【追憶】 12月24日
次ぐらいまで妹の千里と美樹メインの話になります
※過去に書いたものをあまりチェックせずにあげました。後ほど確認していきますが、いつも以上に誤字等の読みにくさを発揮すると思います
12月24日
『----・・・・えーそれでは皆さん。良い年末年始を迎えてください。』
体育館で行われた終業式の最後の話、校長の面倒な話を終え、そのまま教室に戻りHRになる
かといって担任は大して話さないのでそのまま流解散となる
HRで話された内容は来月末までこの学校にいることを伝えられた
本当は今月一杯のはずだったのだが、業者の都合上そうなったらしい
そして俺、有川湊は即座に教室を出てすぐさま校外へ向かう
話す相手もいないからな。耕哉と海は部活あるって言ってたから待つ理由も無い
実は、いつもは直帰する俺だが今回は予定がある
勿論24日、つまりクリスマスイヴなんていう意味の解らない日にちなどに関係はない
クリスマス、言わばキリストの誕生日か
なんでそんな一つの存在のために全世界の人間が祝うのだろうか
それにキリストの誕生日を祝うならキリスト教信者だけ祝えよ
関係ないし興味もない人間を巻き込むな
挙句、日本の若者達の場合キリスト誕生日を彼氏彼女夫婦家族の都合の良いイベントと捉えており
それのどこに祝う心があるのだろうか
勿論賑わうこと事態に意味があるのなら構わないが
賑わうことがキライな俺にとっては嫌気が差すイベントこの上ない
なのでこれから行くところは賑やかな場所ではない
・・・まあ、こういうセリフは普通大学生とかに多いだろうが環境が大体同じなので言わせて貰おう
数時間の間だが、
一度実家に帰省するのだ
「・・・ごめんなさいね。わざわざイヴの日に呼んじゃって。ソヴィちゃんと仲良くパーティでもする予定だったんじゃないの?」
「んなわけねぇだろ・・・」
実家
その場所は今住んでいる家から自動車で数十分
この家は駅から近いので俺は電車を利用して向かったのだ
そして何でここに来たのかというと今朝母から連絡があり、直接実家に戻るよう言われたのだ
それで学校帰りに駅へ行き、実家へと足を運んだわけだ
話だけなら電話越しで出来るがなにやら重要そうなことらしいので直接来たのだ
立ち話で終わりそうもないので室内に入るリビングへ向かう
そして設置されているコタツへ入ると、母も向い側に入る
「それで、大事な話とは?」
「・・・実は、私明日からの4日間出張で名古屋に行かなくちゃいけなくなってるのよ」
「・・・明日から?それはまた急な話だな」
「ええ、本当に急なの。それ自体は毎度あったことなのだけれど、今回は4日間家を空けることになってしまったから困っているのよ。それに明日から仕事だから今日この後にでも行かなくちゃいけないの」
「留守番でもさせたいのか?」
「いいえ、私が居ない4日間。そっちで千里の面倒を見てくれないかしら?」
千里、有川千里
二つ年下の有川湊の妹
俺はその妹とあまり話さなかったので殆んど他人同然だ
しかし血は繋がっているため、嫌うことはないし好きになることもない
「・・・そうきたか。俺の家は構わないが、千里本人がどう応えるかが問題だろ。お互い、知っているが知らない関係だ。それの年頃の女性なのだから抵抗あるだろう。」
「湊は構わないんだね?」
「断る理由はねぇな。それに、もう居候なら一人抱えているからな。今更一人や2人増えたって、たった4日間くらいなら面倒みれる」
それに、有川湊の大事な家族なのだからな
「そう・・・。だって千里」
そう名前を呼んだら後ろのドアの裏から少しだけ顔を出してきた女の子が居た
サイドポニーテールで、目が据わっている少し小さめな女の子
それが有川千里
「千里はどうしたい?」
とお袋さんが再度問いかける
「・・・・私は家に居たい。留守番くらい出来るよ」
「でも、貴女家事できないじゃない」
「うっ・・・・」
家事、出来なかったのか
・・・確かに家事が出来ない女子は多いよな
それに中学生だ。まだ習っていないことも多いだろう
だがどうして家事が出来ないのかが不思議でならない
家事と言えば、料理を作り、洗濯をして、干して、米を炊いて、掃除して、必要なものを買うだけ
買い物は誰だって出来る。困ればその辺の偽善者が助けてくれるだろう
洗濯と米はボタン一つで出来るし、料理は好きなの作ればいい。
干すことには確かに力がいる場面もあるかもしれないが、それぐらい誰だって出来るだろう
となれば掃除か。確かにこればかりは本人のやる気次第だな
他のことは絶対必要だと思えば仕方なしに出来るかもしれないが
掃除に関してはほっといても何も気にしない人間も多いだろう
「・・・・家事って、どのくらいできないんだ?」
「全部よ全部。炊事洗濯料理買い物全部下手なのよ。千里は」
それはまた・・・随分と甘やかしていた育て方したんですね
確かにそんな人を4日間も一人にさせておいたら、まあ悪い方向しか想像できないよな
だから俺に頼んできたのか
ソヴィもいるし、こっちは家事に困っていない
・・・今更ながら家事どんだけ大好きなんだよソヴィの奴は
「なるほど・・・・。で、どうするんだ?」
「・・・・・・・・・」
千里はだんまりを決め込む
中々渋っているな
「・・・俺の家にはソヴィトヴィーニアっていうロシア人の女がいるから、別に俺と2人だけって訳じゃねえぞ」
ロシア人と日本人のハーフだったか?
いや、まあどっちでもいいか
「それは、解っているけど・・・」
「まあ最後に決めるのはお前だ。俺はお前の選択を受け入れる。こっちに4日間いるか、この家に4日間いるか。」
思えば、俺はいつだって他人に選択肢を与えてばかりだな
「私的には行ってくれると安心するんだけどなぁ。家に女の子一人を残すのは家事が出来ても何かと不安になるし、友達の家に泊まらせてもらうにしても4日間ってなるとそうは行かないわ。だから・・・ね?」
説得
確かに言っていることは正しい。母親として当然のことを言っているし、娘の安全のためにも言っている
だが、確かに俺とソヴィ、殆んど知らない俺達のところへ4日間もの間過ごすとなると気が引けるだろう
行くにしても気まずくなる。そう思っているのだろう
だったら・・・・仕方ない、その辺はこっちで手を打つか
「・・・・解ったよ。行くよ。それでいいんでしょ?」
何とか、なし崩し的に了解してくれたらしい
「・・・ふぅ~。これで私も安心して行けるわ・・・あっ、そろそろ時間ね。それじゃあ後のことは湊に相談しなさい。役に立つわよ」
チラっと時計を見て、伝えることを伝える
これって殆んど俺に丸投げだよな?
まあ、金銭面でのことは役に立てないと思うが、他のことはソヴィに任せるとしますか
男より、女同士の方がいいだろう
お袋さんはあらかじめ用意してあったキャリーバッグを掴みそのまま玄関へと向かう
その後を俺と千里は付いて行く
「それじゃあ、行って来ます。千里、貴女は別にコミュニケーション能力が乏しいわけじゃないのだから大丈夫よ。安心して湊のところへ行きなさい。湊、千里のことお願いね。健康面でも生活面でもVIP待遇で頼むわよ」
「・・・・うん」
「解った。気をつけよう」
そしてもう一度行って来ますと伝え、そのまま車庫へ向かい、車に乗り、出張先へ向かう
後に残された俺達は呆然としていた
「・・・・・荷物、準備してこいよ。下で待ってるから」
「・・・・・・・」
無言、無反応
「それともこのまま家に残るか?俺はそれでも構わないが、後でバレたらうるさいぞきっと」
「・・・解ってるわ」
そういい残し千里は自室へ向かうべく二階へと進む
俺はそのまま千里を待つため、再度コタツの中へと入る
掛け時計で時間を見る
大体3時過ぎか
そういえば学校からすぐにここまで来たので俺は制服のままだ
九条峰駅からこの家の周辺にある駅、即ち室川駅は大体15分ぐらいで着く
室川駅からこの家までは歩いて8分くらいだろう
学校出たのが1時頃だから・・・まあここで話たのは数分ってところか
学校帰りに本屋に寄ってきたから気づけばこんな時間になっていたのだろう
待つこと数十分
・・・遅いな。そりゃ女だから色々と準備が必要だってことがわかるが
まあ俺には待つことしかないので待つことにする
さらに10分経過
流石に遅すぎるだろ。何でだよ。どれだけ荷物持って行く気だよ
我慢の限界になったので一応様子見だけでもしておこうと思い、二階へ向かう
すると一部屋だけドアが開いていた
となるとこの部屋が千里の部屋だろう
勝手に覗くのは悪いと思ったが、そんなことを考えるより一言文句を言ってやりたかったので
「・・・・おい千里。流石に遅すぎない・・・・か?」
「ーーーーーーーーッ!?」
開きっ放しの扉から顔を覗かせ、文句を言おうとする
いきなり背後から声がしたので千里はびっくりするが
そんなことより、その部屋を見て俺は文句を最後までいえなかった
だって、何故なら、その部屋は
「・・・・・・・・・・汚すぎる」
「い、言わないで」
流石に自覚していたのか、返す言葉もないさそうだ
なるほど、確かにこの部屋を知っている親からすれば4日間一人暮らしさせたらどうなるか心配だわな
いや、本当に汚い。どこに何があるか何も解らない
足場ぐらいはあるが、なんだろう・・・・これが今時の女子中学生の部屋となると・・・軽く引くわ
「・・・・・はぁ、そのデカイカバンには4日間分の衣服と、それからいつも使っているであろうシャンプーとか洗顔料とか、後は携帯の充電器だけ入れろ。何か足りなかったらあっちで買ってやるから・・・」
最低限のものだけでも入れさせるよう指示する
女は何かと持って行きたがるからな
・・・・いや違うか。こいつの場合何処に何があるか分からないのか
だが見た感じそんなことは無さそうなので安心する。
とにかく、待つのに飽きたのでなるべく急かすように伝えたつもりだ
「それだけ準備できたら下に来いよ」
そう言い残しその場を去る
そして下である一階のコタツにまた入り温まる
「・・・・まあ、焦ってないし気長に待つか」
妥協してコタツでゆっくり温まりながらテレビでも見よう
グダグダとしていると段々意識が薄くなっていくのが分かった
だが俺にはそれを止めるすべは無い
だから、このまま・・・・・
・・・・・・・
・・・・
・・
「ーーーーーきてーーーーねぇーーーー」
耳元から声が聞こえる
目を開ける前にまずは状況把握
・・・なるほど、コタツの暖かさに惹かれて寝てしまったのか
それでいつの間にか準備が出来た千里が下に降りてきて、寝ている俺を起こそうとしていると
現状理解できたし、そろそろ起きますか
無言で顔を上げ、背筋を伸ばす
「・・・・・準備、出来たよ」
目を開けるとそこには千里が退屈そうな顔をしながら呟いていた
「分かった。なら行こう」
チラっと掛け時計を見る
時間は・・・・・もうすぐ16時30分を過ぎようとしていた
まあこんなものだろう
「戸締りは大丈夫か?」
「・・・・・・・・見てくる」
なんだろう、結構抜けてるところがあるな。この妹は
まあいい。その間に軽く身支度を済ませておこう
さて、大きいバッグは流石に俺が持ち2人そろって駅へ向かう
千里は若干俺の斜め後ろの立ち居地を保ちながら歩幅を合わせ、共に歩く
まあ、年頃の女子はこういう感じなのだろう
それに俺と千里は殆んど他人みたいなものだ
この距離が丁度いい。いや、適切といったほうが正しいか
とまあそんなくだらないことを考えていたら対向から中学生らしき男女のガキたちの集団が歩いてくる
歩道だからって、歩きだからって平行になるなよ。邪魔臭い
俺は千里の前に移動してその集団を通り過ぎようとする
「ーーー・・・・あれ?有川?」
「・・・・あ、秋枷にみんな」
が、どうやらこの集団は千里の知り合いらしい
12月24日にこの集団ということは、恐らくパーティでもするのだろう
「あんた私達の誘い断ったのって・・・なに、家族絡みの用事があるからじゃなくて男がいるからだったの?」
少し不機嫌そうに女Aが言う
「違うよ。家族絡みの用事は本当。この人、うちの兄なの」
「えっ?千里お兄さんいたの?そんなの全然知らなかったよ」
次に女Bが反応する
「本当にアニキなのかよ、全然似てないぜぇ?」
そして男Aが応える
・・・・いやだってコイツらの名前なんて興味ないし、仕方ないと思うんだ
「だってお前の幼馴染の秋枷が知らないってことは、本当にそいつお前の男なんじゃねえの?」
・・・・チッ
心の中で舌打ちした
「兄は小4の時に転校したから知らないのも無理は・・・・」
「ますます言い訳っぽいな。別に隠さなくてもいいって言いふらしたりしないから」
絶対言いふらすだろコイツ
・・・仕方ない。俺から説明するか
「・・・おいガキ共、俺が千里の兄なのは本当だ。その幼馴染の女が知らないのも当然だ。何せ俺と千里は血は繋がっていても一緒に暮らしていたのはほんの数年だからな。そいつが知らないのも無理はない」
「そんなこと言われたって、証拠ねーじゃんか。なあ?」
案の定、言っても信じないだろうな
・・・責任、というべきか
元を辿れば一人で家事が出来ないこいつが悪い
こんな面倒な友人を持つこいつが悪い
だけど、勘違いされるように一緒に歩いている俺も少なからず悪い
・・・・・悪いか?俺
言われて来て頼まれて引き受けた結果、千里が学校で居づらくなる
俺別に悪くなくないか?
だが、仮にも血縁者だ
だったら出来る限り何とかしてやりたい
だから既に手を打ってある
ここから駅まで一本道
駅の出入り口からでもよく見ればすぐに俺達がいることが分かる
つまりーーーーーーー
「ーーーーー・・・・時間通りに来たのに、こんな所で何をしているの?湊」
端的に結果を述べるなら、ソヴィが急に現れガキ共を追い払った
まあソヴィを読んだのは俺だ。逸早く千里と話させておきたかったからな
俺が絡む必要の無いくらい仲を深めてくれれば幸いだ
ということでガキ共を追い払った後ソヴィと千里と俺で電車に乗る
電車に乗っている間だけで既にソヴィと千里は普通に話せるくらいの仲になっていてさすがに驚きを隠せなかった
コミュ力高いな、ホント
これなら俺は飯だけ作っておけばいいだろう
ああ、ソヴィを急に呼んだ理由はそれだけじゃなく
家の部屋が空いていないため、妥協点としてソヴィと同じ部屋へと過ごしてもらおうかと思っていたのだ
だから早めに顔合わせさせておきたかった。まあこの調子なら問題は無いだろう
ということで家の前
帰ってきたのだ。時間は大体18時ぐらいか
・・・帰る途中駅前のデパートで女性陣の買い物が思ったより長かったかな
まあそれはいいだろう。必要なことなのだから
だからってデパート内にあるペットショップに長居するのだけはやめて欲しいものだ
こんな無愛想な俺が行ったら稀有な目で見られる
その視線はあまりにも不愉快なものだ
さて、帰ってきたはいいが
(何故家に明かりがついていて若干騒がしい?)
外に居るのにわかる。俺の家、つまりは俺とソヴィのみ住んでいるはずの家に何故か騒がしく賑わっている様子が音で分かる
・・・いや、大体予想はついてきた
「家の中に何人いる?ソヴィ、お前が呼んで来たお前の友人達は」
「え~と、そんなに多くないよ?湊の友達の耕哉君に海君。それで私の友人の美月と冬香で美樹の合計5人」
「・・・美樹が来たのか?」
「うん、というよりもこの間湊がどこかへ泊まりに行った時もこの面子で女子会的なお泊り会もしたよ。ああ、女子会だから耕哉君たちは勿論居ないけど」
・・・・・・・なに考えてるんだアイツ
俺を避けていたんじゃないのか?
むしろ俺の方が避けていたし
「何か不都合でもあった?湊」
・・・コイツ、謀ったな
多分こんな感じで同じようにその女子会とやらの時に美樹を呼んだんだ
場所を伝えずに
美樹は強がりで見栄っ張りだからその場で引くわけにも逃げるわけにも行かなかったから
不本意ながらこの家でお泊り会に参加することにした
そして今、俺がその立場なんだ
まあ俺の場合俺の家に帰ってみたら勝手に上がりこんでいたというかなり不愉快な現状なのだが
居候ということはソヴィにとってもこの家は自分の家同然。ならば何の不思議もない
そして今、俺達宿主が居ないにも賑わっているということは
「・・・クリスマスパーティを俺の家でやろうということか。で、発案は?」
そういいながらソヴィへ睨みつけたらソヴィが右手の人差し指で自分の顔を指していた
ニッコリと、笑いながら
―――――――■■、■■■■■■
「ーーーーーー・・・・ッッ」
「・・・ん?何?」
「いや別に」
その笑みは、誰かを思い出させる・・・・
誰だったかな、確かに誰かに似ているんだが
思い出せない。だがこいつの笑いとその誰かの笑いは異様に重なる
(・・・やめだやめ、余計なことを考えるな)
さて、流石にこんなに賑わっているんだ。つまりは色々と飯なり何なりと準備しているのだろう
それを今更帰れだの片付けろだのと野暮なことを言うほど俺はクズじゃない
だから、諦める
妥協する
それが懸命だと判断した
俺は自分の家なのでいつも通り玄関のドアを開け、いつも通り入る
その後ろにソヴィと千里を連れて
そしてそのまま騒がしいであろう居間の扉を開けるとーーーー
「・・・おっ、帰ってきたか!おせーぞ湊!」
最初に俺を見つけたのは海だ
なにやら勝手にゲームしている
「ああ、湊。お邪魔しているよ」
「お邪魔してま~すっ!・・・・ってその後ろの娘は誰?もしかして彼女!?」
その後に耕哉、如月と挨拶する
「彼女!?おい湊お前まで俺には内緒で・・・・」
「違う違う、だから本気で泣こうとするな。こいつは・・・・いや、本人が自己紹介したほうがいいか。」
そう提案し、千里にバトンタッチする
「・・・えっ・・・えっと、有川千里です。15歳。よろしくお願いします」
どぎまぎしながらも、必要最低限のことは言えた
「15ってことは妹さん?よろしく~、私はーーーー」
如月から順に女性陣が自己紹介、そして次に男性陣が自己紹介を簡潔に済ます
その後、奥にいる二人を気にかけ始める千里は
「・・・あの、台所に居る人はーーーーー」
居間からみえる台所の風景
そこには耕哉の彼女である、髪は少し長めだが料理中だからか、ポニテにしているエプロン姿の悠木と、耕哉の妹である、無愛想な顔をしている美樹が調理していた
「ーーーーーん?ああ、勝手にお邪魔しているよ。私はそこの耕哉の彼女の悠木冬香。こっちはそこの耕哉の妹の美樹ね。・・・もうすぐ終るから、その時また改めて挨拶させてもらうよ」
悠木は簡単に俺と千里に挨拶し、すぐに調理へと戻る
・・・美樹はずっと無言のままだ
というか、本当に居たのか
まあ、深くは追求しないでおこう
「ーーー・・・何でもいいが、とりあえず物は壊すなよお前ら」
そういい残し千里のカバンを持って自室とソヴィの部屋がある二階へ足を運ぼうとする
「ちょっ、おいまてよ湊!お前も当然このパーティに参加するんだぞ!?」
「騒がしいのはキライだし、こういうのはガラじゃない。誰だよここでパーティしようなんていった奴は」
と言ったら横で右手の人差し指で自分の顔を指してニッコリと笑っているソヴィがいた
「・・・お前」
「いいじゃない、貴方が苦手なレツオが居ないだけマシだって思ってよ」
「そういえばアイツは?」
「最近忙しいみたいだから誘わなかった。・・・話が逸れたね。とはいえ真剣な話、ご飯だけでも皆で食べようよ。夕食、まだでしょ?」
確かにまだだ。昼も軽く食べただけだから腹が減っているといえばかなり減っている
・・・・・合理的に考えれば確かにここで食べたほうがい
バリエーションも豊富だからな
だが感情論で語るなら絶対に厭だ
食事は淡々と静かに食べるのが俺の普通だ。だから騒ぎ立てた場所では食欲は湧かない
・・・だがしかし、だ
気になるのはアイツだ
そう、龍川美樹だ
何故アイツは俺の家に来た、どうして好き勝手できるのか
あれだけ俺を嫌ったのにも関わらず、今になってどうしてここに来る必要がある
・・・知的好奇心?
だが、まあいいだろう
気になるのは事実だ。確かめたい気持ちがあるのも確かだ
ならばここは我慢しよう
いつものように諦め、妥協しよう
何故なら、余計な不安要素は無いに限るからだ
「・・・わかった。飯だけ食べるよ」
過去編、というほど時系列的に離れていないので、設定として湊が思い出しているという状況となります。




