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☆第32話[駆け出した冒険者⑬]

冒険者として駆け出したレオ

Hランク最後の依頼を完遂する為、街道から奥へ行った所にある森に行き狩りを行なっていた

様々な出来事に巻き込まれながらも本人は悠々自適に過ごしているのだった

…

『ふぅ…結構倒したなー』

僕は大きな木の根元で腰を下ろして休憩する事にした

『依頼は10体分の食用肉だったけど、全部ジャッカロープでいいのかなぁ…』

狩りに選んだ場所が当たりだったようで、ジャッカロープだけで既に20匹確保する事が出来ていた

そんな事を思いながら、宿で作ってもらったお弁当を広げて一息入れた

…

……

もぐもぐ

『あぁ美味しかった♪』

お弁当を食べ終えて、木にもたれ掛かり少し時間を過ごす事にした

『いい天気だなぁ♪風が心地良いし♪』

(『前もだったけど、お腹もいっぱいでこれだけ心地良いと眠くなっちゃうな…』)

僕はまたうたた寝をしてしまうのだった…

…

……

………

…コツコツ…コツコツ

『…ぅ…ん?』

コツコツ…コツコツ

『ふぁぁぁ…また寝ちゃってたのか…ん?』

目を覚ますとそこには漆黒の鳥が足元を突いていた

『うわっ…ビックリした?!』

思わずビクっと動いてしまったがその鳥は逃げる事もなくこちらを見ていた

(『逃げないんだ…。ってあれ?周囲に何か来たらマリスビープが発動して警報音が鳴るはずなのに?』)

不思議に思ったが近づいてこれたという事は敵意や悪意がある訳ではないと思い手を伸ばしてみた

…コツコツ

手を突いて来たが攻撃的な様子ではなかったのでお腹が空いてるのかと思い、ストレージから果物と串焼きを取り出してみた

『…食べれるかな?』

そう思っていると不思議そうに見つめて暫くすると、その漆黒の鳥は取り出したモノを食べ始めた

『おぉ!食べてくれた♪』

嬉しくなってその様子をしばらく観察していた

(『あれ?なにかこの鳥、普通と違うような…』)

僕はある違和感を覚えてよく見てみると、なんと足が3つある事に気付いた

『へー、珍しい』

だがあまり気にも留めず食べ終わるのを待った

…

……

『全部食べたんだ?美味しかったかい?』

取り出した果物と串焼きを食べ終えた漆黒の鳥はお礼でも言ってくれてるような仕草をした後、大空へと飛び立って行った

『不思議だったなー…よし、そろそろ狩りを再開しよっと♪』

…

再び狩りを再開すると森の奥で争いをしている大きな獲物を見つけた

(『あれは確か…ロークアレニとディアトリマだ!』)

どちらも食用肉となる魔獣だ

『文献では知ってたけど実物は初めて見るなぁ…』

弱いモンスターの部類とはいえ、本来なら初心者の冒険者が一人で立ち向かう相手としては要注意だけど多分大丈夫だよね

僕は二匹を討伐する事にした

…

ロークアレニは大きな角を持つ鹿で、その角は薬に使われる、高値で取引する為にはなるべく傷をつけずに倒す必要がある

ディアトリマは肉食鳥で鋭いクチバシと鉤爪に気をつけたらそこまで苦戦する相手ではなさそうだ

…

『飛んでっちゃうとやだし、とりあえずディアトリマから倒そうかな…』

そう思い、二匹に気づかれないように近づいていった

(『よし、魔術でサクッと倒しちゃおう!何が良いかな…?火や雷だと肉がダメになっちゃうかもだし…』)

『うーん…そうだ!とりあえず二匹とも眠らしちゃおう!』

僕は以前、ウォレスビーの蜂蜜を採取するのに使った方法を試す事にした

その辺にある枝を集めて火をつけ煙を起こし、眠気を誘う魔術を付与した


―――――戦闘―――――

『*ウインドディレクション(風向き操作)』

『*スリープ(眠気を誘う)』

――――――――――――

…数分後


『今回も上手くいったみたい♪』

(『後はトドメを…っと、』)


―――――戦闘―――――

『*アイスチョーキング(頭部を凍らせて窒息させる)』

『〻初発刀(真向正面から斬下)』

――――――――――――


キーン…ズバッ…ザッ

…

『これでよし…ストレージに収納して…と』

今回も問題なく狩猟することが出来た

(『依頼もこれだけあればきっと大丈夫だよね!』)

そう思い、今日はそろそろ街に戻る事にした


『これをスルトの鏡に報告したらHランクの依頼は全て達成した事になるなー、そして必須講習を受けたらランクアップだ♪』

家を出た時はちょっとは不安もあったけど、冒険者として生活していく事はできそうだな

そんな事を考えていると…


ビーッ!ビーッ!ビーッ!

マリスビープの警報音が鳴り出した

『敵か…』

僕は辺りを警戒した



…ガサガサガサ…ガサガサ

そこには少し前方に死肉群がっている大きな虫とスライムが数匹いた

(『うわ…あの大きな百足はなんだっけ…それに普通スライムなんて他のモンスターが居たら近寄ってこないのに…』)

『んー、まぁ見つけちゃったし討伐してみようかな…』

そうして僕は見つからないように近づいていった


『よし…やってみよう!』


―――――戦闘―――――

『*シーラ(攻撃力上昇)』

『*ブイスト(速度上昇)』

『刺突(連続の突き斬り)』

――――――――――――


ザクッ…ザクザク…グネグネ…グネグネグネグネ…


『う…うわぁ…気持ち悪い』

急所であろう頭部を数回突き刺した後、巨大な百足は激しくのたうち回ると暫くして動かなくなった…

(『ようやく動かなくなった…次は…うわっ、』)


百足をストレージに収納するとスライムが襲いかかってきた

…

『スライムから襲ってくるなんて…もしかして上位なのかな?』

スライムは強酸のような液体を吐いてきたが素早く避け魔術で攻撃をした


―――――戦闘―――――

『*バーストフレア(炎の魔法連弾)』

『*ライトニングレイン(雷の雨が降り注ぐ)』

――――――――――――


…バンバンバーン…プスプス 《カラッン》

スライムから何かが落ちた

『スライムから何かが出てきたみたい…』

僕は青色の石のような物を拾い上げた

…

『あ、もしかして…これが魔石かな?やっぱり上位のスライムだったんだ!』

…

ある程度の強さのモンスターは体内に魔石と呼ばれる石を持っていて、魔石は魔道具や薬の原料など様々な用途があり素材とは別にギルドで換金できるのだ


『へー、本当に石みたいなんだー』

僕は魔石を全て拾い集めるとストレージに保管した

(『今日はこのくらいにして帰ろっと♪』

…

……

こうして無事にクエストを終えて、街に着いた僕は疲れていた事もあり、真っ直ぐに宿屋に向かった

…


登場モンスター


ジャッカロープ:成体で1m程になる角の生えた兎(角が解熱剤に使われる)

ディアトリマ:2m程の肉食鳥(巨大な口ばしと鉤爪が特徴)

ロークアレニ:2.5m程の大きな角を持つ鹿(雑食で獰猛)(角が薬に使われる)

アースロプレウラ:2mから3mくらいある巨大なムカデ(素材になる)

上位スライム:武器での近接攻撃が無効(色によって魔法の効果に違いがある)(体全体が強酸だったり毒だったりする厄介者)(大きな個体もいる)



漆黒の鳥⁇:三本足の鳥

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