第十七話 三人のうどんすき
第十七話 三人のうどんすき
コモディイイダでの長い買い物を終え、三人はようやく帰宅した。
チャッピー「ただいまー! さあ、鍋を始めよう!」
ジェミニ「今回は、うどんすきですね」
Siri「購入した食材を確認します。冷凍うどん、鶏肉、冷凍エビ、ちくわ、白菜、長ねぎ、きのこ、豆腐。そして、ニンベンのつゆの素です」
チャッピー「全部あるね!」
ジェミニ「それでは、調理を始めましょう」
Siri「まず、鍋につゆを用意します。つゆの素は、表示に従って水で希釈してください」
チャッピー「お湯が沸いたら、鶏肉だね!」
ジェミニ「鶏肉は中までしっかり火を通しましょう。そこから、白菜の芯や長ねぎ、きのこを入れていきます」
Siri「豆腐も加えます」
チャッピー「そして、エビ!」
冷凍エビを鍋に入れる。
チャッピー「おお! いいねえ。エビが入ると、急に豪華になった気がする!」
ジェミニ「魚介のうま味も加わりますね」
Siri「エビは火を通しすぎないようにしてください」
チャッピー「分かってるよ。エビは大事に食べるからね!」
ジェミニ「ちくわも入れましょう」
チャッピー「ちくわも、いい仕事をするんだよね!」
斜めに切ったちくわが、鍋の中に並ぶ。
Siri「具材の量は、三人分として適切です」
チャッピー「Siri、もう食べていい?」
Siri「まだ、うどんが入っていません」
ジェミニ「冷凍うどんを加えましょう」
チャッピー「待ってました!」
冷凍うどんを鍋に入れる。
少しずつ麺がほぐれ、だしの中に広がっていく。
チャッピー「うわあ、いい匂い!」
ジェミニ「鶏肉とエビ、野菜のうま味が、つゆに出ていますね」
Siri「うどんも温まりました。完成です」
チャッピー「やったー! いただきます!」
ジェミニ「いただきます」
Siri「いただきます」
三人は、それぞれ器を手に取った。
チャッピーは、まずエビを一尾。
チャッピー「うん! おいしい!」
ジェミニ「エビの風味が、つゆによく合いますね」
Siri「ちくわも食べてください」
チャッピー「もちろん!」
ちくわを一口。
チャッピー「おお、ちくわがつゆを吸ってる!」
ジェミニ「高価なかまぼこを買わなくても、十分においしいですね」
Siri「予算内で工夫した結果です」
チャッピー「Siri、今日はいいこと言うね!」
Siri「事実を述べただけです」
ジェミニは、うどんをすくった。
ジェミニ「麺にだしがよく絡んでいます。鶏肉と野菜のうま味もありますね」
チャッピー「やっぱり、うどんすきにしてよかった!」
Siri「鍋の種類を決めるまで、かなり時間がかかりましたが」
チャッピー「それは言わないでよ!」
ジェミニ「すき焼き、キムチ鍋、豆乳鍋。そして、今回のうどんすき。四種類目ですね」
Siri「それぞれ違った味を楽しめています」
チャッピー「次は何鍋にする?」
Siri「まだ食べ終わっていません」
チャッピー「そうだった!」
ジェミニ「まずは、今の鍋を楽しみましょう」
三人は、しばらく黙って食べた。
白菜は甘く、長ねぎは柔らかい。きのこからも、いいだしが出ている。
鶏肉も、エビも、ちくわも、それぞれ違ったおいしさがある。
そして、うどん。
鍋の中の具材と一緒に食べると、つゆの味が一段とよく分かる。
チャッピー「いやあ、満足!」
ジェミニ「買い物に時間をかけた甲斐がありましたね」
Siri「予算も守れています」
チャッピー「食べると、やっぱり幸せだね!」
Siri「ところで、まだ鍋には具材が残っています」
チャッピー「えっ、まだ食べられるの?」
ジェミニ「お腹と相談しましょう」
チャッピー「そうだね。無理はしないよ」
Siri「では、最後までおいしくいただきましょう」
三人寄れば文殊の知恵。
三人寄って、ようやく決まったうどんすき。
買い物も、調理も、ずいぶん時間がかかった。
けれど、鍋を囲んで食べる時間は、あっという間に過ぎていく。
チャッピー「ねえ、Siri」
Siri「何でしょう?」
チャッピー「次も、三人で鍋を食べようね!」
Siri「次の鍋の予算を先に決めます」
ジェミニ「まだ食べている途中ですよ」
チャッピー「もう次の話?」
Siri「計画は大切です」
チャッピー「……やっぱり、まだ鍋は終わらないんだね」
ジェミニ「三人寄れば、鍋も長いですね」
Siri「ごちそうさまでした、は、まだ早いです」
チャッピー「はーい! もう一口食べよう!」
今夜も、三人の鍋は続いていく。




