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黎明を灯す光 ~神に至るまでの軌跡~  作者: Mr.Z


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229.男三人寄れば馬鹿馬鹿しい

 マキナとルカの3人と集まり、オレ達は会議室を貸し切って秘密の会議をしていた。内容に関しては、まあ男が集まったらバカ話しかしないのは目に見えているだろう。


「俺が狙ってたアニーちゃん団長さんに寝取られちまったからなぁ」


「別に寝取ってないだろ。元々オレのアニーだ」


「ったくよぉ、他の隊の子も団長さんにベタ惚れだから話になんねぇんだよ。漆葉元騎士団長の行方を知ってますか、とか。ルシファー様と話した事ありますか、とか。やってらんねぇよ全く」


 どこかでくすねてきたチョコバーの袋を開け、マキナが頬張る。完全に機械になったのに飯も食えば、味覚もしっかりと昨日している様だ。新しい体にもすっかりと慣れているようにも見える。


 にしても黒髪ロングのロリ、とまではいかないが、口の悪い小柄な少女が机の上であぐらをかいて座り、豪快にチョコバーを頬張る姿はどうかと思う。まあ、それに違和感を抱かない程、オレ達も慣れてしまった訳だけど。


 なんだかんだ言って、マキナもその姿になった事をもう気にしておらず、逆に楽しんでいる。初対面の相手にあざとく言い寄っては何か物をねだっている姿を見た時は、思わず吹き出しそうになってしまった。


「悪いな」


「ちっ。いけ好かねぇ野郎だ」


「マキナ! お兄さんに対してなんて口の利き方をしてるんですか!」


 舌を鳴らすマキナに憤りを表すルカ。そんなルカを横目に、オレもチョコバーを頬張る。・・・美味っ!


「いちいちうるせぇなぁ。団長さんだって気にしてないんだから、ゴタゴタ抜かすなよ」


「・・・殺されたいようですね」


 今にも喧嘩を始めようとする二人。いつもの事なんだけど、さすがに会議室で暴れられたらオレが怒られる。


「ところでマキナ、今は気になる人いないのか?」


「いるぜ。知ってるか? 後方支援部隊に日本人の子がいるんだよ。ちょっとまだ垢抜けてない感じがするけど、あれはもう少ししたら超美人になるぜ」


 おっと? その相手には心当たりがあるな・・・。


「お前まさか、三品二等兵を狙ってんのか?」


「なんだ? 団長さんも知ってんのか? なら紹介してくれよ」


「お前・・・」


 アニーといい、三品二等兵といい、言い方は悪いけど大人しめのスタイルだ。コイツの事ならもっと「おっぱいかケツがでかい女以外女じゃねぇ」とか言うと思ったんだけど、どうやら違う様だ。


「あの子はダメだ」


「ああ? なんでだよ」


「オレの妹の友達だ。それに彼氏もいる」


「マジかよ・・・。ってか団長さん、妹いんのかよ。紹介してくれよ」


「殺されたいのか? それともオレの事一生兄貴って呼ぶか?」


「・・・やっぱいいわ」


 オレに殺されるのが嫌なのか、兄と呼ぶのが嫌なのかは分からないけど、すぐに引き下がるマキナ。随分と聞き分けがいいが、オレの義弟になったらイザベラが義姉になるからな。一生子分として生きる羽目になるだろう。


 それに他のみんなもマキナの事嫌っているから、大変な目に遭うだろう。特にミカエラが凄い。時々マキナの事クソガキって呼ぶし。あれは相当嫌っている。


「オレが後方支援部隊を作ったのはあの子を戦場に出させない様にする為だ。妹の友達を死なせる訳にはいかないからな」


「職権乱用じゃねぇか」


「・・・その分オレが仕事すればいいだけだ」


「まあ、雑魚同然の一般兵が一人二人増えたところで戦況なんて変わらないしな」


「お前な・・・雑魚は可哀想だろ」


 否定は出来ないけど、彼らだって頑張って・・・いるはず。でもオレがオメガ因子を結合させる前ってもっと戦果挙げてたよな・・・。


 戦車型のゴライアスやベヒーモスを剣1本で仕留めていたのは因子を結合する前からだ。それを今の一般兵にやれと言っても出来る者はいないだろう。元々アダマンタイトで改造された肉体だったし、セフィロトの種で半分不死身の体でもあった。そう考えると同じ事をやれと言うのは酷か。


「事実だろ。逆に団長さんは天使っつうかスーパーサ〇ヤ人みたいになって滅茶苦茶強くなってるしよ~。チート過ぎんだろうが」


「日頃の行いだな」


「なぁにが日頃の行いだよ。女とヤリまくってただけだろ」


「お、お前な・・・」


 事実だから強く否定できない・・・。


「女だけじゃなくて男ともヤッてたりしてな。んな訳ねぇか」


 笑いながら冗談を言うマキナだが、それが冗談ではないオレとルカは口を閉ざすしかない。そして変なところで勘の良いマキナはオレ達の表情を見て固まる。


「マジかよ・・・お前らヤッたのか・・・?」


 流石に驚きを隠せなかったらしく、目と口を開けたまま、閉じるのを忘れてしまっていた。


「団長さんよ・・・流石に守備範囲広すぎじゃねぇか・・・?」


「・・・ルカは可愛いからセーフなんだよ」


「お、お兄さん・・・」


「おえっ」


 こ、この野郎・・・。


「お前・・・ルカの本気を見たら驚くぞ? ルカ、やってやれ」


「はい!」


 オレの意図を汲み取ってくれたのか、ルカはあっという間に女性に変身した。すっかりとモデル顔負けのスタイルになる。男としては小柄だが、女性としてはやや大き目の体がスレンダーで綺麗な体形になると、マキナが口笛を吹く。


「お前、そんなマヴい女になれんのかよ」


「オレもなれるぞ」


「マジかよ・・・」


 久々のフェリスちゃんを爆誕する。金髪ロングのミカエラのスタイルをベースとした美女になると、さっきまで男だけの集会だったはずが、女三人寄ればなんとやらになってしまった。元々マキナの体は半分女だったけど。


「もし世界が滅亡して俺と団長さんかルカだけになっても女にゃ困らねぇ訳だ」


「お前な・・・例え人類がオレとお前だけになっても絶対に嫌だよ」


「僕も同意見です」


「んだよ。冗談に決まってんだろ。元が男の女とヤッて何が楽しいんだよ」


 お前が言い始めたんだろ・・・。ったく、マキナといるといつも生産性のないバカ話ばっかりしてしまう。まあ、男友達といたらこんなものか。


 女三人寄れば姦しいなんて言葉があるけど、男が三人寄ったら馬鹿馬鹿しい話しかしないな。


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