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無能と追放された俺、実は全スキル所持の最強でした ~気づいてないけど周りが勝手に国を作ってくる~  作者: 南蛇井


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第46話 基盤

「……早すぎない?」


カレンが立ち止まった。


目の前には、道。


昨日まで、ただの踏み固められた地面だった場所。


それが今は――


「……整ってる」


均された地面。


水はけを考えた傾斜。


歩きやすさすら計算された幅。


「一晩で、ですか」


リリアも静かに観察する。


「はい!」


ミアが元気に頷く。


「朝起きたらこうなってました!」


「……そう」


カレンはこめかみを押さえる。


「もう驚かないけど」


「説明は欲しいわね」


「必要ですか?」


レインが首を傾げる。


「必要よ」


「そうですか」


それ以上は言わない。


――水場。


「……井戸、増えてるわよね?」


「はい」


リリアが確認する。


「しかも、すべて安定しています」


「水量も一定です」


「枯れる気配がありません」


「……どういうことよ」


ミアがぴょこっと顔を出す。


「お水、美味しいです!」


「味の問題じゃないのよ」


だが、実際に飲むと――


「……」


「……確かに美味しいわね」


「不純物が少ないです」


リリアが分析する。


「ろ過されているような状態です」


「……井戸よね?」


「はい」


「……」


――住居区。


「壁、増えてる」


「家も増えてますね」


「しかも」


リリアが触れる。


「強度が高い」


「普通の木材じゃないわね」


「でも木です」


「意味分かんないわね」


住人たちも戸惑っている。


「昨日建てたはずなのに……」


「なんでこんなにしっかりしてるんだ?」


「雨風、問題なさそうだな……」


安心が、広がる。


「……これで」


リリアが言う。


「生活基盤は、ほぼ完成です」


「早すぎるのよ」


カレンが即答する。


「普通、何年もかかるわよこういうの」


「そうなんですか?」


レインが聞く。


「そうなのよ」


「でも、できてます」


「……そうね」


カレンはため息をつく。


「できてるのよね」


その時。


「すごいです!」


ミアが走ってくる。


「どうしました?」


「道がつながってます!」


「……どこと?」


「全部です!」


「……は?」


確認する。


拠点内の道。


すべてが、自然に繋がっている。


迷いがない。


無駄がない。


「……設計図なしでこれ?」


「はい」


「……誰がやったのよ」


沈黙。


視線が、ゆっくり動く。


「……」


「……何かしました?」


レインが聞く。


「したでしょ絶対」


「少し整えただけです」


「だからその“少し”が――!」


言い切る前に、止まる。


周囲を見る。


道。


水。


住居。


すべてが、自然に機能している。


「……」


カレンは、諦めたように笑った。


「もういいわ」


「これ」


ゆっくりと言う。


「完全に“街”よ」


リリアも頷く。


「ええ」


「インフラは完成しています」


ミアは嬉しそうに笑う。


「住みやすいです!」


レインは、いつも通りだった。


「よかったです」

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