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サクッと片付ける陳留攻略戦③


 一騎討ち4ターン目の正直。先のターンと同様、気力消費の「大技」と気力消費の「反撃」でブンオウを攻め立てる。


「ハァァーー!! 喰らえ! 殿路流奥義! ……うさぎ~お~いし、かの山~♪ こぶ――」


 ソプラノ寄りのバス声で歌う大和民謡に、ブンオウは盛大に惑わされた。どうやったらそんな声音が出せるかだって? 知らないのである。


 兎に角、その隙を突いた俺はブンオウの背後へ瞬時に回り、有名なプロレス技を仕掛ける。


「――ラツイスト!!!」


「ぐがあぁぁぁっ!!?」


 またしても奥義をまともに喰らったブンオウ君。

体力ゲージは残り僅かとなって赤表示になり、二連続の奥義炸裂に耐えきれなかった鎧は粉々に粉砕された。

格闘ゲームとかでよくキャラの衣装がボロボロになって、最終的に半裸状態になるアレみたいなものである。このゲームに登場する通常武将が100%男で良かったね。気兼ねなく奥義ブッパできるよ。


「見たか! これぞ殿路流奥義!「野山の兎にコブラツイスト! 犠牲になったのは祖父の腰でした!」の威力である!! そして、まだまだこんなものでは終わらんぞォォーー!!」


 一騎討ち5ターン目。ブンオウが虫の息にも拘わらず、容赦なく「大技」の気力消費にした。


「出番だ凌操! この迷える子羊に、愛の洗礼を与えてやってくれェェーー!!」


 僅かな抵抗を鋼の肉体で無視して、ガシッ! とブンオウの体を掴まえるや、次の瞬間には大空へ向けて放り投げる。

そうすれば、後は凌操のおやっさんが絞めてくれる。


「うおぉぉぉうっ!! 任せェェい!! ……っふぅぅん(*`Д´)ノ!!!」


 今回の戦には参戦していないが、友情出演で大空に登場したおやっさん。

滞空中で無防備なブンオウを捕獲すると同時、熱烈なハグによって全身をビキバキ言わせ、筋肉天使達の高速回転で目を回させた後…………大地へ向かって盛大に放り投げた。


「ズゴォォォーーー!!?」


 ブンオウは頭から地面に突き刺さり、その体は両足を開いて垂直に立った。大陸版「犬神家」誕生の瞬間である。┌(┌^o^)┐スケキヨォォ


『キンキンキンキン!! K・O!!!』


「……フッ! 悪いな、筋肉の女神に愛されすぎて」


『Tonogi WIN!!!』


 筋肉天使達が輝かしい笑顔を振り撒きながら飛ぶ中、俺は高らかな勝利宣言を行った。

殿路秋渓 VS ブンオウの一騎討ちは、俺の完全勝利に終わったのだ。


 ブンオウは捕縛され、それに伴ってブンオウ隊は消滅。カシン・エンショウ連合軍は、各部隊の士気が5ずつ減少する。……ある二つ部隊を除いて。


「息子よ、父がそなたの仇をとってやるぞ!」


「兄上……待っていてくだされ、すぐに助けます!」


 ブンオウの父・ブンキンと、弟・ブンコの部隊である。

肉親である彼等の部隊だけは、逆に士気が10上昇し、雪辱を晴らさんと息巻いた。


 部隊行動順に従って、ブンオウの次に動く武将は弟・ブンコだ。

彼は消滅したブンオウ隊の場所に移動し、ブンオウを捕虜としている俺の部隊に肉薄する。


 然し、登場初ターンで実行できる対敵行動と言えば、一騎討ちか通常攻撃、若しくはスキルを駆使した計略のみ(ブンコの場合は《挑発》が可能)。


 ブンコは果敢にも、その通常攻撃で挑んできたのだが、武力74のブンコと武力100の俺とでは、直接的な攻撃力に開きがありすぎる。

抑々の話、オウキョウの策略《鼓舞》や肉親効果で士気を上昇させたにしても、ブンコ隊の士気は、開戦早々に最高潮となった俺達に及ばないのだ。


 結果としてブンコ隊は、大した攻撃力を発揮できず、寧ろ反撃ダメージの方が高くついた。

※援軍部隊は初期士気が極端に高くない為、即戦力として頼りになるかと言えばそうでもない。ただし凄まじい大兵力なら物量で押し勝てる。


 それは後に続くカコウハ隊、ブンキン隊にも同じ事が言える。

彼等は揃って通常攻撃を仕掛けてきたが、カコウハは朱桓に、ブンキンは魏延に軽くあしらわれ、部隊壊滅を無駄に早めただけだった。


「この状況下で最も有効な行動は、自分から攻撃を仕掛けず守りを固め、戦法Pを回復しつつ陳留守備隊やエンショウ軍の合流を待つ事だろう。戦法Pさえ回復すれば効果的な攻撃手段が得られるし、被害を最小限に抑えられれば、友軍と合流した後に反転攻勢を仕掛ける事だってできる」


「つまり、勢い頼みの力技は下策中の下策! ……という訳ですな、殿路殿!」


「その通りだ丁奉。……さて。それではそろそろ、戦場を迷いし哀れな子羊達に、男前な俺達が引導を渡してしんぜよう。

――一切の遠慮なく、狩り捕ってしまえ!!」


「「「( ゜∀゜) ウホォォォォーーー!!!」」」


 6ターン目の始め。俺はブルブルと震える子羊達を尻目に、容赦なく総攻撃命令を下した。

俺の通常攻撃を皮切りに、太史慈、丁奉、魏延、甘寧、朱桓、陳宮、朱異、張郃といった逞しい男前集団が敵部隊へ殺到。

カンキュウケンは陳宮に、ブンコは朱異に撃破され、生き残ったカコウハとブンキンは半裸……半壊状態にまで追い詰められたのだった。


 そして俺達の総攻撃が一旦落ち着き、代わって敵軍が行動する番になって漸く、今戦最大の難敵に当たるであろう彼等が出現する。


「ハンッ……助けに来たのか、助けに来られたのか、分からん奴等だな……まったく」


「ヒャッハーー!! 来たなシバイ! 捕らわれの姫(武将)達を助け出そうと考えているのかいないのか知らんが、無駄よ無駄無駄ァァ!! お前も揃ってテイクアウトじゃあァァーー!!」


「「「イィヤッヒャーーー( ☆∀☆)!!!」」」


「……なんだろう……明らかに此方の悪者感がすごいんだけど」


 洛陽軍を蹂躙する俺達は、新手の陳留守備隊を世紀末ヒャッハーー!! なノリで出迎える。

怜華はその雰囲気に良心を痛めた様だ。さてはお主、ケン◯ロウだな。


「シバイ殿。見たところ洛陽軍は絶体絶命の様子。如何なされますか?」


「今さら助けに行っても間に合わぬ。儂等が死地に陥るだけよ。それより陣を敷けぇい。奴等をここに招き入れ、じわじわと潰してくれるわ」


 シバイ隊5,000(弓兵)とカキ隊5,000(重槍)は、包囲陣北方の山中に現れた。

彼等はそこで移動距離の限界を迎えたのか、はたまたそれ以上進む気はなかったのか、とにかく姿を見せるだけ見せて行動を終了する。


 そして7ターン目。陳留軍主力部隊の出現に際し、北側包囲部隊の指揮を任されている甘寧がいの一番に動こうとした。


「あぁ? シバイの奴、怖じ気づいたのか? ……へっへへ、それなら此方から仕掛けてやるぜ!」


「待たれよ甘寧殿。あれは大都督(シバイ)が得意となされる「混元一気の陣」。あの陣の中では全てが彼の思うがままに動く故、むやみやたらと突っ込んではならぬ。充分に警戒なされよ」


「おぉ、さすがに詳しいねぇ。……んなら、やっぱり洛陽軍を先に片すとするか」


 長年シバイの副将を務めていた張郃の制止により、甘寧は突撃を中止した。

では張郃本人はというと……


「よし。注意喚起も済ましたところで…………大都督! いざ参りますぞ! 死ねェェェーーー!!」


 張郃は混元一気の陣へ向けて、無策で突撃していった。

案の定、彼の部隊が山の麓に差し掛かった時、突如として巨大な綿菓子が降り注ぐ。


「うわぁぁーー! 落石っぽいオヤツだぁーー! ぎゃひぃぃーーん!」


「岩っぽい綿菓子だぁーー、痛くないけど当たったから暫くのあいだ移動禁止だぁーー、動く奴は強制帰宅だぁーー」


「甘ッ! 甘ッ! この岩ふわふわで甘ッ!! 行軍なんてどうでもよくなっちゃうね!!」


 これぞ守備側正規軍の特権とも言える《罠》だぁーー。開戦前の軍議で策略Pを30消費して任意の場所へ設置できるんだぁーー。今回の場合は山の近辺だから落石による岩罠だぁーー。んでもって張郃は馬鹿かぁぁーーー!!!


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