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無能と追放された俺、実は全スキル所持の最強でした ~気づいてないけど周りが勝手に国を作ってくる~  作者: 南蛇井


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第85話 背後

「……終わったわね」


カレンが剣を収める。


廊下には、倒れた襲撃者たち。


完全に沈黙。


「はい」


リリアも頷く。


「この場の危機は、去りました」


「すごいです……」


ミアが少しだけ安心したように息を吐く。


「もう大丈夫ですか?」


「……」


リリアは、すぐには答えなかった。


視線は、倒れた男たちへ。


「……いえ」


静かに言う。


「まだ、終わっていません」


「……」


カレンが目を細める。


「でしょうね」


「これ、末端でしょ?」


「はい」


即答。


「指揮系統が見えません」


「……」


その時。


「――報告!」


騎士が駆け込んでくる。


「各所で同時に襲撃を確認!」


「ですが――」


息を切らしながら。


「主導していたと思われる人物が」


「……消えました」


「……」


空気が、止まる。


「逃げたの?」


カレンが低く言う。


「……はい」


騎士は悔しそうに答える。


「追跡はしていますが」


「足取りが完全に途切れており……」


「……」


リリアが、静かに目を閉じる。


「……計画的ですね」


「はい」


「最初から、“逃げる前提”の動きです」


「……」


ミアが不安そうに言う。


「それって……」


「また来るってことよ」


カレンが言い切る。


「しかも、もっと厄介なのがね」


「……」


沈黙。


「……」


その時。


レインが、ぽつりと呟く。


「さっき、いましたよ」


「……は?」


カレンが振り向く。


「何が?」


「黒幕っぽい人」


「……」


全員、止まる。


「……は?」


「え?」


ミアも固まる。


「……見たの?」


「はい」


「どこで!?」


「さっきの廊下の奥で」


「何で言わないのよ!!」


「もういなかったので」


「だから言いなさいよ!!」


リリアが、ゆっくりと聞く。


「……特徴は?」


「黒いローブでした」


「それ一番ダメなやつよ」


「あと」


「目が合ったら、すぐ消えました」


「……」


カレンが額を押さえる。


「逃がしたわね」


「そうですね」


「軽いのよ」


リリアは、静かに考える。


「……」


そして。


目を開く。


「……次があります」


「ええ」


カレンも頷く。


「むしろ、ここからが本番ね」


ミアが小さく拳を握る。


「頑張りましょう!」


レインは、いつも通り。


「そのうち会えますよ」


「確かに会えるでしょうね……」


「逃げ切れるとは思えないし」


遠くで、鐘の音が止む。


だが。


問題は、終わっていない。


むしろ――


始まったばかりだった。

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