介入
「艦艇接舷。各員は、状況に備えよ」
アナウンスが、流れた。
解放されたハッチから、接舷される艦艇が、見えて来る。
異常なほどに、接近した、接舷技術だ。
解放されたハッチが、ぴったりと、合わさる。
人、一人、這い出るほどの、隙間も無く、接舷される。
ノーマルスーツを、着た人物が、一人こちらに、やって来る。
ハッチが、閉じられて、与圧が始まる。
ノーマルスーツの、ヘルメットを、脱いで、男の顔が出て来る。
その男の前に、艦長が、歩いて来る。
敬礼もせずに、立つ艦長。
「私が聞いていたのと、状況が、違っているが。私の勘違いかね」
その男が、そう問いかけた。
「いいえ、勘違いでは、有りません」
「そうか。それは良かった」
艦長は下士官に、目線を送り、下士官は、
私の方にやってきて、こう言った。
「鍵を、貸したまえ」
そう言われた兵卒は、素直に、カギを、渡した。
手錠は、外されて、両手は、自由に成った。
その男が、近づいて来る。
「やあ、君が、ガンダムの、パイロットかね」
「はい。そうです」
「では、ガンダムに乗ってくれないか」
艦長が、何も言わない。
これは、命令だ。
不満の、証として、敬礼もせず乗り込んだ。
「ハッチを、閉じてくれ」
強めの目線で、命令して来る。
ハッチを、閉じる。
「駆動系の、電源を、抜け」
そう命じる。
モニターに、そう表示される。
その表示を、見下すように、見つめる。
その男は、ヘルメットを、被り。
「ハッチを、有れけてくれ」
格納庫が真空に、戻って行く。
相手の艦から、ワイヤが、運ばれてきて、ガンダムが、接続されて牽引されていく。
ガンダムの収容が、終わると、接舷が、解除される。
ハッチが、締められると、真空が、解かれる。
だが、ガンダムのハッチは、開かない。
完全に、独房だ。
手錠と、何が違うんだ。




