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レーア・エルゼ  作者: ゆきや
第2章 生きる
10/14

10.

――色が見たかった……


ただそれだけなのに、ウィルバーは洞穴の奥で身を潜めていた。


外に出てまた殴られて金を奪われるかと思うと怖くなった。

一人でただじっとしているだけ。


「なんで、こんな……」


そうつぶやきながら、ウィルバーは夜明け色のレーア・エルツを取り出す。


「もっと色、見たかったなあ……」


光の届かない洞穴の奥では、レーア・エルツの輝きは見えない。

でも、外に出ることは怖くてできない。


――親方、ごめんなさい……


食べ物も飲み物も底をついた。


ウィルバーはゆっくりとまぶたを閉じる。

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