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7 タイムループは繰り返される
「なんだ、今回の勇者はやけに弱そうだな」
気が付くと僕はまた謁見の間にいた。目の前の豪華な椅子には小柄な老人の国王ダニングクルーガーが座ってしげしげと僕を眺めている。その横には長身の宰相コワルスキーが立っていている。
僕は死刑にされ、死んだことによって、またタイムループしたようだ。自分の首を手でなでる。それはちゃんと胴体につながっていた。
「死刑なんてひどいじゃないか。非人道的だ!」
「宰相、こやつ、死刑とかわけのわからんことを言っておるぞ」
「きっと急に異世界から召喚されたことによって混乱しているのでしょう。それより王様、こやつは一見弱そうに見えますが、必ずや魔王を倒しこの王国に平和をもたらす者です。間違いありません。この宰相コワルスキーが保証しますぞ」
「毎回同じことを言って、こいつでもう5人目だぞ。これまでの4人は魔王城にたどり着く前に死んでしまったではないか」
「いや、今回こそ間違いありません。こやつこそが真の勇者でございます」
はあと僕はため息をついた。同じやり取りの三回目だ。ここで走って逃げたら、近衛兵によってとらえられ、地下牢にぶち込まれて夜中に人知れずギロチンで処刑される。そんなのはまっぴらごめんだ。ここはひとまず魔王討伐に行くふりをして、すきを見て逃げよう。




