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陳留攻略準備


282年1月 軍議ターン続き


渤海・北平 エンショウ軍 VS 薊(ケイ) リュウグ軍

「袁家の底力、今こそ見せる時!」

「私とて劉一門に連なる者。不本意なれど、戦とあらば無様にはなれぬ」

『エンショウ軍のエンキが総大将となり、渤海と北平より薊に侵攻。薊のリュウグ軍はリュウグを総大将に防衛。

エンショウ軍は敗北し、渤海と北平に撤退しました』


「どの様な敵であろうと、恐れず戦い抜くのみ!!」

「私とて劉一門に連なる者。不本意なれど、戦とあらば無様にはなれぬ」

『エンショウ軍のコウカンが総大将となり、北平と渤海より薊に侵攻。薊のリュウグ軍はリュウグを総大将に防衛。

エンショウ軍は敗北し、北平と渤海に撤退しました』


『リュウヒョウ軍とソンケン軍が同盟を締結しました』




「……はぁーい、それでは放浪軍の軍議を始めまーす。サラッと大陸情勢に流されたけど、ソウソウ軍の武将を大量に虐殺したせいでカシンさんの悪名がとんでもない値になりましたねー。そんで綺麗なトウタクが反カシン連合を結成して、その盟主になったねぇー。きっと彼はベジタリアンなんだろねぇー。…………秋渓も肉ばっか食べてないで野菜食べなさい」


「成る程成る程。さしづめ、野菜主義連合か。その盟主にでもなれば、綺麗なトウタクになっても不思議じゃない。血行のみならず性格までサラサラになるとは、野菜の力は恐ろしい。綺麗なジャイ◯ンを生み出した泉の精ですら戦慄する結果だ。…………そんで怜華よ、俺達は肉という前菜を食べているんだ。メインディッシュとなる肉は、今焼いているやつだ」


「いいから野菜食えって言ってんのよ。大体それ、思いっきり「カシン精肉店」って書いてあるじゃん。いつの間に買ってきたの……」


「個人ターンで曹洪が略奪してきた。……はい曹洪、焼けたよ」


「肉肉肉肉肉肉値切り金着服肉肉肉肉肉ゥゥーー!!」


 私欲型のカシンは、ソウソウ軍の捕虜を大量虐殺(楽屋裏送り)することで、彼等の持つ優秀なアイテムを根刮ぎ奪い取った。

カシンの悪名は爆発的に上昇し、暴君として有名なトウタクでさえ綺麗に感じるという不可思議な現象が発生した結果、あろうことかトウタクを盟主にした反カシン連合まで結成されてしまった。


 こんな事が起こるなんて珍しいとばかりに、俺達は大陸では珍しいドネルケバブを食す。

因みにラムがいる手前、機械で回っている肉は、曹洪がカシン精肉店(洛陽)から《略奪》してきた鶏肉(チキン)だ。


※略奪……個人ターン中、所属都市の城門で実行できるコマンド。行動力60を消費し、隣接都市の金と兵糧(鶏肉)を奪う。略奪される都市の治安が低く、実行武将の武力が高いほど成功しやすい。

また、実行すると正否に関係なく《悪名》が10~20上昇するものの、略奪を行う武将は抑々の話、少なからず《悪名》を持っている事が大前提なので、上昇したところで今さら気にしないしカシンに比べれば赤ちゃん並に可愛い。

序でに言えば、どんな武将でも《悪名》が1でもあれば、《略奪》を行う性格になる(ただし頻度は異なる)為、仁君と名高い劉備でも泥棒になったりする。曹洪はソウソウ軍所属の時に、どこかで《悪名》を得たんだろうね。多分、兵糧購入の時に値切り額を着服したんだろう。商人から値切る事のできる《商人魂》ってスキル持ってるし。


因みの因みに、ケバブ用の機械を作ったのはコヨエモン先生である。先生万歳\(^-^)/


「……ともかく、反カシン連合の結成は我々にとっても有益だ」


 話の筋を戻すべく、朱桓がいつも通りの解説役に徹した。

……と言いつつ、彼もケバブ片手に舌鼓を打っている。さすがに喋る時は食べていないが。


「連合とは即ち、多数勢力同士に於ける同盟だ。標的勢力が滅亡するか、時間が経って自然解散するまで、原則として連合加盟勢力は互いに停戦関係にある。この影響により、ソンケン軍は東のリュウヨウ・北のトウケンとエンジュツ・西のリュウヒョウとは戦えなくなった。……という事は、懸念していたソンケン軍の勢力拡大は大きく弱まったと言える。それどころかリュウヒョウ軍と正式な同盟を結んだところを見ると、奴等は内政の充実を図り、長期的な戦略に切り替えたのだ」


「……なら、俺達はどう動くべきだろうな」


「うむ。可能な限り反カシン連合を持続させ、その間に北方の勢力をある程度叩いておくべきだろう。第一の相手は、事前にカシン軍と同盟を結んでいたエンショウ軍。奴等はソウソウ軍の人材の多くをカシンに取られた事もあって、各地に配属できる将が不足している。故に、本来ならば敵ではない筈のリュウグに二度に亘って敗北した」


 怜華がラムに頼んで、エンショウ軍の情勢を表示させる。


 リュウグ軍との戦いで敗北したエンショウ軍は大きく兵力を減らした上、捕虜になったエンキ(エンショウの三男)・コウソンサン(イナゴ)・チョウキョ(自称“天使”の髭オッサン)がリュウグ軍に登用された為、人的資源にも苦しい状況にあった。


「……エンショウ軍の領土には、解放されたソウソウ軍の武将も流れ込んでるけど……エンショウ軍とソウソウ軍は相性(武将登用率に影響)が真逆だしね……」


「軍師殿の言う通りだ。エンショウは恐らく、野に下った旧ソウソウ軍の武将を登用できまい。そこで更に、エンショウ軍の武将を此方に引き入れる事ができれば、奴等の覇道は潰えたも同じ」


 俺と怜華は、朱桓の描く戦略図を理解した。

それと同時に、俺達の進路も定まった。


「よし!! それなら今回の相手は陳留のカシン軍! ここを攻めれば同盟国のエンショウは援軍を送ってくる! それを逆に叩いて戦力を低下させた後に、エンショウ軍の鄴へ侵攻する!!」


「然り。鄴さえ落とせば、エンショウはもう立ち直れまい。後は勢いに乗ってエンショウの本拠地・渤海を攻めるも良し。迂回する様に上党のテイゲン軍を討ち、南下してカシン軍の洛陽に襲い掛かるも良し。カシンを後回しにして、北方を完全に平定するも良し。カシンも多くのソウソウ軍武将を加えた故、連合軍に攻められたとしても耐えられる筈だ。……上手くいけば、華北は流れる雲の様に平定できるであろう」


「そうと決まれば即刻出陣だ! 怜華! 陣容は如何に!?」


「……その前に幾つかやっておきたい事があるんだけど、いい?」


「おぅ! 何なりと申しんさい! 怜華軍師の策は如何に!?」


「1つ目は、エンジュツ軍の内政値を下げて軍事行動を低下させる為に、劉岱軍の4人(劉岱・袁遺・王忠・橋瑁)に1万5千の兵力で汝南へ侵攻してもらう事。勿論、前の軍議ターンと同じで形だけの侵攻だから、実際に戦う必要はないよ。適当に時間潰して帰って来て」


 出たな! 《姫崎流兵法》「新屠(ニート)用いて虎を阻む!! ちょっと待ちなそこの虎。あんた中々に良い体躯だね。うちがこの間北極で保護したシロクマが彼氏募集中なんだけど会ってみないかい? なぁに絶対に気に入るよ。なんたって魂の波長がピッタリだからね」。

※第72話「君主が君主だからといって活躍できるとは限らナイツ by怜華」参照


「それで2つ目だけど、これは秋渓の言ってた「いつか滅ぼすけどそれまでは仲良くしてね作戦」の続きで、エンショウ軍への贈呈をしたいの」

※第36話「呂布どぉのぉーーー!! 陳宮ーーーー!!!」

もしくは第57話「それこそが速さ」参照


「確かに陳留を落としたとしても、次のターンになってエンショウの上書き侵攻を受ければ、支配下に入れられる俺達は兵の半数を没収される恐れがあるからな。……敵(カタキ)の中にも友好あり。もし支配下に入っても大丈夫なようにしないとな!」


「そして最後は、許昌に流れてきた旧ソウソウ軍の武将を登用しておきたい」


「おぅ、誰かこっちに来てたのか」


「この許昌には、ガクシン・シバボウ・カコウケイ・テイブの4人が居るよ。優秀な彼等を他国に渡したくない。今すぐ人を送って登用すべき」


 ガクシンは〈攻城〉のマスターヨーダ。シバボウは司馬姉妹(オートマタ)の従兄。カコウケイは夏侯淵の三男。テイブは名参謀・テイイクの息子だ。

成る程成る程、これは敵に回したくない面々である。是が非でも仲間に加えたい。


 俺は早速、怜華の献策を実行に移した。

旧劉岱軍はエンジュツ軍へ牽制を仕掛け、内政重視の彼等を妨害した後に撤退。

エンショウ軍には陳珪と陳登を派遣し、2万の兵糧を贈呈して友好を63にまで上昇。

ガクシン・シバボウ・カコウケイ・テイブの4人は、司馬師・司馬昭・諸葛誕・楼玄が登用。

また、全端と丁封および全一族が偵察を行い、華北の最新情報を更新。


 打てる手は全て打った上で、俺達は陳留へ侵攻した。




《華北の情勢》


エンショウ軍……鄴・渤海・平原・北平の4都市を領有。カシン軍・テイゲン軍と同盟中。リュウグ軍と敵対。コウソンド軍とは中立関係。

主な配下武将はガンリョウ、ブンシュウ、デンポウ、ソジュ、トウガイ(運良く登用できたみたい…………チッ!)。


テイゲン軍……上党を領有。エンショウ軍と同盟中。配下に呂布がいる怖ェェ。


チョウカク軍……別名「黄巾党(イエローターバン)」。なぜかテイゲン軍北隣の晋陽(シンヨウ)を領有。特に目立った動きはなく、勢力方針は内政重視。

配下は優秀な弟二人、チョウホウとチョウリョウ。他には程遠志(ホドトオイココロザシ)とか。


リュウグ軍……薊を領有。エンショウ軍と敵対中。

主な配下というか主戦力は、仲間になったばかりのコウソンサン。頑張れイナゴ。エンショウよりもリュウグとの相性が良い為か、ここでも厚遇されている。忠誠度90だぜ。


コウソンド軍……大陸の端っこ、遼東を支配。俗に言う遼東公孫氏。

信長◯野望で言うなら、蝦夷からスタートする蠣崎氏といったところ。但し、津軽海峡のような万里の長城は無い為、守勢に回れば確実に滅亡してしまう。

主な配下は燕王・コウソンエンを筆頭とする一族武将だが、カハンという軍師になれる知力型武将も存在する。彼は南蛮の知恵者・出汁大王と双璧をなす、辺境の知将である。


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