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シゾフレニア  作者: 民音慧可
第二部 原点回帰の物語
56/74

理解者

なーんか、気持ち悪い文になってきた感がある

・・・あ、元からだ

仁多見家 一室にて




「やっぱりこの家の人間だったんだな」


「分かってたんなら無視しなくてもいいじゃな~い・・・」


「いや、1割ぐらい確証が持てなかった。だから実際この目で確かめに来たんだよ」


「殆どじゃない・・・というか、この飲み物どうすんの~?」


「好きにしろよ、俺は飲みたくない」


誰が勝手に押した飲み物を飲もうと思うよ


それが好物ならまだしも、両方とも嫌いなんですがそれは


・・・・しかも、よく見たら炭酸飲料さらに振ってあってパンパンじぇねーか


何の恨みがあるんだよ、恨みがあるのは俺のほうだよ


「じゃあ香乃ちゃんにあげてこよ~☆」


この女、仁多見伊奈≪にたみいな≫は名前の通り仁多見香乃の家族であり、母親である


歳不相応にお茶目でうざったい性格をしていて、天音と同期であり友達らしい


そして元看護婦である。知り合った経緯は昔ミーシェの件で病院に厄介になっていた時だ


そのころから何かと目をつけられていたらしく、しつこく連絡手段を手に入れてこようとしてきた


何の目的があるかわからないので、取り敢えず日常生活に支障のないようスカイプのIDだけ教えて以降チャット越しの会話となった


実際に会うとしたら病院でだが、知らない間に辞めていたらしい


名前と苗字しか知らない看護婦。だがこの辺で仁多見なんていう苗字は珍しかった。そこは都内の住民を調べる案件があった時についで調べたときに明白であった


故に同じ学校同じクラスの仁多見香乃という人間の存在知ったときこの女の関係者であることは容易に想像できる


そして今現在、俺は仁多見家にお邪魔し居間のソファに座って先ほど再度買ってきた麦茶を飲みながら仁多見伊奈と会話している


刹莉や仁多見、それから先に到着していた磯波は現在仁多見の私室で遊んでいるだろう


「しっかしわざわざ会いに来てくれるとは・・・そんなにお姉さんの肌が恋しかったのかい?テレるねぇ~」


「・・・前から思っていたがあえて口にはしなかったんだが、アンタもう40は超えてるだろ?確かに若く見えるが実年齢考えて発言しろよ」


「・・・・・・・」


目逸らしやがった。いやそもそも俺は合わせてないんだけどね


まあいいや。さっさと要件だけ聞いて帰るか


「チャットじゃ聞く内容じゃないし通話じゃ誰が聞いてるかわからないから、こうやって足を運んだんだ。丁度いい機会だったからな」


「相変わらず用心深いねぇ。そんなに秘密主義が格好いいと思っているの?」


「それはこっちのセリフだ。アンタが看護婦辞めた理由はアンタの仕事仲間に聞いたが、家事に専念したかったらしいなぁ。そりゃそうか、高校生二人の優秀な子供を持っていても父親は年に一度帰ってくるかどうかだもんな。そりゃ自分が頑張らなきゃって思うのは当然か」


「そだよー、実は元々ここよりもっと遠い場所に住んでいたんだ。あっ、病院には割と近かったんだよ?でもねぇ、やっぱり子供には負担を掛けたくなかったのよ。だからせめてセキリュティが整っている都心に近いけど緑があるそれなりに力の入っている高校の付近に住もうって決めたのよ。そしたらこのマンションがもうビンゴで即決だったわ~。夫は海外で頑張ってるおかげでお金には困らないし、湊君のいう通り優秀で可愛い娘を二人いるおかげで緩やかに平和な暮らしが出来たってものよ~」


「・・・自分の家族自慢とか経緯はどうでもいいんだが、というかそういうのはオープンでいいのか?」


「どーせ知ってるんでしょ?どっから情報を得ているのかはわかんないけどー」


「心情まで知るわけねえだろ・・・。そろそろ本題に入っていいか?」


「本題話したら帰っちゃうんでしょ?」


「そのために来たからな」


要件は二つ。それさえ聞けば長居する必要はない


刹莉は・・・おいていけばいいか。一緒に行くのは約束したがそれ以上は交わしちゃいない


いつどのタイミングで帰ろうとこっちの勝手だ。流石に一言伝えていくが


「ねぇねぇ!それより一緒にいたあの美人さんは湊クンの彼女?」


「・・・・」


全力で話題すり替えて俺を長居させる気満々だな、コイツ


「見る限り聞く限りハーフかな?漂う才色兼備オーラがハンパないわよね。あんな素敵な人が香乃ちゃんの友達で親としては安心だよ~」


「・・・本当に、そう見えたのか?」


だとしたらコイツは見る目がないことになるが、仮にも天音の友人をやっているんだ。勘の鋭さは伊達じゃないだろう


何がどうなっているのか、なんて具体的なことは言えないだろうが、それでも感覚的にズバリといってくるのがこの女だ


昔、病院で俺の心を抉ってきたように


「・・・あたしシリアスな話って嫌いなんだよね~。でもそういうのは若い頃にやっておくと後々ためになるから存分に励みたまえよ若人」


「ババくさ・・・」


「誰が加齢臭だってぇ!?」


「キレるなよみっともない・・・。」


「まったく・・・ほら、聞きたいことあるんでしょ?その前にやるべきことチャッチャとやっちゃってからにしなさいよ」


「・・・いいじぇねえかこのままでも、別に困ることは無いだろ?」


「ううん、すっごい困る。流石にあたしの恥ずかしい醜態を晒すことになっちゃうんだからさぁ、ね!」


「・・・・・・」


コイツは俺を絶句させることを趣味にしているのか?


ババァ気持ち悪いこといってんじゃねーよ。見た目20代だからって


さて、どうして年老いた女が駄々をこねているかというと


俺の後ろに位置する仁多見香乃の部屋の扉の向こう側で数人盗み聞きしているからである


「気にしなくていい。聞かれて困るようなことを聞く訳じゃない」


退け払うのは簡単だが・・・・まあ面倒だ


「・・・・ああ、そう」


「世間話程度だよ。天音にはできねぇからな」


「あまり邪険に扱わないであげてよ。彼女、ただでさえプライベートの知り合い少ないのに自分から関わろうとしないからどんどんぼっちになってっちゃうから」


「自業自得だろ、それ」


天音についてとやかく言うのはこの辺でやめておくか


何考えてるかわからない人間のことで話したって時間の無駄だ


「・・・先生は、今どこにいるか分かるか?」


「先生?・・・・ああ、中津先生のことを聞きに来たんだ。でも中津先生なら天音とか、海クンに聞いたほうが早いんじゃないの?」


「海は隠居した、って言ってたがその場所までは知らないらい。天音には聞きたくない。知っているだろうが何かと要求されそうだからな」


「それでお姉さんに聞きに来たと、じゃあお姉さんも教える代わりに色々と要求しちゃおうかなー」


「じゃあ帰るわ」


別にそこまでして聞きたかったかと言われればそうでもないんだよね、これが


予感というか予兆というか。まあ聞いたところで遅かれ早かれの問題だと感じる


どうせ生きてたらあと一回くらいは会えるだろう。その時にでも話せばいいか


「・・・・本当に要件はそれだけだったの?分からないなー、湊クンみたいな超面倒臭がりやわざわざ女の子の家に足を運ぶとは思えなんだけど」


「何を分かったような口を・・・」


「少なくても湊クンが一番不安定な場面については、湊クンの周りの誰よりも詳しいと自負していますが?・・・今更私なんかに、何を聞きに来たの?それともまだ背中を押してほしい年頃なのかな?」


「――――・・・そうだな、ならこれで最後にしたいアンタに・・・伊奈さんに迷惑かけるのもこれで最後だ。だから正直に答えてほしい。教えてほしいんだ」


そこで俺はようやく彼女と目を合わせる


お互いテーブルを挟んでソファに座った状態で、対面した


その顔は、真剣そのもの


いつもの茶化しはなく、ただ真意に受け止めようとしている


病院で目覚めたときも、耕哉の件の時も、この人はこの人なりに俺を手助けしようとしてくれた


それが――――俺には気持ち悪くてしょうがなかった


畸形と一緒だ。こびり付いた害体でしかなかった


そう思っているのに、それが分かっているのにこの人はただただ俺を退院させることに専念していた


その時この人がどう思っていたのかは分からない


だけど、少なくても、俺を日常生活に戻してくれたのはこの人と中津先生だ


だから感謝する。そしてこれ以上迷惑かけないよう離れる


そのために、最後に一つ聞きたかった


今なら思い出せる、聞こえていたが意味が分からなかったあの言葉を


確証も確信も証拠もない。でも今になって気になったのだから仕方ない


不確定要素は取り除かなければ気が済まない


そういう性分であり・・・そういう生き方をしてきたから


迷ってはいけない。逃げてはいけない


自己を否定した先にあるのが何かを、この身で味わったのだから


「・・・覚えているか?あの時、俺が事故から目覚めたあの病室で、先生と一緒に居たアンタがが俺に向かって最初に言った言葉を。」


「・・・・・」


「アンタは、俺に向かって"そっくり"って言ったんだ。ぶっ壊れた俺に誰かとそっくりだって。――――あの時の俺は、誰にそっくりだったんだ?」



「――――あの時だけじゃないよ」



――――――――――――■■■



「――――湊クンが中学生の時もそう思ったよ」



■い■■、も■■■な■    

―――――黙れ



「そして、今でもそう思うよ」



■■■■だの■■■誰■■■い、君■■■               

――――五月蠅い



「湊クン、君は―――」



■させ■い、■■■てでも――――



「私の―――――――――」


――――――――――――――


――――――――


――――




また・・・・かき、消された

何かが俺を阻む。俺の中に、有川湊の中にいる何かが

――――だが

いくら消そうが、いくら邪魔しようが、俺がその言葉を聞いたことに変わりはない

聞いたのなら必ず覚えているはずだ。意識を邪魔しようが、無意識までは邪魔出来ない

例え、アリカワミナトのように小さな自我を持っていようと

俺のこの記憶≪のう≫が、必ず覚えている

"それ"と対峙する日は近い。その時こそ取り返してもらうぞ、今までかき消された全ての言葉を

二度と忘れることを許されない、無二の真実を―――  

ちょっと波に乗ってきたから投稿ペース上がりそう

願望だけど

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