赤い手紙4ラットvs鬼羅
────騒騒騒。神木から霞を咥えたラットが7、8匹が現れた。
「略奪だと、鬼羅は叫んだ。
「鬼美手伝え」
「最後は任せたゾ」
7、8が一気にばらけて逃げるのを鬼美が行手を塞ぐ。飛び交うラットを掌底打に手刀、回し蹴りとで咥えた霞を堕としてく。鬼羅も残りのラットを避けながら正確に打撃を与えて霞を堕としてく。
「所詮は小動物、僕の相手ではナイッ!」
7、8匹が鬼羅うを囲む。
「む? 弱い奴が物量で来るその戦略は、正しい!」能力『力への意思』を発動。鬼羅は小さく呟くと、魔の領域入口へと走り出し入り口に背を向けた。ラット達が一斉に毛を逆立て、汚い小声で「シャーーッ!」と、威嚇する。
「獲物を横取りされてその本能で怒ったか?」
「もう遅いこの魔の領域ではその本能によって手前は既に負けているッ!」
「ボワッ!」
鬼羅の片手から炎が勢いよく天に吸い込まれるように発現した。ラットは一斉に足が竦んで目を見開いた。すると無数の蔓がラットの手足にまとわり付くとそのまま引き裂いた。蔓はそのまま百舌鳥の早贄の様に入り口に生きたまま飾られた。ガバっと朱美の方へ振り向いた鬼羅はダッシュで朱美の膝枕になった。鬼羅は堪らない安堵感だった。その後は必ずひとしきりラットを嘲りママが付いて居るんだどうだ参ったかと挑発して見せるのだった。朱美は鬼羅のサラサラの髪を撫でた。借りてきた猫の様に膝の上で丸まっている。鬼羅の髪は遠目白髪だが近くで見ると、薄い水色薄い水色が入って居る。成長する事に色が濃くなって行くのだろうと思った。眼は綺麗な碧眼で耳は少し尖って居る様に見えた。将来立派なイケメンになると思われる。今は目がくりくりで可愛らしかった。鬼美も双子らしく同じような特徴をもってこれまた女の子らしく髪は眞ピンク色でもちもちで可愛いらしい。
人間と動物の違いは道具を使うことだとしばしば考えられているが、チンパンジーも未加工の道具を使う事が観察されている。人間には複雑な言語が有ると云うがミツバチにもある。人間が他の動物と決定的に違うのは大きな脳によってあるものへの恐怖を克服できた事だと言われている。他の動物には絶対に制服出来ない恐怖、それは火への恐怖である。人間の文明は初期の人類が火に打ち勝った上に築かれている。人間は火によって夜を制服し、潜む敵を威嚇した。熱帯或いは亜熱帯を出て、寒冷な土地に住み着いた。料理をし、金軸を精錬し、火の一形態である稲妻を研究して電気の秘密を解明し、エレクトロニクス時代の動力としている。火は乗り物の燃料にに点火し、化学反応を促進し、生活の中のあらるるものの素材を作った。殺し合いの為の火薬さえ発明し、火柱を噴出するロケットで他の惑星へ旅をする。つまり人間は火の征服者なのだ。しかし恐怖に駆られた人間は安隠匿としていられない。人間は病気や死の恐怖から逃れる為、化学の力で多くの病気をこくふくした。だが一方で、制御の効かない原始的な恐怖は憎しみをも生み出し血生臭い紛争と対立火をつけ戦争により、多量の人命を奪った。人間は恐怖を克服しても次から次へと、
現れる恐怖からは逃れられない!
火力とはまた違った魔法が不気味に魔法大戦へと脅かしている。大陸中を巻き込んだ大戦がもうすぐそこまできていた。
鬼羅は四属性まほうがつかえる。いちど、魔法ってどう使えるか、と聞いたことがった。鬼羅は興味もない様にぶっ厭に淡々と云った。
「イメージだよ」と。
朱美も魔法は興味津々でイメージし乍魔法を撃ってみたが全く駄目だった。だが、朱美は腐らなかった。イメージでは魔法は撃てないだろうと思ってたからだ。
「思考を形成していryのは単なるイメージではなく」、「思考は言葉や非イメージ的、抽象的記号で構成されて居る」などと言われてる。確かに、思考が、言葉や恣意的な記号を含んでいる事は誰も否定しないだろう。しかし、 そうした言明が欠いて居る。
何が欠けている?
朱美は鬼羅が魔法を使う場面を思い出す。
「ボァッ!」
「………ッ!!」
言葉も恣意的な記号もその基盤はその基盤は形態的特徴に構造化された表象を生み出した。そして鬼羅がそれを自覚したのでそれがイメージになる。
そのトリガーが
オノマトペだ!
自然界の音や動物の鳴き声などをまねた「擬音語」と、物事の状態や感情を音で表した「擬態語」の総称です。日本語には数多くのオノマトペがあり、会話に豊かなニュアンスを与えたり、情景を具体的にイメージさせたりする効果があります。
「カチッジュッ」
何も起こらない。鬼美の云う魔法の構造の意見を思要約する。魔法は一種のジクソーパズルだと云う。しかも完成された絵の無いジクソーパズルだ。ジクソーパズルはぴーすの数多くてなれば多くなるほど難易度は高くなる。ましてピース自体が白紙なら完成図のイメージは描けない。オノマトペにより、完成図が合う。ジクソーパズルの完成図を基に魔法が撃てると云う理屈なのだろう。別にトリガーはオノマトペで無くても良い、長台詞でもきっと出来るだろう。イメージが魔法と極端に言うならば、人の思考自体既にイメージで出来て居るのだ。思考して居るだけで魔法が勝手に出てしまえば危機的な生命生存になってってしまう。いつも魔力がダダ漏れ状態である。
「ボアッ!」
片手から勢いよく炎が夜空に吸い込まれていった。朱美初の魔法体験であった。




