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悪女として処刑された私、猫に転生したので破滅フラグを回避します  作者: ゆずこしょう
処刑をされないために……

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この国の終わり

「こ、こ、こんなのおかしいわ!!


フランチェスカを連れてきた看守には


私の魔法がかかっていたはずだもの……


どうやって逃げたのよ!!」


どうやらフランチェスカが生きていることが


1番信じられないのはカルミアのようだ。


それにしても自分で魔法の事をばらすなんて、


滑稽でしかない。


看守の格好をしていた人が服装を解く。


「あぁ、それは俺が看守だからだな。」


エリオント第二王子殿下が顔を出した。


こうやって見るとやっぱり


エリオント殿下とリエール王太子殿下はすごく似ていた。


「あ、あなた……誰よ!」


まさか貴族院の期間が被っていなかった訳では無いのに、


覚えていないのだろうか。


女性たちが騒いでいたというのに意外だ。


「エリオント。お前もまだまだだな。」


「兄上……


俺は兄上と違ってあまり目立ちたくないのですよ……」


2人のやり取りを見て、


カルミアはあの2人が兄弟だと気づいたようだ。


「カルミア嬢。


俺は貴族院でのあなたの素行全てを知っていますよ。


なぜ知っているか不思議ですか?」


エリオント殿下はカルミアに近づいていきながら、


少し間を置いて続きを話し始めた。


「俺にはあなたの魔法が効かないからです。


なので全ての行いを覚えていますし、


ここで話せます。


あぁ……その前に俺が誰か……ということでしたね。


エリオント・サントノーレと申します。


そちらにいる、


リエール王太子殿下の弟です。」


エリオント殿下はカルミアと


オルテンシア王太子殿下を煽るがごとく近づいて行くと……


その瞬間、


カルミアの周りの空気が変わっていく。


「パキラ……」


私はいつの間にか猫として戻ってきていたパキラに話しかけた。


「あぁ……


以前王宮で見た時と一緒だな。


でも安心しろ!大丈夫だから。」


パキラの隣に座り、


カルミアとエリオント殿下を見守っていると、


少しずつ空気が綺麗になっていくのが見える。


「カルミア嬢?


先程言いましたよね?


《《俺にはあなたの魔法は効かない》》んですよ。」


「な……なんで?」


「この国では魔法が使える人はあまり居ないので、


勉強することは無いのかもしれませんが、


サントノーレ国では魔法が使えない人の方が少ないんです。


それに、


あなたの魔法が危ないのは初めから分かっていましたので……


いくらでも準備が出来ましたよ。」


「そ……そんな……」


カルミアは気づいていないだろうが、


自ら魔法をかけて操っていた事を


公衆の面前で話したのだ。


これで逃げられるわけがない。


「今までも、


お金を持っている子息ばかりを狙い、


婚約者がいる男性に近づいていたのは分かっています。」


被害に遭われた女性たちの名前を上げていくエリオント殿下。


まさか自分の知らないところで


こんなに沢山の女性たちが泣き寝入りしていたとは知らなかった。


そしてその中にダリアだけでなく、


フィオーレの名前もあったのだ。


「だからフィオーレはあんなにダリアを説得してたのにゃ……」


自分が被害者だったからこそ、


ダリアには二の舞になって欲しくなかったんだろう。


***


そしてカルミアの話が一通り終えたあと、


今度はオルテンシア王太子、国王たちが騒ぎ出した……。


「全てはそこにおるカルミアにそそのかされて行なったこと。


私たちは無実である!」


私たちだけでなく、


この話を聞いている民衆たちもが、


「それで片付けるのは無理だろ」と思った瞬間だった。


「また人のせいにゃ……


そろそろあの人たちの顔を見るのも飽きてきたにゃ……。」


欠伸をしていると、


それに気づいたリエールが私を抱き抱える。


「リリーは飽きてきちゃったかい?


もう少しで終わるから待っていてくれ。」


それだけ言い残すとリエールは私をパキラの横に降ろし、


国王他の前に出ていく。


「お、お前リエール王太子殿下のことが好きなのか?」


「好きは好きにゃ。


でもそれは家族愛だにゃ。


吾輩は猫だし、


もう人に戻れるとは思ってにゃいにゃ。」


人に戻れればなんて思ったこともあったけど、


出来ればフランチェスカには


フランチェスカとして幸せになって欲しいし、


猫は猫で気ままに生きれるから


このままでいいのかな……なんて思ったりしている。


「そうか……。」


そしてパキラと話している間に、


リエール王太子殿下の言葉によって


全てが終わっていたようだ。


「最後に……


実は王族が今まで隠してきたことをひとつ話そう。


この国にはもう1人、


王族として産まれ隠して育てられた人がいる。」


ゆっくりとグラニータ公爵は前に出る。


「皆も知っているはずだ。


グラニータ公爵である。


国王の所業は許されることでは無いだろう。


しかしこの国が無くなると困るのは皆であるのもわかっている。


そこで……


グラニータ公爵に国王となってもらいたいと思っているのだが、


反対のやつはいるだろうか。」


リエール王太子殿下が声をかけると、


グラニータ公爵が話し始めた。


「初めに、


この国の王族として謝罪をさせて欲しい。


今まで王族の蛮行を止めることが出来ず、


皆には大変辛い思いをさせた。


本当に申し訳ない。


私が王になった暁には、


まず税の引き下げを行う。


今まで国王と共に何もせず甘い汁だけ吸ってきたものには


それなりの処罰を言い渡すつもりだ。


そして、


パネットーネ国は隣国であるサントノーレ国の属国となり、


今まで以上に発展していくことをここに宣言する。」


グラニータ公爵が話すと、


皆が一斉に静かになり、


食い入るように話を聞いている。


国王が話している時とは大違いだ。


そして一人が拍手すると、


連鎖するようにその拍手が広がり、


やがて歓喜の声へと変わった。


「聞いてくれ!


ここに居る皆が歴史の証人だ。


パネットーネ国は国王ジオラス・グラニータ改め、


ジオラス・パネットーネ国王とする。


そして今後はサントノーレ国の属国として、


できる限りの平和を約束しよう。」


「この国の元国王、元王妃、


そして元王太子にカルミアには、


追って今後の沙汰を伝える。


連れていけ。」


衛兵たちが一斉に動き始め、


4人を捕縛し連行して行った。


最後までカルミアと王太子が何かを言っていたが、


その言葉を聞くものは誰一人としていなかった。

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