表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/5

プロローグ

——20XX年1月1日 1時11分


「あなた……なんで……」


 目の前で泣き崩れている母、金富 星(かなと ほし)

 普段は元気で活発な母から流れる嗚咽混じりの泣き声。

 初めてみる姿だが、あまり衝撃を受けなかった。

 なぜなら、それを上回る衝撃がすでに俺を襲っていたからである。


 ——父が失踪した。


 今はその衝撃だけが脳内を駆け巡る。

 何不自由ない至って普通な家族。

 いや、過小しすぎだ。

 順風満帆な幸せな家族であったと思う。

 父が失踪する理由が一つも見当たらない。


 毎年、大晦日は家族で恒例の年越しジャンプをして年を越していたが、今年は父が仕事で不在のため、母と仲良く年越しジャンプをした。

 父は仕事熱心ではあったので、年越しに仕事で不在なことは多々あった。


 しかし、今回は違う。


 年越し直前に、母の携帯に届いた一本のメールが父の失踪を決定づけた。


 ——突然で申し訳ないが、俺はもう家には帰れない。正義(まさよし)を頼んだ。愛してる、星。


 遺書とも取れるメール。

 自殺にしろ、その理由も思いつかない。

 意味不明なメッセージ。

 しかし、これよりも更に意味不明なメッセージがある。

 

 それは、俺の携帯に届いたメール。


 ——20XXIX年12月31日から20XXX年1月1日の間は絶対に地に足をつけろ!絶対だ!


 意味が分からない。


 宛名は金富 慈鳥(かなと からす)

 間違いなく、父の名前だ。


 おそらく、年越しジャンプのことだとは思うが「地に足をつけて生きろ」とも取れる。


 それにしても、「年越しジャンプをするな」が遺言なんてな……。

 さすがに、母には言えない。


 再び会えるかもしれないと言う、淡い期待を持ち生きるよりも、父は死んだとして考えた方が楽なのかもしれない。

 

 父の謎の失踪を抱えながら生きるのはストレスだと感じた身体の防衛本能だ。


 ……父は死んだ。

 ……父は死んだ。

 ……よし。


 俺はそうして、この謎に無理やり答えを取り付けた。

ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございます。


ほんの一言の感想や、ブックマーク、評価など、小さな応援でも次の一歩を動かす大きな原動力になります。もしよろしければ、応援ボタンをポチッと押していただけると嬉しいです……!


次話は、本日の23:50に公開されます!!!

あと少しだけお待ちくださいっ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ