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レーア・エルゼ  作者: ゆきや
第2章 生きる
12/14

12.

ウィルバーは丸太小屋の中で目を覚ました。


「あれ……ここは……」


死後の世界にしてはいやにリアルだと見回していると、巨大な男と目があった。


「ヒッ!」


男はのっそりとウィルバーに近づく。


「◯*≠△※∈∴□」

「えっと……?」

「……」

「……」


互いに口を開いた言葉で、互いの言語が通じないことがわかった。


コードはコップに水を入れてウィルバーに渡すと、飲む動作をした。


「飲んで……いいってことかな?」


ウィルバーが恐る恐るコップに口をつける。

唇に当たる水気は久しぶりだ。


――うまい! なんてうまい水なんだ!


がまんすることはできなかった。

ウィルバーは急いで水を喉に流し込む。


「ぷはっ! 水だ……久しぶりの水……」


あまりに嬉しくて、ウィルバーの目から涙があふれた。

するとコードはコップを指差して、その指を天井に向ける。

1を表す指の動き。

次に、先程と同じように飲む動きをした。


「もう一杯、もらえるの!?」


ウィルバーの喜ぶ顔を見たコードは、言葉がわからなくても意味が通じたことが理解できた。

ウィルバーが持つコップへと水を与えながら、森で採ってきた果実を渡す。


「え……でも」


戸惑っているウィルバーを見たコードは、言葉の通じないウィルバーはこの果実の食べ方を知らないと思い、果実を手に取ると、握力だけで真っ二つに割った。

そして食べる仕草を見せて、割った果実をウィルバーに渡した。


「リンゴくらいはわかるよ! ……ありがとう……ありがとう」


言葉は通じない。

でも、ウィルバーが泣きながら水と果実を食べる姿を見て、コードは感謝されているとわかった。

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