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10/18

野外コンサートとお姫様


今日は花火大会。

明治神宮球場で開催される

アーティストのコンサートと

花火のコラボというイベント。


アカネの好きなアーティストが出ることもあり

チケットをゲット。当然お子様2人を

置いていったら暴れ回ること間違いないので

一緒に連れていくことに......


チケット代でまた数万円飛んだけれど

仕方ないよね。





「ほえ〜すんごい人ですね」


「ぐぬぬ......この愚民どもめ......

虫ケラの大群にしか見えませんわ......」


「文句言うなら帰っていいよ!」


「アカネ様辛辣〜♪いけずね?」


「ハルカほんと、キャラがブレブレよ?」


「キャハハ☆チョベリバ〜☆」


相変わらずどこかから仕入れたネタに

すぐ影響されているうさ耳メイド。

どんどんおかしくなっている気がする......。


「アカネ〜嫌ですわ〜

はぐれないように手を繋いでくださいまし!」


まったく......

ほんとお子様ね。

迷子になったら大変。


3人で仲良く?手を繋いで歩く。


......


うん。


ちょっとキュンキュンしちゃったのは内緒。




「アリーのお母様のコンサートを思い出しますわ

ステージで輝くお母様はまさに世界中を虜にした

最高の歌姫でしたのよ♪」


「そうかそうか〜日本のコンサートも

気に入ってくれると嬉しいな♪」


「楽しみですわ〜」





コンサートは始まり

私は大声で楽しんだ。


好きなアーティストなので

私はもちろん楽しいのだが

2人はどうかな?


ハルカはノリノリで踊りながら楽しんでいる。


アリエルは何かを考えてキョロキョロしている。


「アリエル?どうしたの?楽しくない?」


「あぁ。いえ、とても良いのですが

少し音がもったいないなと思いまして…」


「音がもったいない?」


「ええ。野外ですから音が逃げたり

漏れているのが気になりますわ......

せっかくの良い演奏も半減してしまいましてよ」


「え、一応向こうもプロよ?」


「そうですわね......スピーカーの位置など

努力は見えますが、根本的に今日は風が強くて

音が逃げてしまっているので......

アカネ。バレないようにするので

少しだけいじっても良いかしら?」


「変なことしちゃだめよ?」


そういえばこの子

風の妖精の娘で

空気の振動で音を操れるみたいなこと

言ってたな?


〜♪♪♪


え!


あきらかに音が変わった!?


球場内にしっかり音が反響して聞こえ、

重低音がお腹に響くようになった......!


え!


すごい!


何かが変わったと周りの客も

おそらく気づいた人も多いんじゃなかろうか

と思えるほどの変わりっぷり。


「すごい!何したのアリー?」


「音が逃げないように見えない空気の壁で

球場を覆ったのですわ。

簡易的な結界のようなものでしてよ」


「うわぁ!すごい......!」


コンサートの演出かなにかだとおそらく

客は思っているだろう。


アリエル曰く客席への音の反響を変えたので

演奏している側は逆に気づきにくいらしい。


......なら大丈夫か......


「ええ。音がよくなりましたわ♪」


うさ耳メイドは気にもとめず

はしゃいで踊り狂っている。





しかし



やっぱり

この子すごいな......!


ちょっと本格的に人外の者なんだなと

理解してしまった。


私の家に居候させててほんとにいいのだろうか......


彼女たちがもっと力を発揮出来る

良い居場所があるんじゃないだろうか?


私の家で貧乏させてていいんだろうか......


花火を見ながら

なんだかこのままでいいのか

私は少し不安になってしまっていた。






帰りに不安になった私は2人に聞いてみる。


「ねえ。2人にはさ。貧乏生活させちゃって

なんか悪いなって思ってて......

このままでいいのかなって

なんか不安になっちゃった......」


「え〜こんな楽しいお祭りの帰りに

テンション下がってるなんて

アカネ様は変な人でやんすね?」


「アリーが何かまた

変なことしてしまったのかしら?」


「んー、いやそんなんじゃないよ

ちょっと、ふと思っちゃっただけ......」


「も、もしかして遠回しに出ていけという意味で

言っているのかしら?」


「......はっ!そういえば!

日本の西のとある古都では

お茶漬けを出されたら帰れっていう意味だって

何かで見ました!やべぇ!

お茶漬け散々出されてるぅ!」


「あはは。ほんと変な知識だけは入るのね

違う違う、ほんとに2人はもっと

お金持ちの家とかに拾われて

居候してたらもっと色んなところ

連れてってもらえたり、楽しい思い出

作れたんじゃないかなって......」


「あらまぁアカネ。

言っている意味はわかりますが

アリーは元々王族でしてよ。

確かに今までお金に困ったことなどありませんが

むしろ貧乏生活のほうが

庶民の生活が知れて良いと思っています。

愛を知るためにも庶民の暮らしを知るべきですわ」


「アカネ様!私この生活楽しいですよ!?

それ以上に何か問題がありますか?」


「......2人とも......」


「ニコニコ」


「ニクニク」


......


「お前焼肉食いたいからおだててるだろ!」


「しまったぁぁ!つい!心の声がぁぁ!!」


四足歩行で走り出した

うさ耳メイドを追いかける私。


「クスクス」




なんだろ。


私。


どういう心境の変化なんだろ。


私がこのお子様2人に


何かを教えて


成長を促すのだと思っていたけれど


私の方こそ


この2人に


何かを


変えられている。



うーん......。


今はまだわかんないや......。













ーーー翌日




「ええ!こ、これは!」


「アカネ様!良いのですか!!」


「うん。2人で1台。

私が親機でそれは子機扱いだから

変な使い方したらすぐ利用停止するから

ちゃんと言うこと聞くようにね♪」


「嬉しいですわ!アカネ!

褒めてさしあげましてよ!」


「やったやった♪アリエル様たくさん遊べますね♪」


私は2人にスマホをプレゼントした。


なにかに不安になった私が


2人との繋がりを作るためのひとつとして


用意した


スマホ1台。


私ったら


とても姑息なのかもしれない。


モノで釣ったみたい......


「アカネ〜♪愛してますわ♪」


「アカネ様♪チョベリグ〜♪」


......。


「喜んでくれたのならよかった」



そう


難しく考えるのは今はやめとこう。


この2人の満面の笑顔が見れただけで


私はもう


十分なほどの


見返りを貰ってしまっている。





愛とは見返りを求めないことか......


はは。


難しいね。


私も勉強しなきゃ......













読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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