚なら、1.5キロメートルの距離を詰めるのにおよそ8秒。見付からずに到達するのは無理だろう。おそらく一度が攻撃されるはず。だが、その一度さえ凌いでしまえば勝てる。


「っし。やりますか」


 足踏みしていても事態は良くならない。目玉オメガがこちらから視線を外した瞬間、オレはトウテツの因子を活性化させる。因子の影響で強化された脚の筋肉が膨らむ。その力を爆発させ、一瞬で最高速度まで加速。時速はおよそ700キロメートル。


 土を抉りながら走っていると、残り400メートルの地点で目玉オメガが一周し、こちらを捕捉する。


 その巨大な眼球が光ったと思った刹那、視界が光に包まれた。咄嗟に横にジャンプしつつ、剣で身を隠す。


 瞬間、目の前の地面が一瞬にして溶けて液状化する。赤い光を放つ溶岩の様に熱された土が、グツグツと音を立てていた。溶けて出来た穴のサイズは直径50センチメートル。


 これに当たったらオレもスライムみたいにドロドロに溶かされる・・・。これが目からビームの恐ろしさ・・・。


 胴体に当たったらあの世行きだ。オレはすぐに脚を動かした。記念塔の真下に潜り込み、再度ビームを撃たれる前に歴史的価値のあるその塔を魔剣で斬り倒す。


 後で絶対にガブリエル大統領あたりに怒られると思いつつも、他に打開策が見つからないので仕方がないと自分に言い聞かせる。


 塔がゆっくりと傾くと、頂上にいた目玉オメガのバランスを崩すのが見えた。オレはその隙を見逃さず、倒れる塔の上に飛び乗り、頂上を目指して駆けた。


 アクション映画俳優も驚きの動きを披露しながら、すぐさまその眼球を真っ二つに切り裂いた。


 これで一件落着と思いきや、近くにあった建物の屋上から強い光が発していた。


「ヤバッ!」


 咄嗟に回避行動をとる。だが、右腕が光に包まれてしまう。皮膚が焼け、溶けていく激痛は言葉に言い表せない程だ。


 そのまま肉も骨も溶けてなくなったかと思えば、どうやら溶けたのは皮膚だけだった様だ。視線を向けると、アダマンタイトが剥き出しになっている腕が見えた。どうやら目からビームはアダマンタイトを溶かす事が出来ない様だ。


 アダマンタイトでコーティングされているコートも無事だったので、溶けたのはオレの皮膚のみ。


 ・・・アダマンタイトのソルジャーがあれば余裕で勝てていたのではないだろうか。ないものねだりはやめよう。


 ベヒーモスの因子で強化された皮膚もあっさり溶けてしまったのは正直驚きだ。まあ、皮膚だけであればすぐに再生するからいいけど。


 皮膚が溶ける激痛は十数秒で消えるだろう。右手は痛みはまだあるが、問題なく動く事を確認。


 先程光を放った方向に視線を向けると、200メートル程の距離に目玉を発見。オレはすぐに剣を投擲する。真っすぐ飛んでいった剣が眼球に突き刺さり、その命を刈り取る。


「これで2体」


 他にも目玉オメガを探すと、近くの建物の屋上でこちらに背を向けている個体を見付けた。先程投げた剣をサイコキネシスで回収すると同時に、そのままその個体に目掛けて射出する。


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