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勇者スレイヤー 勇者絶対殺すマン  作者: ランタン丸
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神アポクリフ

昨日、前話を投稿したあと、少し加筆修正しました。



白い空間。そうとしか表現できない場所にハイリはいた。穢れをまったく感じさせない白の空間の中でハイリは戸惑っていた。


「どこだ?ここは?俺は勇者の魔法を喰らって海へ吹き飛ばされたはずだ。なんで、こんなところに・・・??」


ハイリは勇者の雷魔法の光の眩しさに耐えきれず、目を閉じてしまう。そして直後に確かに雷が全身を駆け巡る衝撃を感じた。熱いような、痺れるような不思議な感覚のあとに火傷の激痛が走る。

その痛みに意識を手放し、目が覚めるとこの場所にいた。

ここはどこだろう?と思うとともにふとあること気づく。


「腕や足が火傷してないだと⁉︎あれだけの雷撃を喰らったんだ、流石に火傷跡すらないのはおかしいな。傷もないし、誰かが高位の回復魔法で治療してくれたのか??」


ハイリの勇者との戦いで受けた傷や火傷が一切なかった。

全身に及んだ傷や火傷を傷跡を残すことなく治療するなど誰にでもできるものではない。国に使える宮廷魔道士や高ランク冒険者の魔法使いくらいだろう。しかし、そんな者たちが夜の海にいるとは思えないし、ましてや得体のしれない自分を助けるとも思えない。



混乱しながらも必死に思考をめぐらせるハイリは、ある結論に辿り着く。


「そうか、俺は勇者に殺されて死んじまったんだな・・・。ここは、あの世か?あの世って白い空間のことなんだな」


ハイリは自分が死んだと納得するとともに勇者に敗北し、魔王の遺体を取り戻すことができなかったことに悔しさを覚えた。


「すみません。魔王様・・・力及びませんでした。今からあなたに会いに行きますね」


ハイリは白く何もない空間にむかって一人、魔王への謝罪の言葉を口にするのだった。



「なに独り言を言っている?君は死んだショックでおかしくなったのかい?」


ハイリの背後から声が聞こえてきた。

ハイリは慌てて振り向き声の正体を見る。


「やあ、初めまして。神の居城ウルカへようこそ。歓迎しよう」


そこには、黒い革張りの一人用の椅子に座り、黒のスーツを着た眼鏡かけた男がいた。


ハイリは突然背後に現れた男に驚きながらも、驚きを押し殺して口を開いた。


「あの…えっと、あなたは誰ですか?」


「愚問だよ君!神の居城にいるんだから神に決まってるだろ。私の名前はアポクリフ。この世界の神だ。君も名前くらい聞いたことがあるはずだ」


男は自分が神アポクリフであると名乗る。ハイリはそれを聞き、男を観察するように無言で見た。


(この人が神アポクリフだと?昔、教会で見た石像と全然違うな!しかし、だとしたらこの人が勇者たちの親玉ってことか)



目の前で椅子に座る男は、年若く見え、体型は痩せ型で髪は黒くサラサラしてる。昔見た像は、体がゴツく筋肉隆々としており髪はクセ毛のある老人の姿をしていた。


「おい、おい、あんなナンセンスな像と私を比べないでもらいたいな。あれは私の姿を見たこともない人間が勝手に作ったものさ。それに君は一つ大きな誤解をしているぞ」


「俺の考えていることがわかるのか?それに誤解とは何だ?あなたが神アポクリフだというのなら、なぜ勇者を指名して魔族を殺すように仕向けたんだ?魔族たちが何をした??なぁ教えてくれよ!!!」


ハイリは早口で男、神アポクリフに問いかけた。


「慌てない、慌てない。質問が多いよ。わかったよ、一つずつ君に説明しよう。まず、私は正真正銘、神アポクリフだ。君の思考くらい意識をすれば簡単に読めるさ。それからさっきも言ったけど君は大きな誤解をしてるよ!まあ、その誤解が君の知りたいことに大きく関わっているんだけどね!」


「だから、その誤解とは何ですか??」


神アポクリフの言葉にハイリは若干苛立ったような口調になる。


「もう!すぐにキレるんだから最近の若者は!昔の君はもうちょっと冷静だったよ!まあ、いいや。それで誤解ってのはね、私は勇者を指名してないんだよ。君と戦った奴はね勇者じゃないのさ」


思わぬ神の発言に

ハイリはますます混乱するのだった。





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