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小沛侵攻 其の三


 ゾウハ隊が壊滅して空いた砦には丁奉が入り、砦の外に布陣するチンケイ隊に通常攻撃を仕掛け、1595ダメージを与えて185の反撃を喰らう。


「……チンケイ隊の攻撃力……あまりにも低すぎるだろ……」


 通常攻撃に対して返される反撃ダメージもまた、通常攻撃のダメージと同じ。

つまり、チンケイ隊が通常攻撃だけで丁奉隊と互角に渡り合うには8.6倍以上の兵力が必要となり、丁奉隊の兵数が3800なので33000は無いと負けるという事になり、正規勢力に仕える一武将が率いれる最大兵数が18500だから結局無理。


「父上はお下がりください! ここは私が戦局を覆して見せます! 行くぞ兵達よ! 朱桓隊に先程の借りを返すのだ! 掛かれェ!!」


「無駄だ。貴様の用兵を見切れぬ朱桓と思うてか」


 お返しとばかりに、チントウ隊が朱桓隊へLv4の撹乱を仕掛ける。

然し、朱桓はそれを容易く避け、被害を111に抑え込む事に成功。


 チントウの次はゾウハだが、彼は甘寧によって撃破されたので3ターン目が終了。


 4ターン目となるや、砦に籠るチントウ隊の負傷兵(ベンチ待機組)が414復帰。

それを見届けた後に俺が行動する番となる。


「よっし、今こそ疾風戦術の真価を発揮する時! 補給限界線を越えてチンケイ隊の裏を取るぜ! 全員、遅れるなよォォーー!!」


 疾風戦術は11ターンまで補給限界線を越えても士気の低下が発生せず、逃亡兵も現れない。

その特性を活かし、俺はチンケイ隊の背後へ回り込んだ。


「お年寄りを苛めるのは気が引けるが、これも戦だ!! 喰らえチンケイ! これぞ殿路家秘伝の裏軍法! 年寄りに冷や水ゥーー!!」


「ちょっ!? 秋渓あんたそれ!? ただのお年寄り苛め!! やめたげてよ!!」


 チンケイ隊に大量の冷水を被せ、1546人を家の風呂へ急がせる。その一方で俺達に返ってきたチョンチョンブルブル反撃は119人にしか当たらない。


 そしてチンケイの番となり、年寄りの冷や水が如く張り切った彼からの弓攻撃は99ダメ。


「痒くない痒くない! 100以下なんぞ痒くもない! 蚊の方がまだ強いぞ!!」


 話は変わるが、モスキート伯爵……彼は元気だろうか。


「はぁ……まっ、ちゃちゃっと勝負つけて風邪引かせないようにするか……でも前線に出てボコボコにされるの恐いし。朱桓殿を回復しよう」


 ブツブツ言いながらも、怜華は朱桓隊へ「治癒」を行う。朱桓隊は3618に回復した。


「では続きまして、この陳めが勝利への一助となりましょう! 兵士の皆様、もう一度撹乱です! 宜しくお願いしますぞ!」


「うわぁっ!? 私の兵達が混乱して……おのれ陳宮! リョフの狗ごときが舐めた真似を……!」


 朱桓を越えて補給限界線ギリギリまで進出した陳宮隊。

彼等は砦内のチントウ隊へ撹乱を仕掛け、ゾウハの時と同様に成功させる。


 チントウ隊は816ダメージを受けて混乱状態に陥り、まな板の鯉さながらに無抵抗となった。

すかさず朱桓が動く。戦機に敏である彼は誰に言われずとも真っ先に移動し、俺と陳宮の間に入ってチントウ隊を攻撃。1094ダメージを与えて反撃に41。


「まっ、まずい……!? このままでは負けてしまう! 皆、何とか耐えるのだ! 次のターンになれば父上からの「沈静」を受けられる! 耐えて砦を守れ!!」


「させん!! 甘寧殿! 丁奉殿! 後続をお願い致す!!」


 知力の高いチンケイに沈静を掛けられては、チントウは間違いなく復活する。

朱桓は波状攻撃を仕掛けるべく、順番待ちしていた甘寧と丁奉に指示を出した。


「へっへ、いんや。俺は爺さんの方を狙う。丁奉、太史慈。息子の方はお前らに任すぜ」


「分かりました。チントウは私と太史慈殿が! 太史慈殿、私に続いてくだされ!!」


「承った! 拙者の武力、いざ見せん!! ふうんっ!!」


 敢えてチンケイの兵力を減らしに向かう甘寧。

彼が父親の部隊に1524ダメージを与え、丁奉は1038ダメ、太史慈は1182ダメを息子の方に喰らわし、太史慈の粉砕撃が決め手となってチントウ隊は壊滅した。


「父上……申し訳ありません。私はどうやら、ここまでのようです……」


「おぉ……トウよ……! トウよぉ……! おのれ、倅の仇……ワシが必ずとってくれる! だからトウよ、お主は心安らかに眠るのじゃ!!」


「ちょっと父上!? 私、別に死んだ訳じゃないですからね!?」


 親・子・義兄弟を持つ武将が撃破されると、その武将に関係する生存武将が怒る。

怒って士気を上げる為、チンケイ隊はこの逆境の中で士気を10upした。


「おーぅ、丁奉、太史慈! じいちゃん怒ったぞ! 殺っちまったな!」


「はっはっは! 殺ってしまいましたな! それはそうと砦占拠です」


「拙者も手柄獲得です。チントウ殿、貴殿の奮戦ぶり、この太史子義(子義は字)の心に深く刻まれましたぞ」


「ですから私死んでませんって! お縄になっただけで……」


 とにもかくにも、砦の守備部隊が完全に消えた為に、丁奉隊が砦を占拠。それによって補給線は撤回され、疾風戦術でなくとも全域に移動できるようになった。


「伝令! 伝令ーー!! 敵の援軍が到着した模様!! 2部隊にして、総兵数29300人です!!」


「来よったかトウケン! ……さて! どうするよ怜華! 俺としてはこのまま敵本軍とやりあっても良いと思うぜ!!」


 5ターン目に突入して、トウケン軍の増援が北側に来襲した。

まだ姿が確認できていないものの、俺の記憶が正しければ到着地点から砦までは2ターンもあれば充分な距離だった筈。


「砦攻めである程度削られたけど、まだ28000もの兵力が残ってる。……うん! このままトウケン本軍を討とう! 秋渓は北東に向かって! 陳宮殿は北西に! 先ずは全軍の視界を拡げて!! 甘寧殿は秋渓を、朱桓殿は陳宮殿を援護してあげて!!」


 怜華は号令を下した。余勢を駆ってトウケン本軍を撃破する号令を。


「うーん。此方からはまだ見えんな。陳宮、そっち頼むわ!!」


 俺はチンケイを無視して砦の北東へ進出するが、トウケン本軍の姿は確認できず。

次いでチンケイの番となり、じいちゃんは丁奉を砦跡地より引き出そうと「挑発」を仕掛けるものの、丁奉はじいちゃんを盛大に無視した。


 次いで怜華もチンケイを無視して「治癒」を行い、甘寧隊の兵数を3637に回復する。

尤も、唯一の回復役である彼女が広域に展開するとボコボコにされて壊滅するおそれがある為、怜華隊は後方支援とチンケイ隊の抑えに当たる様だ。


流石に低武力かつ残兵数が僅かなチンケイじいちゃんに、撃破される事はないだろう。


「はっ、ではこの陳めが――よおっふ!? トウケン本軍発見伝!」


 怜華に代わって北西に進出した陳宮が、早速トウケン隊20000を視野に入れた。

これは少し予想外だ。20000を率いる事が可能な君主の部隊は大概が援軍の後陣として初期配置される為、先に発見されるのはもう一部隊の方だと思っていた。


 俺は怜華に指示を仰ぐより、俺自身の経験則を以て指揮を下す。


「いきなり20000の方が現れたか!? 朱桓は陳宮の北側側面にあたる山に布陣し、麓かつ平地のトウケン隊に乱撃を仕掛けて兵力を削れ! 甘寧の兄貴も俺の後続はいいからトウケンの部隊を牽制しに行ってくれ!! 成功するしないにしろ「混乱」を発動してみてくれ!!」


「承知した! 呉の朱桓、いざ参る!!」


「へっへぇ! 了解だぜ大将さんよぉ!! まったく、でけぇのが来やがったなぁーー!!」


 朱桓隊前進、トウケン隊が陳宮の背面に回れない様に陳宮隊左方の山へ布陣して、そこから平野に布陣するトウケン隊へ乱撃を仕掛ける。

1回目は成功して945ダメ。2回目は失敗141。3回目成功939。


 また、甘寧隊が行動範囲限界まで北上し、陶謙の南にして陳宮隊の右方に布陣。トウケンとチンケイの合流を阻むべく立ち塞がり、肉薄できなかった為に計略の「混乱」を発動するが、こちらは効果がなかった。


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