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チェスターとソフィアは、お茶をする。

今、俺はソフィアとお茶をしている所だ。


俺の部下達は優秀だから、俺は大枠だけ決めるだけ。


後の細かい事は、部下達が全てやってくれる。


だから、暇である。


それと、ソフィア。


彼女は、時間があると頻繁に慰問や炊き出しに行ってしまう。


今では帝国市民達から“聖女様”と呼ばれているらしい。


俺は皇帝になる気は無い。


皇帝には、ハルベルト兄上になってもらうつもりだ。


弟夫婦の方が、市民から人気が高いと、何かと問題がある。


だから、ソフィアをお茶に誘い、外出を阻止したのだ。


母と暮らす西の宮殿。


今は“行儀見習い”と、言う事で、ソフィアもこの宮殿で暮らしている。


この宮殿には、幾つもの庭園がある。


母上が貴族の婦人や令嬢を招いてお茶会を開く、大きな庭園。


今日は、その一画を使わせて貰っている。


今日のメンバーは、俺とソフィアの2人だけ。


それと、執事のクレストン。


秘書のバイオレット。


それから、ソフィアの護衛兼お世話係のケイトが側に控えている。


ソフィアと、のんびりお茶をしていると、外務長官のマーガレットと、情報担当のエラ、ミアがやって来た。


「チェスター様。至急、お耳に入れたい事が…」


「どうした?何かあったか?」


自分達では判断が付かず、俺の決裁が必要な案件でもあったか?


俺が思っていると、マーガレットが「ミュラー伯爵より連絡が入り、例のアンドロイドやロボットの使用を制限する法案が可決されたとの事です」


「そうか、分かった」


俺が返事をすると、ソフィアが「これから、どうなるのでしようか?」と尋ねて来た。


俺はソフィアに考えを話す。


「考えられる事は2つある。まず1つ目は、アンドロイドやロボットの使用を制限された門閥貴族達は、労働力を確保する為に、移民を募集する方法だ」


「例えば、男は1人当たり10億ベルン(日本円で約1億円)子供を産む女性に関しては、1人当たり30億ベルン(日本円で3億円)の仕度金を払うとかかな?」


すると、ソフィアが「仕度金を用意するのですか?」


「ああ、そうだ。手っ取り早く人を集められるだろう?門閥貴族達は、数百年に渡り一人っ子政策を実施してきた。そのせいで、女性が極端に少ない。歪な人口構成になってるからな。だから、特に子供を産む女性を増やしたいんじゃないかな?」


「でも、そんな事をしたら、貴族達の財政が悪化するではありませんか?」


「それが、そうでも無い。仕度金を各貴族の領地にある銀行に振り込む。ここでのポイントは、領外への振り込みを禁止して、資金を外部へ流出させない事だ。移民した人々は、仕度金を領内で使うしか無い。家を買うとか借りるとか。家財道具も必要だ」


「お金を領内で巡回させる。つまり景気対策で、公共工事を行うのと同じ意味合いだな。貴族の領地を1つの国も見立てた場合、仕度金が帝国に流れてしまうと、貿易赤字みたいなものだ。だから…例えば首都星に残る家族への仕送を禁止するっ感じかな~?それと、里帰りも禁止にして、領内で監禁状態に置いて…現金で運び込むのも防いだり?」


「そんな事が…残るもう1つは、どんな方法ですか?」


「一言で言うと、手荒な方法だ。具体的には、人口が多くて、軍備が手薄な貴族に戦争を吹っ掛けるんだ」


「そして、戦争に勝利したら、賠償金代わりに領民を貰い受け、自身の領地に移住させる」


「そんな事が…」


「ああ。貴族は名誉を重んじるから、相手の名誉を損なう様に持って行き、相手の方から攻撃させるんだ。自分は、あくまでも、皇帝陛下から賜った、領地を守っただけって感じかな?」


「チェスター様の派閥貴族達は、大丈夫でしようか?ゲルハルト殿下の派閥貴族から戦争を吹っ掛けられないか、とても心配です」


「バイオレット!どうなってる?」


「はい。チェスター様。既に領内で、帝国軍主力級の軍艦の建造を開始しています。そして、軍備が手薄な配下の貴族へ優先的に配備する計画で御座います!」


「ソフィア。聞いた通りだ。問題無い。それに俺の派閥貴族に戦争を吹っ掛けた場合は、派閥同士の全面戦争に発展する恐れもある。場合によっては、ハルベルト兄上の派閥から援軍が来るかも知れないと思うハズだ。だから、そんなに心配しなくて大丈夫だぞ!」


俺の話を聞いて、ソフィアが、ほっとした顔をした。



★★★★★



お茶会が終わり、宮殿内の別室に2人の人物が居た。


エラとミアである。


「ねえ、エラ。チェスター様の話を聞いてた?チェスター様の領内への移民計画に影響が出たら困ると思わない?」


「うん。確かにそうね!門閥貴族達が移民政策が始まる前から、悪い噂を流すわ!」


「お願いね!」


「任せて!夢の中に入り込んで、潜在意識の中に刷り込むわ!私…そう言うの得意だから!」


こうして、チェスターの知らない所で、エラとミアの悪巧みが、再び始まるのであった。



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― 新着の感想 ―
奴等の儲け方は、中世から近年までの悪質な奴隷の使い方による荘園や鉱山の運営に近いよね。 私腹を肥やすだけで国の発展には全く寄与しない。
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