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霹靂‐へきれき‐のシルト  作者:


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調査隊の報告

今回短めです。


クァズが女達と楽しみ始めていた頃、北のダンジョンの入り口が轟音を立てて唐突に開いた。


それまでダンジョン周辺の調査をしてしていた調査隊が慎重に入り口付近をうかがう。



「今回はあくまで入り口付近だけの調査だ。新生ダンジョンだ、深入りするな。いいな! 出会う魔物の種類と位置だけ記録しろ」

「おう!」


隊の3分の1の冒険者が選ばれ、慎重にダンジョンの中に入るとすぐに大岩に当たった。両脇に道がある。二手に分かれ進むと同じ花畑にでた。


天井には小さな月が浮かんでいる。薄暗いダンジョンの中で月明かりを浴びた白い花畑の中央には、蒼く輝く花が群生していた。


「おい、あの花…月下草じゃねぇか」

「……だな」

月下草は毒消し薬に使われる薬草だ。月下草は月が輝く夜にしか咲かないその花びらに強い毒消しの力を持つ。採取には魔物が彷徨く夜に森にはいるしかなく、採取に危険を伴う分高く売れる薬草の1つだ。


ダンジョンで貴重な薬草がとれる。すなわちそれは、それなりに強い魔物が近くにいるということだ。



「慎重に進め」

隊長の声に冒険者達は、剣を抜いてそろそろと進む。



うう…うう…

どこからか女の泣き声が聞こえた。

よく目を凝らすと花畑の奥で、蹲って泣いている女の背が見える。


「女?」

「いや、女じゃねぇだろ。ダンジョンだぜ?」

「レイスか?」


陣形を組んで女に近づく。不意に泣き声が止んで女が振り返り、耳元まで裂けた口を歪ませニタリと笑った。


その女の周りからゆらゆらと、同じ女達が姿を現し始めた。


ーーーーー

あんたぁ。迎えに来てくれたのね…

アタシを置いてかないでぇ

どうしてアタシを置いてったのぉ…

ーーーーー


縋るような言葉を口にしながら、冒険者達に襲いかかってきた。


先頭の冒険者が、一体を斬りつけた。

すると別の女が、冒険者に向かって甲高い悲鳴をあげた。その声を聞いた冒険者の体が痺れ、剣を取り落としそうになる。



「『慟哭』?!」

「レイスじゃねぇ!バンシーだ!! あれを受けたら動けなくなって取り憑かれるぞ!」

「引くぞ!! 耳を塞げ!!」


冒険者達は剣をしまい耳を押さえて、入り口に向かって走り出した。



「ギルドに報告だ。少なくともバンシー対策をしたパーティじゃないと討伐の許可を出すなとな」

隊長は、伝令の冒険者をギルドに走らせた。




レイス (幽霊)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B9_(%E5%B9%BD%E9%9C%8A)


バンシー

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC

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