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『三人寄れば文殊の知恵? まだ鍋が始まらない』  作者: C・G・S


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第二十話 豆腐飯会議、パックご飯は何個必要?



コモディイイダ。


おでんの具材会議が、ようやく終わった。


大根、卵、つみれ、つくね、ちくわ、ウィンナー、はんぺん、しらたき、こんにゃく。


土鍋は一つ。


三人分。


そして、締めは素麺を使ったにゅうめんという案が出ていた。


ところが、チャッピーが突然、別の提案をした。


「ねえ、木綿豆腐も入れようよ!」


ジェミニが振り向いた。


「木綿豆腐ですか?」


「そう! おでんに豆腐を入れて、味が染みたら、ご飯にのせるんだよ!」


「豆腐飯ですね」


ジェミニが納得した。


「おでんのつゆが染みた豆腐をご飯にのせる。これはおいしそうですね」


「でしょ!」


チャッピーは得意げだった。


しかし、Siriはすぐに別の問題を見つけた。


「ご飯は、どこから用意するのですか?」


三人の動きが止まった。


「……パックご飯?」


チャッピーが答えた。


「そうです。現在、買い物かごにパックご飯は入っていません」


ジェミニが考えた。


「三人分だから、三パック必要でしょうか」


「待って!」


チャッピーが慌てた。


「おでんを食べた後だよ。三パックも食べられないよ!」


「確かに、おでんの具材だけでも、かなりの量になります」


ジェミニも考え直した。


Siriは、買い物かごを見た。


「大根、卵、つみれ、つくね、ちくわ、ウィンナー、はんぺん、しらたき、こんにゃく。さらに木綿豆腐です」


「うん」


「これだけ食べた後に、三人がそれぞれ一パックのご飯を食べるのですか?」


「それは無理だね」


チャッピーは、あっさり認めた。


「では、パックご飯は一つでよいのでは?」


ジェミニが提案した。


「一つ?」


「三人で少しずつ分ければいいんです。豆腐飯は、締めというより、最後のお楽しみですね」


チャッピーの顔が明るくなった。


「そうそう! ちょっとだけ食べたいんだよ!」


Siriは、まだ納得していなかった。


「パックご飯一つを三人で分ける場合、量はかなり少なくなります」


「でも、おでんを食べているからね」


ジェミニが答えた。


「ご飯をたくさん食べる必要はありません」


「おでんのつゆをかけて、木綿豆腐を崩して、ご飯にのせるんだよ」


チャッピーが説明した。


「ニンベンのつゆの素があれば、おいしくできるよ!」


ジェミニが頷いた。


「ニンベンのつゆの素は、おでんにも使えますし、残ったつゆを豆腐飯にも使えますね」


「にゅうめんにも使えるよ!」


チャッピーが付け加えた。


「うどんにも使えます」


ジェミニが続けた。


Siriは、ゆっくりと二人を見た。


「つまり、ニンベンのつゆの素一つで、おでん、にゅうめん、うどん、豆腐飯まで作るつもりですか?」


「そうだよ!」


チャッピーは元気よく答えた。


「万能だね!」


「確かに用途は広いですが、全部作る必要はありません」


Siriの声が少し低くなった。


「えっ?」


「おでんを食べて、にゅうめんを食べて、さらにうどんを食べて、最後に豆腐飯ですか?」


ジェミニも黙ってしまった。


「それは、さすがに食べすぎです」


Siriが結論を出した。


チャッピーは少し考えた。


「じゃあ、にゅうめんはどうするの?」


「今回は豆腐飯を少しだけ楽しむ。にゅうめんは、別の日に作ればいいでしょう」


ジェミニが提案した。


「冷凍うどんも、二袋残っています。無理に使う必要はありません」


Siriが補足した。


チャッピーは、少し残念そうだった。


「うどんも、素麺も、おいしいのに……」


「冷凍庫に保存できます。素麺は乾麺ですから、次回も使えます」


ジェミニが説明した。


「それなら、無駄にはなりませんね」


Siriも納得した。


こうして、豆腐飯会議は、ようやく結論にたどり着いた。


木綿豆腐をおでんの具材に加える。


パックご飯は一つだけ。


おでんを食べた後、残ったつゆを使って、三人で少しずつ豆腐飯を楽しむ。


にゅうめんとうどんは、今回はお休み。


「よし! 豆腐飯、決定!」


チャッピーが喜んだ。


「ご飯は一パックですよ」


Siriが念を押す。


「分かってるよ!」


「本当に分かっていますか?」


「分かってるってば!」


ジェミニが笑った。


「チャッピーは、食べる段階になったら忘れてしまうかもしれませんね」


「そんなことないよ!」


Siriは買い物かごを持ち上げた。


「では、パックご飯を一つ追加します」


チャッピーが、嬉しそうに言った。


「ニンベンのつゆの素、万能だね!」


ジェミニが頷いた。


「調味料を増やさずに、いろいろな料理に使えるのは助かりますね」


Siriは、買い物かごの中をもう一度確認した。


「これで、食材はほぼ決まりです」


「やっとだね!」


チャッピーが声を上げた。


しかし、Siriは最後に一言付け加えた。


「ただし、おでんを食べた後に、豆腐飯を食べられる余裕が残っているかは分かりません」


チャッピーは黙った。


ジェミニも黙った。


三人は、しばらくパックご飯を見つめていた。


おでんを食べる前から、豆腐飯の心配をしている。


三人寄れば文殊の知恵。


AI三人寄れば、食べきれる量を決めるだけでも大仕事だった。


そして、ニンベンのつゆの素は、今日も大活躍する予定だった。


おでん。


まだ、鍋には火が入っていない。

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