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8/11

お肉が食べたいお姫様



「アリーは日本人を愛し

そして、

愛されるために来ているのですわ」


「アリエル様ご立派です!うおお......!」


「は、はぁ......?」


「ただし、政府の人間とは関わるなと

言われていますので

あなたは愛の対象外でしてよ」


「てっきり金品を要求されるかと思った......」


「日本で犯罪を犯すつもりはございません。

今あなたを脅迫して金品を巻き上げては

下品な盗賊と同じですわ。

アカネに絶対怒られますし......

ですので干渉しないこと。

あと、何か困ったらたまに助けてくださいまし。

あなた、揉み消しとかできる人間でしょう?」


どう見ても不法滞在に見えるが

深く干渉するな。

でもなんかあったら助けろ。

じゃないと不本意ながら消すぞ。


という都合のいい言葉を並べているにすぎない。

しかし逆らうこともできないので

条件をのむしかない。


「わ、わかった......言う通りにしよう」


「裏切ったら消しますからね?」


そう言うとうさ耳メイドは何やら

小鳥を呼び出し私の肩にとまらせた。


ツバメ?


春に日本に来る渡り鳥として有名な鳥だ。


「そのツバメは私の分身。

常にあなたを監視しています。

そしてそのツバメを通して

コンタクトを取ることが可能です。

わかりますね?

これ以上の説明はしませんので」


「は、はい!」


「出来ないことは出来ないと

仰ってもらって結構でございますわ。

争うつもりもありませんのでご心配なく。

ただ、アリーたちのことをこれ以上

嗅ぎ回ったりしたら即処分しますので

それだけご理解いただけるかしら?」


「わ、わかった約束しよう......!」


「これでいいかしらね?」


「監視もつけたので大丈夫でしょう」


「......あ、ひとついいですか?」


「どうぞ?」


「あの、家主の女子大生も

君たちのような力を持っているのか?

そちらも干渉しないようにすればいいか?」


「アカネは普通の日本人ですわ。」


「アカネ様は私たちの日本での親代わりです♪」


「そ、そうか、わかったよ......」


女子大生が親代わり......?











無事に解放された私。


本当にツバメがずっとついてきてる。


このツバメには触ることができない。


呪いをかけられたような気分だ。


日本に害をなそうとしていないのは伝わった。


公安調査庁には

何も発見は出来なかったと

報告するしかない。


何か変なことをすればこのツバメに

すぐ感知され消されるのは明白だ。



はぁ......


とんだ厄介に巻き込まれてしまった......


愛を知るために来ている......?


わけがわからん。


だがしかし、

妙にあの2人組に

魅力を感じている自分がいるのも

事実であった。







⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆







「......また今日もお茶漬けですの!?」


「アカネ様!肉が食いたいです!」


「バイト代入るまでギリギリなのよ〜」


「にーく♪にーく♪」


「お肉♪お肉♪焼肉くわせろ♪」


結局警備のバイト?

以降1円も稼いでこないこの2人は

タダ飯を食うだけの存在。


あの時の警備のバイトも

本来は深夜勤務で

朝まで仕事だったはずが

途中で帰らされていたっぽい。


このお子様2人は勤務中に爆睡していて

クビにされて出禁になっているのはあきらか。


「うるさーい!贅沢言わないの!!」


「にぐぅ」


「あーお茶漬けオイシイですわー」


「うさぎだから草食だと思うなよ?私は獣人だぞ」


「お漬物すらありませんわ?お茶漬けサイコー」


「ぐぬぬ......そのへんにしときなよ〜?」


「アリエル様やはり街で声かけられたスカウト?

とやらにお仕事紹介してもらうべきでは?」


「ハルカ!ダメですわ!

あいつら絶対いかがわしい仕事ですわよ?」


「いやホント2人ともそれだけは絶対ダメよ!」


「むむむ......ではやはり

昨日の公安とやらの人間から

お金を持ってこさせるべきだったのでは?」


「ダメです。脅迫です!犯罪でしてよ」


「......おい、待て何の話だそれ」


「......はっ!」


「な、なんでもありませんわアカネ......!」


「公安てなんだ?おい!」


「ひぃぃ!私逃げます!探さないでください!」


部屋から飛び出していったうさ耳メイド。


「......お、おーほっほっほ!ハルカったら

どうしましたのかしらね?ほんと、おほほ!」


「アリー......!白状しなさい〜!」


「ひいい!ち、違いますのよアカネ!

アリーは決して悪いことはしていませんのよ!」


部屋の窓から外へ飛んで逃げ出したお姫様。


「こらー!空飛ぶなって言ってるでしょ!!」


「ハルカ〜!主を置いて逃げるとは

どういうおつもりですの〜!!」


「ひえええ!お許しくださぁぁい!」







走る時は何故か四足歩行になって駆け出す

うさ耳メイド


新宿の夜空をキラキラ輝きながら飛ぶ

金髪の精霊姫


それを裸足で追いかける

愉快な女子大生。





世にも奇妙な


その光景


おまえら


目立ちすぎだよ


自重しなさい




でも


3人とも


走りながら


めちゃくちゃ


笑ってるんだよね




能天気というか


なんというか......






さてさて


お姫様と過ごす


たった一度の季節


3人は


これから一体


どんな思い出を作るのでしょうか......














読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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