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無能と追放された俺、実は全スキル所持の最強でした ~気づいてないけど周りが勝手に国を作ってくる~  作者: 南蛇井


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第42話 集まる理由

第42話 集まる理由


「……また増えてません?」


ミアが入口の方を見ながら言った。


朝。


拠点の外。


人、人、人。


昨日より明らかに多い。


「増えてますね」


リリアが静かに頷く。


「……倍じゃきかないわね」


カレンが眉をひそめる。


並んでいるのは、冒険者だけではない。


「……武器、見せてもらえますか?」


一人の男が声をかけてくる。


手には道具袋。


「鍛冶師……じゃないわね」


カレンが観察する。


「加工屋です」


男が答える。


「仕上げや調整が専門で」


「……へぇ」


「噂を聞きました」


男は続ける。


「“異常な素材がある”って」


「……広まりすぎでしょ」


カレンが小さく呟く。


「それだけじゃありません」


今度は別の声。


振り向くと、荷車を引いた男。


「流通を見てます」


「商人ですか?」


リリアが聞く。


「ええ」


男は軽く頭を下げる。


「ここ、面白い動きをしていると聞いて」


「面白い?」


「物がある」


「人がいる」


「安全がある」


指を三つ立てる。


「これ、揃う場所は強い」


「……」


「だから来た」


シンプルだった。


「他にもいます」


ミアが周囲を見る。


「大工っぽい人とか、料理人っぽい人とか……」


「……職人系が増えてるわね」


カレンが分析する。


「戦う人だけじゃなくなってきました」


リリアも頷く。


「当然ですね」


振り返ると、マルクが立っていた。


「動き始めた拠点には、人が集まります」


「しかも、今回は“質がいい”」


「質?」


「ええ」


マルクは周囲を見る。


「ただの流れ者ではない」


「“見て判断して来ている人材”です」


「……なるほど」


リリアが理解する。


「つまり、選ばれて来てるってことね」


カレンが言う。


「その通りです」


「で?」


カレンが腕を組む。


「どうするのよ、この人数」


「受け入れます」


レインがあっさり言う。


「……軽いわね」


「回せそうなので」


「回すって……」


「役割を作ればいいと思います」


「……」


リリアが少しだけ笑う。


「確かに」


「人が増えるなら、役割も増やせばいい」


「じゃあ!」


ミアが元気に手を上げる。


「案内します!」


「助かります」


人を振り分ける。


「鍛冶関係はこちらへ」


「商人の方はマルクさんのところへ」


「建築できる方は……」


動き始める。


さっきまで“集まり”だったものが、


“流れ”に変わる。


「……早いわね」


カレンが呟く。


「もう機能してます」


リリアも頷く。


鍛冶場では音が鳴り、

市場のようなやり取りが始まり、

建物の修繕も進む。


「……これ」


ミアがぽつりと言う。


「もう、村じゃないですね」


「……ええ」


リリアが静かに答える。


「小さな街、ですね」


カレンは少しだけ周囲を見渡し――


「……ほんと、何してくれてんのよ」


小さく笑った。


レインは、いつも通りだった。


「いい感じですね」

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