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新入社員・田中君と新藤さん(短編連作)  作者: 遠藤 世羅須


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9/13

第8話(新藤美咲)「受付で“弊社”が迷子」

今回は新藤さんです。

初めての取引先訪問。敬語の壁が立ちふさがります。

外出先。ビルの受付で、訪問カードに記入する。


社外の空気は、文字まで固く感じる。

受付の方が丁寧に言った。


『ご社名とご担当者さまをお願いします』。


美咲はうなずき、ペンを握った。

会社名欄:自社名。

担当者欄:先方の名前。

ここで美咲の脳内で、敬語が暴走する。

(自社=弊社、相手=御社。繰り返すと、頭の中で入れ替わる)


受付にカードを出す瞬間、美咲は口で言ってしまった。


「御社の新藤です」


受付の方が一瞬だけ目を丸くする。


“御社”は社内・メールの癖。目の前の相手に自己紹介するなら会社名でいい。

美咲は即、言い直そうとしてさらに混乱した。


「失礼しました、弊社の……違う、当社の……新藤です」

受付は優しく笑って『大丈夫ですよ』と言うが、

その笑顔が余計に恥ずかしい。


入館証の会社名欄を見て、美咲はもう一度だけ赤くなった。

そこには、自分がさっき言えなかった“会社名”が、

何の迷いもなく印字されていた。


美咲は頬が熱くなり、会社名を噛まずに言うことだけに全力を注いだ。

社外では、敬語以前に呼吸が試される。

挿絵(By みてみん)


帰社後、美咲は同期の田中に

「社外って、“御社”と“弊社”が混ざりますね」と漏らす。


田中が真顔で

「わかります。僕もたぶん、近いうちにやります」


(つづく)

最初は、わかっているつもりでも混乱しますね、敬語。

私も、しばらくおかしな使い方していた覚えがあります。

メールとも微妙に違ったり……

経験積むしかないですね。

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