第8話 無限迷宮
俺達はカードを受け取り外へ出た。
「ケンはこの後はどうするの?」
「俺は迷宮に行くかな」
「正気?宿も取らないの?」
「無限迷宮って言われたら気になるしな、泊まり込みでやるつもりだが?」
「水余り何のにやるつもりなの?ケン、自殺志願者なわけ?」
「まあこれくらいあれば大丈夫じゃないのか?」
「無限迷宮知らないのに良く言えるわね...呆れる」
「じゃあ教えてくれないか?」
「分かったは私も行くわよ」
「助かるな」
「大通りを真っ直ぐ行くと無限迷宮の本体よ」
そうして俺達は無限迷宮へ向かうのだった。
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「ここが入り口か?」
「入り口でもあり出口でもあるわね、正確にはただの次の場所へのゲートに近いわ」
「じゃあ行くか」
透明な虹色の膜へ入ると景色は一変した、正面には敵、そして幅の広い通路がある。
「あれは迷宮ゴブリンね、倒すと先へ進めるわよ」
「じゃあやって見るか」
ゴブリンはこちらに気付くと奇声を発しながらこちらへ近ずいてきた、奥には更に2匹いる。
ゴブリンは手に持った棍棒を振り回しながら近ずいて来るが、俺は丁寧にそれを避け後ろに回り込みメイスを振りかぶる、後頭部に直撃し、色々な物をぶちまけたが、後方にいたゴブリン達が石を腰に付けていた袋から出し投げてきた。
「フッ!」
俺は石の気配を見てないが感じ取る事は出来て居るので素早く左回りで回りながら避けて、ゴブリンへ近ずき、一体ずつメイスを振り殺したのだった。
「以外とやるわね」
「そうか」
すると通路の壁が消えて次のフィールドへ向かえるようになったのだ。
「無限迷宮と言われる理由はこれね、上にも右にも前にも左にも行けるのよ」
「後ろは?」
「出口ね、強制的にあの場所へ帰されるわ、透明な壁があって他の人が色々な場所で戦ってるのは見えると思うけど、実際に前にその空間の場所があるからといっても前のゲートに入れば前の場所に行くわけでは無いわ」
「よく分からんが前に行けば前に進む訳じゃないと」
「だいたいそうね」
「じゃあ後は1人でやるから」
「え?私は?」
「ご飯でも食べてきたら?」
俺は気を使ってそうアラクにそう言った。
「はぁ...分かったわ、じゃあ終わったら冒険者協会に来てちょうだいね?」
「分かった」
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前へ右へ左へ上へ、色々な方向に俺は進んだ、敵は基本弱い敵ばかりだったがメイスの扱いを練習するにはちょうどいいレベルだった。
水が無くなり始めたので仕方なく迷宮イノシシ?の肉を食べる、ゴブリンが乗って居た物だ、火はゴブリンが持っていた棍棒を使い火を起こした、これは政宗のじいさんから教わったものだ、幸いにもゴブリンが進むに連れて増え落とす棍棒もいっぱいあった。
「ふぅ次は」
「ごぁ?」
「デカイな2mはあるのか?」
そこに現れたのは緑色をした身体で筋肉に覆われたゴブリンの巨体バージョンだ、80cmはありそうな鉄の棍棒を持っている、きっとまともに当たったら即死だな。
「ごぉああ」
「知能は変わって無いようで助かるな」
俺は正面から突進して来る筋肉ダルマの上から振り上げた一撃を寸前のところで身体を回し攻撃を避ける、これで相手は潰したと勘違いし油断したので、メイスの先端を使い足の太ももに突き刺す。
このメイスを選んだ理由がこれだ、打撃だけでなく刺突が出来る、分厚い筋肉には打撃は有効打にならないだろう。
「ぐぉぉぉ!!」
「まあそう来るよな」
案の定痛みに我を忘れ棍棒を適当に振り回すが、太ももを刺しているので筋肉ダルマは思ったように歩けないのでその場で振り回すだけ、俺からから突っ込む必要は無いので少し待ち、疲れて膝を付いた所に眼球をメイスで殴り頭を殴る。
筋肉ダルマが動かなくなったので俺は次の場所へ適当に進むのだった。
「筋肉ダルマ2体か!楽しくなってきたな!」
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2日後
「ケンまだ帰って来ないわね、本当にどうなってるの?」
まさか死んだ?あの時一緒に付いて行っていれば...。
「待ったか?」
「待ったじゃないわよ?2日間も帰って来ないなんて!!」
「まあ怒るなよ、いやー、戦ってて気が付いたら2日経ってたんだ」
「もう!!」
「ごめんて」
どうやら配慮が足りなかったらしい...その後協会で筋肉ダルマの睾丸を売りに出し(珍味としてや、夜を楽しくするのに使われるらしいが分からなかったので丸ごと1体持って帰ってきた)アラクと夕飯を食べるのだった。
もちろん俺の奢りだ...。




