☆第28話[駆け出した冒険者⑨]
冒険者として駆け出したレオ
毎日コツコツと依頼を達成しているが気分転換にと久々に街をぶらぶらと探索をすることに
そこでまた、気付かないうちに様々な出会いがあるのだった…
ガラッ…バタン
ドアを抜けてギルドへと入った
(『結局、今日もここに来ちゃったな…』)
…
……
「あ、レオだにゃん!どうしたのにゃ?」
『フリュートさん こんにちわ!』
ギルドに入ると受付嬢をしている獣人のフリュートさんが声をかけてくれた
それに気づいたのかもう1人受付嬢さんも近寄ってきた
「あー、君がレオねー?」
『こんにちは…えっと…』
「こうして話すのは初めてね♩ギタールよ」
『初めまして!レオです!』
「ご丁寧にありがとね♩」
ギタールさんは綺麗なお姉さん的なエルフの受付嬢さんだ
僕は2人と談笑する為、ギルド内の待合のスペースへ移動した
「それで、今日はどーしたのにゃ? アルプなら休みだにゃ!」
『あー、休みなんですね…』
「あらー?何か相談だったのかしら?」
『実は…手紙を出したいのですが、冒険者になったばかりの僕が投函して良いかと悩んでまして…』
「どこに出す気なのにゃ??」
『実家です』
「「あぁ〜…」」
2人はなんとも言い難い表情をした…
『んー、やっぱり直接実家に戻った方がいいですよね?』
「そうねー…下手にレオの身元が明かさせると色んな事に巻き込まれる危険もあるかもしれないわね…」
『そうですよね…』
「手紙の内容的には極秘にゃ事かにゃ??」
『極秘って程でも無いですが、確実に伝えたい事ですね!』
「レオが出したって証拠はわかるのかにゃ?」
「リュー、何か案でも浮かんだの?」
「本人からってわかるにゃら目安箱に入れるにゃ!」
『目安箱??』
「あー、その手があったわね!」
「今出すにゃら明日中には届くのにゃ!」
『へー、本人である証拠は大丈夫です!』
…
なんでも、冒険者ギルドには目安箱と呼ばれる物が設置してあり、意見や情報収集などを目的に、領民の意見を自由に投書し集めるために設置した箱だ
数年前からウェストミンスター辺境伯領に設置されているらしい
…
「へーって…知らなかったの??」
『行政とかは父上や兄様達が執り行ってましたから』
「ウェストミンスター辺境伯家はすごいのにゃ!」
「なんでリューが得意げなのよ…」
『あはは…とりあえず、ありがとうございます!』
「解決したようでなによりだわ♩」
そうして僕は、当初の目的である教会での出来事をまとめた手紙を目安箱に投函した
(『よし、これで後は父上や兄様達が何かしら動いてくれるはず!』)
…
「今日はもう帰るのかにゃ?」
『そうですねー、今日は依頼を休むつもりでしたから』
「何か用事でもあるの?」
『いえ、これといって無いのですが、街をぶらぶらと歩いて散策しようと思ってます』
「急ぎじゃにゃいんだったら少しここにいるのにゃ♪」
『僕は構いませんが、お仕事大丈夫なんですか?』
「まだこの時間は冒険者は帰ってこないから平気よ♩」
「そうにゃ!」
『なるほど!そういえば今日は、お二人しかいなんですか?』
「モンドリーヌさんとタンブールさんは上の階にいるにゃ!後は、休みだったり現場検証行ってたりするにゃ!」
「基本は受付は2人か3人でローテーションね!まぁ、依頼が多い時もあるし時期や月初めなんかは皆んないるわね」
『へー、大変そうです』
「まぁ、可愛いだけじゃないにゃ!」
「もう、何言ってるのよ 笑」
…
……
そんなたわいもない話を続けていると見知らぬ男が近づいてきた
…
「∇;楽しそうな事してるじゃねーか」
「カリースさん…」「はぁ…」
『お知り合いですか?』
ギタールさんがカリースと呼ぶ大柄な男性は親しげに受付嬢の2人に話しかけてきた
…
「依頼はどうされたんですか?」
「∇;いや、今日はもう切り上げてきたんだが? どうだ、こんなガキの相手じゃなくて俺と飲みに行こうぜ」
「私達はまだ仕事中にゃ」
「∇;その割には暇そうにそいつと話してたじゃねーか」
「レオは私達が呼び止めて話してたのにゃ」
…
カリースと呼ばれるその男は僕を見下すように視線を向けてきた
「∇;ふーん…オイ、見ねえ顔だが冒険者か?」
『はい、先日冒険者に登録したばかりですが』
「∇;はっはっは!オイオイ こいつはひよっ子以下じゃねーかよ!」
そう言って男が笑っている隙に、ギタールさんとフリュートさんが耳打ちで情報を伝えてくれた
…
「この人はカリースって言ってEランクの冒険者なんだけど、実力は確かにあるみたいなんだけど粗暴で自分より下の冒険者を馬鹿にしてるのよ」
「その上、私達を誰彼構わず口説いてくるのにゃ…全く、身の程を知ってほしいにゃ…」
「レオもこれ以上絡まれると面倒だから今日はもうお開きにしましょうか」
『なるほど…けど、僕が帰っても状況は…』
「大丈夫よ!さすがに冊子に書いてあるような事はしてこないから受け流すだけよ」
『わかりました…』
(『うーん、こう言ってもらえてるけど、明らかに困っている人が居るのに自分だけ帰るわけには…』)
…
……
そんな話をしていると男は更にレオに絡んできた
…
「∇;何をコソコソ喋ってんだ?」
『いえ、別に…』
「∇;まぁお前には用はないからさっさと消えな」
そういうと男は僕を押し退けて二人の間に座り込んだ
(『うーん…やっぱりここで帰る訳にはいかないよね』)
そこで僕は男を無視して二人を業務に戻す事を考えついた
『あ、そうだ!ギタールさん、フリュートさん!昨日、街道でモンスターを討伐したので確認をお願いします』
「∇;あ〝ぁ?今から俺と話すんだからお前は引っ込んでろよ」
『数が多いのでよろしくお願いします♪』
僕は思いっきり男を無視して話を進めた
「わ、わかったにゃ!」
「え、えぇ、わかったわ」
二人は少し心配そうに受付の方へと戻っていった
僕も後を付けようとすると
…
「∇;おい、お前、俺を舐めてるのか?」
『何がですか?僕は思い出した仕事を受付嬢さんに正当にお願いしただけですが?』
「∇;良い度胸だ、まぁギルドでの揉め事は禁止されてるからな、お前の用事が終わり次第、地下の闘技場に来い」
『闘技場??』
「∇;何だ?怖いのか?笑 」
『うーん、よく分からないけど分かりました、終わり次第向かいます』
そういうと男は地下に降りていった…
「ちょっとレオ、大丈夫にゃ…?」
『あぁ、少し強引でしたかね?』
「私達は助かったけど…」
『何とかなりますよ!』
そう伝えると僕は地下に向かった…
カリース:E級の冒険者(人族)大柄で粗暴な性格、受付嬢だけでなく、女性を誰彼構わず口説いているが全く相手にされていない




