留守番中の自慰
蓮はアミを思い、自らを慰める。
部屋に残された残香と、脳裏でくり広げられる彼女の「お仕事」の想像は、蓮の心を激しく揺さぶっていた。
シーツの上に横たわったまま、蓮は静かに目を閉じた。
(あいつらが指名しているアミちゃんの、本当の姿を知っているのは、僕だけだ……)
数時間前までこの部屋にいた彼女の温もりが、ありありと蘇ってくる。
お店で見せる完璧に作り込まれたセーラー服の姿ではなく、地味なヘアクリップで髪をまとめ、不器用そうに素顔を見せていた本当の亜美ちゃんの姿。
脳内で、夜の街でビジネスの笑顔を見せる彼女の姿と、自分の前だけで見せる愛おしい表情が交錯する。大勢の人が大金を払っても決して触れられない「本当の彼女」を、自分だけが理解しているという思いが、蓮の心を満たしていった。
一昼夜交代勤務の疲労のなかで、強烈な独占欲と切なさが感情の昂りを呼び起こす。
蓮はシーツを強く掴みながら、深い吐息を漏らした。
静まり返ったアパートの寝室に、蓮の荒い呼吸だけが響く。
昂りが落ち着いたあと、蓮は彼女の香りが残る枕に顔を埋めた。
そこにあるのは、夜の街で輝く彼女が、最終的に自分の元へ帰ってくるという強い確信だった。
(早く帰ってきて、亜美ちゃん。僕がまた、本物の心で満たしてあげるから……)
夜の帳が完全に下りた街で、蓮は心の中でそう呟き、彼女を待つ時間を静かに過ごすのだった。
お互いの環境や現実を抱えながらも、そこから生まれる独占欲や複雑な感情が描かれるシーンとなりました。




