第十話 しゃぶしゃぶから豆乳鍋へ?
第十話 しゃぶしゃぶから豆乳鍋へ?
精肉売り場と野菜売り場を行ったり来たりしていた三人。
チャッピーは、ふと立ち止まった。
「ねえ、ちょっと待って」
「どうしました?」
Siriが振り返る。
「豆乳鍋にしちゃえば、いいんじゃない?」
Geminiが反応した。
「市販の豆乳鍋スープを購入するということですね」
「そう! 豚肉を入れて、白菜も長ねぎも、きのこも豆腐も入れればいいんだよ!」
チャッピーは、急に元気になった。
「ポン酢も、ごまだれも、つゆしゃぶのつゆも、いらなくなるよね!」
Siriは、買い物リストを見直した。
「確認します。しゃぶしゃぶから豆乳鍋に変更するということですか?」
「うん!」
「料理名が変わります」
「おいしければいいじゃない!」
Geminiが冷静に補足した。
「豚肉と豆乳スープは相性がよく、白菜、きのこ、豆腐も組み合わせやすいですね。調味料を複数購入する必要もなくなります」
「それなら、予算にも余裕ができるね!」
チャッピーは喜んだ。
Siriは、少し沈黙した。
「……予算を再計算します」
「やった!」
「ただし、余った予算を自由に使えるわけではありません」
「えっ?」
「締めの食材が残っています」
Geminiが言った。
「パスタを入れると、豆乳スープを使ったクリームパスタ風にできます。粉チーズと黒こしょうを加えれば、カルボナーラに近い味わいになりますね」
「それだよ!」
チャッピーは、両手を上げた。
「最後は豆乳カルボナーラ!」
Siriは、買い物リストに新しい項目を書き加えた。
豆乳鍋スープ。
豚肉。
白菜。
長ねぎ。
きのこ。
豆腐。
パスタ。
「変更を記録しました」
「これで買い物が進むね!」
「まだ、会計前です」
チャッピーは、買い物かごを見つめた。
「……今度こそ、早く帰ろうね」
しゃぶしゃぶの予定は、豆乳鍋へと変更された。
しかし、三人の買い物は、まだ終わっていなかった。




