第4惑星
俺は1個艦隊を率いて、第4惑星へと向かった。
艦橋から惑星を眺める。
すると、調査の為に惑星へ降下していた兵士達から、データが送信されてくる。
艦隊に配置されている兵士達が、データの分析をする。
調査責任者を勤める少佐が俺に敬礼をして話し掛ける。
「殿下。予想通り、放射能汚染が激しく、人間が居住可能な環境では御座いません」
「そうか…」
旧ホフマン男爵領は、領内で共産主義運動が始まった。
共産主義では、利益を労働者が平等に分け合う。
この考え方では、君主は必要無いと言う事になってしまう。
貴族も同様だ。
労働者の国になれば、支配者は不要だ。
この考え方は、君主制を取る帝国では認められない。
だから帝国は、領主のホフマン男爵に鎮圧を命じた。
しかし、ホフマン男爵は鎮圧に失敗。
すると帝国は、艦隊を出撃させて、見せ絞めの為、惑星を丸ごと焼き尽くした。
その影響で、放射能汚染され、人間の居住が不可能なレベルだ。
こんな辺境の…しかも、人が住めない惑星なんて、俺は欲しくなかった。
だが、ゲルハルトからの嫌がらせで、婚約祝いと称して贈られた。
贈られた以上は、放置出来ない。
何時までも放置していると、ゲルハルトからの攻撃材料にされかねない。
どうした物か…
俺は、ガブさんに相談する事にした。
なあ、ガブさん。
何か良い考えはあるか?
《ウリエルの知恵を使用しますか YES ・NO 》
YESだ!
《ウリエルの知恵を使用します!操作は出来ません…操作は出来ません…解析が終了しました!》
《ラファエルの再生の力を使い惑星の再生をしますか? YES・NO 》
《YES!》
《なお、輪廻転生の輪に入らず、惑星内に留まる魂を確認。回収・保護を実施しますか?》
YESだ!
《これより、残留魂の回収と、惑星の再生を行います》
俺は艦橋から惑星を眺める。
魂の回収は見えなったが、惑星再生は見える。
赤茶けた大地が緑に染まる。
水色が惑星を包む。
どうやら、海が甦り、草木が生えた様だ。
まるで、録画の早送りを見ていみたいだ。
そのまま暫く宇宙から惑星を眺めていると《残留魂の回収と保護。並びに惑星の再生が終了しました!》とガブさんが伝えてくれた。
俺は念話のスキルを使い、部下達に惑星の再生が終わった事を伝え、極力、自然を残しながらの開発計画を立てる様に指示した。
それと、帝国軍からの攻撃から免れ、残っていた廃墟の建物を補強して残す指示も出す。
周りを公園にする。
共産主義運動をすると、こうなるんだよ!と言う事を理解させる象徴にする為だ。
カプセル教育で知識は得られる。
だが、実感は無いと思う。
だから、象徴として残すのだ。
前世で言うなら、原爆ドームみたいな感じかな?
そうだ!
俺の領地に住む学生達を修学旅行に行かせるか?
首都星の領地に行って、大都会を見せて、それから、木星の巨大な物流センターを見学させる。
月にある、各貴族領の特産品を売る売店を巡り、俺の本星を経由して、第4惑星のこの施設を見せる。
正直言って、俺は金持ちだ。
とても使い切れない程の大金だ。
銀行に残していても意味が無い。
お金を回して経済を活性化しないとな!
よし!
決めたぞ!
俺は念話で部下達に追加の指示をだした。
★★★★★
俺が乗る旗艦ビスマルクは、第4惑星付近の宇宙に陣取り、待機中だ。
ここは、帝国でも辺境に当たる地域で、この先は、詳しく調査した海図が無い。
だから、以前から偵察艦や探査衛星を使い調査させていた。
この際だから、徹底的に調査する事したのだ。
追加の探査衛星を出して、衛星から送られて来るデータを受信。
そのデータを元にして詳しい海図を作る。
宇宙には、ブラックホール等の航行不可能地域がある。
それらを記載した、海図があれば、事故の回避出来る。
…まあ、こんな辺境の地を航行する船は、まず無いだろが…
★★★★★
「殿下!宇宙回廊を発見致しました!」
宇宙回廊?
なあ、ガブさん。
宇宙回廊って何だ?
《分かり易く言うなら、航行不可能宙域を通り抜けるトンネルの様なものです》
成る程!
「それで、その宇宙回廊は、何処へ通じているんだ?」
「はい。社会人民共和国方面です!」
「そうか、分かった。取り敢えず、秘匿せよ!」
「了解しました!」
俺の私兵を派遣して発見した回廊だ。
帝国法では、調査した海図を提出すれば、情報料を貰える。
だが、俺は金に困って無い!
それに、提出しなくても罰則も無い。
もし、社会人民共和方面へ抜ける、回廊の存在が知れ、その回廊を使った軍事進行作戦なんか行われたら、俺の領地である第4惑星が前線基地にされてしまう。
相手の方から攻めてくるなら戦うが、わざわざこちらから戦いを起こす必要はないからな!
俺は、念の為、宇宙回廊に複数の警戒衛星の設置を指示した。




