鬼畜の鄴攻め 官渡の戦い②
陳留から鄴へ侵攻すると、特殊戦場である “官渡の戦い” が発生する。
実際の戦いを簡単に説明すれば、Lv40の曹操がLv90のエンショウに逆転勝利した戦いだ。
Wikipediaちゃんには、「時代の流れを決定付けた重要な戦いと見なされる」「狭義では戦役終盤に官渡で行われた戦いのみを指すが、広義では袁紹と曹操の一連の抗争を含む大きな戦役を指す」……等と書いてある。
ゲーム内に於ける戦場の形はというと、狭義の指す “官渡の戦い” が再現されている。
まずは戦場の中央に官渡水と思われる川が流れ、北側沿岸部に敵の砦(歴史的に見れば袁紹軍の砦)があり、砦の背後と西側は山に囲まれ、東側は荒地(地形条件的には平地扱い)が僅かに広がっている。
逆に鄴から陳留へ侵攻した場合は、川の南側沿岸部に敵の砦(歴史的に見れば曹操軍の砦)があり、その周辺は山に囲まれた天然の要害となっている。
察するに、前哨戦に当たる白馬・延津の戦いを経て、官渡に戦場を移した後の、砦攻防戦を再現しているのだろう。
三○無双では尺の都合上、白馬・延津の戦いと砦攻防戦が一緒になっている為、小さい頃はあれが本当の “官渡の戦い” だと思ってたさ。同じく “黄巾の乱” って、一つの戦場に収まる程の規模じゃないのね……。
そんでもって尺の都合上、開戦から4ターン経過までの間を省略。
放浪軍最後の攻めに当たる太史慈の番にて――
「なんとぉぉーー!? このエン・ホンショが二度に亘って捕縛されるなど、絶対にあり得ぬ! やはりこれは夢! 夢なのだ! ……お休みなさいなのだ(-.-)Zzz」
「総大将・エンショウ! この太史子義が生け捕ったりぃ!!」
4ターン目が終わる時点で、鄴のエンショウ軍は壊滅状態に陥っていた。
それもその筈。鄴の兵数が9,900しかないにも関わらず、エンショウは部隊を5つも編成した。
結果、エンショウ隊2,800(重槍)を除く各隊の兵力は2,000を下回り、ものの2~3撃で退場する程の脆さとなったのだ。
尚、トウトン隊1,100(軽騎)と参謀・ソジュ隊1,500(重槍)は甘寧に、シンパイ隊1,500(弓兵)は怜華に、エンショウの息子のエンショウ隊1,700(重槍)は朱桓によって撃破された。
そして4ターン目の最後に、総大将・エンショウが太史慈によって撃破され、砦が陥落すれば、残るはキクギ隊1,300(弓兵)のみ。
最後の時を待たされるキクギ隊は、山の中でブルブル((( ;゜Д゜))) と震えていた。
「さて、後は援軍に来た平原のエンショウ軍を撃破して、城壁殴り大会を開くのみだ!
――さぁ、次のターン! カモーン!! ついでに武力経験値の鴨もグアグアカモーン!!」
『5ターン経過。上党のテイゲン軍26,800と、平原のエンショウ軍26,900が到着しました』
「…………今なんて?」
「“上党のテイゲン軍26,800” も来たとか言ったね。…………そう言えば、許昌の戦い前の10月の軍議で、『テイゲン軍とエンショウ軍が同盟を締結しました』……とか表示されたような?」
「ファァッツ!? 怜華サァァン! 何の話デッカそれ!? 聞いてまへんデ!?」
「……ごめん。そう言えばあの時、秋渓いなかったもんね。私も忘れてた」
※第72話『君主が君主だからといって活躍できるとは限らナイツ by怜華』の冒頭にて、各勢力の動向を参照。ちゃっかり同盟組んでましたwww
「嘘やろぉーー!? 地上戦で呂布出て来たじゃねぇーか!? ぜってぇ騎馬隊やしアイツ!!」
「……どうする殿路殿。我々はほぼ無傷の状態だが、テイゲン軍も相手するというなら、今すぐ布陣を改める必要があるぞ」
「もしくはキクギ隊に止めを刺し、戦を決着させるのも一つの策。リョフ殿とまともに殺りあっては、流石に無傷では済みませぬからなぁ……デュフフ……!」
朱桓と陳宮は動揺こそしていないが、陳宮に至っては本来の君主登場で嗤っていた。
軍師として呂布の武力を知っているからこその嗤いなのだろうか。それだったら冗談やめてくれ。
「平原のエンショウ軍だけならともかく……リョフを先鋒とするテイゲン軍か……! ムムムムムゥゥ……! こんなことになるなら、1ターン遅らせてからエンショウ撃破すればよかった」
防衛側正規軍の総大将を撃破すると、その総大将の義兄弟または親子関係の武将が率いる部隊を除いて、全部隊の士気が15ずつ減少する。
俺がよくやる作戦は、4ターン目までに総大将部隊を瀕死の状態にさせておき、5ターン目に突入してから撃破。
すると敵の援軍は到着早々に士気が15減少し、あわよくば混乱状態に陥る。
然し、今回に関して言えば、そこまでする必要がない程にエンショウ軍が弱まっていた為、何も考えずに撃破してしまった。
兵数1で蘇ってくんねぇかな……なんて。
「まぁ悔やんだ所で仕方ない。こうなったら二勢力を同時に戦うまでだ。上手くやれば、この後の上党戦を優位にする事ができるかもしれないしな」
「……では、先ずは平原のエンショウ軍から破るべきだな。このまま城へ向かって進めば、敵とかみ合えるのだろうか?」
「あぁ、間違いない。援軍は山を超えた先の森に現れた筈だ。今から進めばこのターン中に発見できて、次のターンには激突できる」
「では陣形を整えながら進むと致そう。先手を取って平原軍を撃破すれば、多少はリョフの気勢を削ぐこともできるだろうからな」
朱桓とともに方針を定めた俺は、全軍の進路を北東へ変えた。
砦の背後、すなわち北側に広がる山間を超えて、城の方へ向かったのだ。
そして俺の予想通り、放浪軍の移動が終わって平原軍の順番となった頃。最先頭を進んでいた朱桓隊の視界に平原軍の3部隊が入ってきた。
肝心の顔触れだが、「出ると負け軍師」ことカクト隊5,600(弓兵)。全身針鼠で「あ……兄上……(絶命)」のコウソンエツ隊7,400(重槍)。正史にのみ登場のイナゴJr. コウソンショク隊6,500(重槍)。豪華声優陣で送る御通夜大会なみに豪華な顔触れといえるだろう。
えっ? どこか豪華だって? 超マイナー武将ばっかりじゃないかって? 顔良 と 文醜の欠けたエンショウ軍なんてそんなもんよ。
「……よし。全軍、総攻撃開始ィ!!」
6ターン目に突入し、俺達は対峙したばかりの新手に総攻撃を仕掛けた。
ここでモタモタしていると、リョフを先鋒とするテイゲン軍に挟撃されるおそれがある為、守りを捨てて攻めに攻め立てた。
即ち、超攻撃布陣だ。知将・猛将を問わず、片っ端から敵部隊と隣接して手数で攻める。
「陳宮隊、参りますぞ! カクト隊に得意の《撹乱》攻撃です!」
「我が朱桓隊は、魚鱗の陣形を以てコウソンショクを攻める。我等が用兵の真髄、絶え間ない《乱撃》を見せてやれ」
「へっへへ! 朱桓に続けェーーー!! 平野に陣取ったが運の尽き。コウソンショクに俺等の《猛攻》を食らわせてやりなァッ!!」
陳宮、朱桓、甘寧の戦法が見事に成功する。
陳宮隊は1,196ダメージ、朱桓隊は1,887(640+625+622)ダメージ、甘寧は1,653ダメージと、それぞれが大打撃を与えた。
中でも朱桓先生の《乱撃》全hitは強く、コウソンショクの兵数は瞬く間に半数を切った。
他の仲間達も鄴守備隊に使用した戦法Pの回復を兼ねて、堅実な通常攻撃を仕掛けていく。
7ターン目も変わらぬ攻勢を保持し、平原軍の兵数を着実に減らしていった。
一点だけ変わった事と言えば、平原軍最後の部隊であるコウソンハン隊7,400(軽騎)が姿を現し、先の3部隊を包囲しつつある俺達の妨害に出た事だ。
コウソンハンと言えば、“北平のイナゴ” と謳われるコウソンサンの従弟であるとされ、コウソンサンの勢力拡大に大きく貢献した人物だ。
あくまでも二流武将の域を出ないが、シリーズを通して能力値のバランスが良く、登場作品によってはコウソンサンに次いで知力が高い。
また、能力値以上に優秀な特技を有していたりするので、副将としては充分活躍できる。
ただし、このゲームの彼は何卒性能。それでも個人的には好きなマイナー武将の一人だ。
「ホホホホ! 飛んで火に入る夏の虫とは正にこれ! 陳宮隊、続けてコウソンハンの部隊に《撹乱》攻撃です! 兵士の皆さん、期待していますよ!」
まぁ、そのコウソンハンも、2ターン連続で《撹乱》を成功させた陳宮隊によって混乱させられてしまうのだが……。
やはり攻撃と混乱のミックスである《撹乱》もまた強く、消費戦法Pが25と低燃費な事も、戦況サイクルに好都合。知力58のコウソンハンが防げないのも無理はない。
「ヨッシャァァーー!! 今だ、ぶっ潰せェェーー!!」
甘寧を筆頭に、朱桓、凌操、丁奉が、混乱したコウソンハンに群がる。
「コウソンハンは、この丁奉が捕らえたぞ!!」
「凌公績見参! コウソンショクは私が捕縛した!」
「フフン! 超大国袁家の軍師と言えども、所詮はこの程度の実力ですか。
――エンショウ軍々師・カクト、わたくしが捕らえましたわ」
そして7ターン終了時点で平原軍は粗方片付き、残るは全身針鼠で「あ……兄上……(絶命)」のコウソンエツだけとなった。
因みに「兄上」はエンショウ軍隣のリュウグ軍に厚待遇で迎えられてますぜ。きっと今頃、エスプレッソ片手に戦争中継でも聞いているだろう。コウソンエツの絶命台詞も、届くといいな。




