許昌攻略戦⑦
チンタイVS怜華の戦場
ソウソウ軍の切り札とばかりに登場したチンタイ騎馬隊は、得意の奇襲によって怜華隊へ甚大な被害を与えていた。
怜華隊の側面第一列は既に壊滅状態。第二列も半壊に匹敵する被害を負い、第三列は激しい揺さぶりによって大いに乱れる有り様。
「チンタイ様! 依然として我が隊優勢につき、敵陣の半分を切り開きました!!」
「チンタイ様、敵の本陣が見えました! 敵将・怜華は為す術を失っております!!」
「良し! 甚だ良し!! 勢い正に破竹が如しだ!! このまま雌雄を決するぞ!!」
「「「ウオオオォォォォーーー!!!」」」
それでもチンタイは満足せず、戦果に貪欲な彼は更なる突撃姿勢を強めていく。
その攻勢はとにかく容赦がなく、今戦に於けるソウソウ軍随一のキレを帯びていた。
「雑多な放浪軍よ、チンタイの戦振りを目に焼き付けていけ!! これこそが鍛えに鍛えた我が用兵にして、戦史に於ける至高の瞬間だ!!」
チンタイが繰り出す凄絶な部隊指揮は、正に「鬼軍曹」の一言に尽きる。
相手が女・子供であろうが一切容赦せず、持ちうる全力を披露して完膚なき敗北を植え付けると同時、己が実力を天下に轟かせる剛毅さ。
このままでは怜華隊が「混乱」を通り越した「恐慌」状態に陥るであろう程に、熱を放ったチンタイは箍を外していたのだ。
※戦法の「奇襲」は、成功時に敵部隊を混乱状態にさせる事があり、大成功時には混乱より酷い恐慌状態にさせる事もある。
混乱……すべての行動が実行不可となり、受けるダメージが1.5倍になる。
恐慌……混乱の効果に加え、状態異常中は毎ターンごとに士気が低下する。
「ひょえぇーー!? ヤバイってヤバイって!? さすがにこれはヤバイって!?」
方や、肉弾戦を苦手とする怜華は、チンタイ隊の突喊を前に盛大な動揺を浮かべていた。
ここに陳宮や魏延が居れば、その動揺こそが相手の思う壺だと沈静を行うものの、残念ながら二人は当面の敵と深く噛み合っている。
故に怜華は孤立無援状態にあり、怜華隊の兵士はやられるがままだった。
兵士A「わぁぁーー!? パパーー!? 突破されるーー!?」
兵士B「くそぅ! このままじゃ負けちまう! ウチの生足軍師様が捕縛されて…………」
兵士C「ん? どうした戦友。軍師様が捕縛されて?」
兵士B「捕縛されて……敵の城に連行された軍師様は……あんな事やこんな事を…………ウホォォウッ!! は、ハナヂガッ……!?」
兵士A「わぁぁーーい! パパーー! ……サービス画像希望ですママ」
兵士D「薄い本が冴え渡るって訳だな!! それも良いな! 甚だ良いな!!」
怜華「良かねぇよ馬鹿どもが。真面目に防げ」
兵士A・B・C・D「イナンカワバトコ、ラカダカバチタクボ」
土壇場に弱く、秋渓のように戦闘経験が豊富ではなく、筋肉に大きく劣る怜華では、兵達に決死の想いを抱かせる事は不可能だった。
だから「筋肉を付けろ」「メスゴリラになれ」と、かのプー○ン大統領も胸筋をピクピクさせながら豪語していた……と思う胸筋万歳。
「敵の大将が見えたぞ! 一気に取っ捕まえてしまえ!」
「ってぇ!? そうこう言ってるうちに来たァ!?」
兵士達とウホウホ♂話している間にも、チンタイ配下の騎兵が本陣へと迫った。
因みに、ゴディバのバレンタインチョコレートは、今年も精巧に作られたゴリラでした。
公式が推奨する食べ方は、ホットミルクに入浴させて溶かし、ホットチョコレートならぬホットゴリラにしてお楽しみくださいウホウホ……との事です。
謳い文句は「ゴディバじゃないよゴリラだよ」。
「敵将! いざ、お縄にかかれぇーーい!!」
まだ距離があると思って安心するなかれ。
馬上より高らかに飛び上がったチンタイ配下の精鋭達は、本陣守備隊の頭上を超えて怜華本人へ急接近。体勢は当然のようにルパンダイブであり、これは神話全書にも書かれている礼儀作法の基礎中の基礎だ。
「ぎぃやぁぁーー!? 不二子さぁぁーーん!?」
泣き叫ぶ怜華を主役とした、数秒後の恐るべき事態を証明する図。
襟の裏よ、ル○ンはいつもそこに隠すわ……と、不○子さんも日和見な様子。
……が、然し――
「カッーー!! 南無八幡大菩サァーーツ!!」
訳の分からない怒号が天空より轟くと同時、怜華の目前に突如として差し込んだ光……もとい円形のスポットライト。
その先制攻撃で身の危険を感じとったチンタイ兵は、空中で即座に体勢を立て直すや、大気を蹴り飛ばして華麗な反転を見せた。この際だから重力とか気にするな。精鋭なんだから空中歩行ぐらいするさ。
「「「何奴ッ!!?」」」
鐙の上に着地したチンタイ兵が声を揃えて尋ねると、スポットライトに照らされた場所にドスゥゥン!! と、一拍遅れた男神が降臨する。
「俺か? 俺の名は、かの八幡太郎・義家が子孫――」
「「「八幡太郎・義家!? まさか!?」」」
顔を上げる男神に反応して、チンタイ兵は驚愕の色を、怜華はほんのりと頬を染める。
“八幡太郎”義家は何を隠そう、戦の天才で知られる源義経や、征夷大将軍・源頼朝、足利尊氏の祖先に当たる源義家の事だ。
前九年の役で抜群の武功を上げた武勇の士であり、続く後三年の役では優れた知略で勝利図を描いた名将であり……現代に続く納豆文化の創造主である。納豆旨いね。
「――の家来の親戚の異母兄弟の赤の他人の友達のそれまた親戚の子供の末裔の赤の他人の友人……殿路秋渓だァァーー!!」
「長いわっ!!」
「ィタィガァァッ!?」
まっ、殿路家と源義家は全く関係ないんだがな。
取り敢えず今いえる事は、怜華チョップを受けて威虎。
次の話からタイトルが元に戻りますヽ(*´∀`*)ノ
んで、駆け足で戦争を終結させるつもりです。
んでんで、納豆って筋肉をつけるのに適した食べ物らしいですね。千回ぐらいかき混ぜれば立派な筋トレになるそうですよ。




