第18話
うっそうとした森の中、その建物は存在していた。
「ここが研究所か」
コンクリートで作られたあまり窓が少ない建物だ。
そして男が一人建物の前に立っていた。
「まさかとは思ったが、お前の・・・」
「ああ、私の父ディック・ハロルド・ビーチが設立した」
ディクソンは黒いスキニーパンツのポケットに両手を入れて立っていた。
上はグレーのニットだ。
「今はもう研究は行っていない、サルカイドの活動資金提供元として、とある組織から資金を調達している」
「とある組織ですか」
「その企業もフロント企業だ。大本はわからない」
「あのメール、もしかしてあなた?」
『これ以上の詮索をするなら、私も混ぜてくれ』というメッセージとともに謎の情報の画像のメールのことである。
「ああ、あの情報、私のDNAだ」
「2個あったぞ、もう一方はらせんのもう片方か?」
「いや、カルヴァ、君のだ」
4人は驚く。
「あの日、君たちはヘリに群がった。その時、私は抜け出し、君の血を回収した。私の友人にそうゆう科学者がいてね、いろんな人のDNAを調べているらしい。そして同じDNAを持つ人がここに2人いる」
「どうゆう話かは分からないけど、じゃあここは?」
ディクソンを除いた5人は目を建物に向ける。
「ああ、クローン技術の研究所だ。私も来るのは初めてだが」
「ん?ウイルスの研究所ではないのですか?」
「君たちの理論は大方あっているが1つだけ間違いがある。ボールの中身の液体は強い芳香剤、アルコール、催眠剤、麻薬物質。それらを浴びるとゾンビのようになる。私がいた場所、あの協会に、ドラム缶が大量にあっただろう」
「あれか、触らなくてよかった」
「よし、作業に移りましょう、やることはあの協会と同じです」
トラックから段ボールを取り出し、教会と同じように見つけた資料を詰めていく。
作業は夕方までかかった。
翌日から2日間は全員で同じくスキャンし、ファイルにしまう作業が行われた。
人数が教会の時より多いため、早く終わった。
途中でセウタは「あの日起きたことはわかったから私は降りたいのだが」と苦言をいうが、ハンセインに「首を突っ込んできたのですから最後まで付き合ってください」と返した。
ここからもやることは同じ、資料を閲覧し、ほかの組織とのつながり、資金の流れを探す。
最初にメッセージが送られたのは、1週間後のことであった。




