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☆第13話[嘉節と冒険]

神託から10年……ウェストミンスター領地は、レオの記憶を基にした文明開化もあり、王国でも屈指の領地となっていた

15歳となったレオは成人を迎え、領地を出て冒険者としてこの世界を回る決意をしていた

そして、

レオの他にも長女のリブラに婚約の話しが来ており

ウェストミンスター家は繁忙を極めた毎日を送っていた…


....

レオ:

『おはようございます!』

僕は大広間に集まっていた家族にあいさつをした


「「「おはよう!♪」」」


今日、ウェストミンスター家は珍しく勢揃いしていた

というのも、今日はレオの15歳の誕生日と1番上の姉であるリブラ姉様の婚約の日という、おめでたい日が重なっていたためだった


レオ:

『リブラ姉様!ご婚姻おめでとうございます!』


「「「おめでとうございます」」」


リブラ:

「ありがとうね♪」


ドラコ:

「レオも15歳…もう成人か〜!」

オリオン:

「早いわね♪」

レオ:

『いつもありがとうございます!父上、母上』


「「「おめでとう♪」」」


バルゴ:

「レオは冒険者として領地を出て旅をする事にしたんだよな」

レオ:

『はい!バルゴ兄様!』

ピスケス:

「寂しくなるけどレオなら大丈夫そうだね」

アリエス:

「寂しくなりますわ…」

レオ:

『ありがとうございます!定期的に顔を出しにきます!』

アリエス:

「レオくんは強いけど無理はダメだからね」

レオ:

『ありがとうございます!アリエス姉様』

......

リブラ:

「私は更に皆んなに会いにくくなるし寂しいわね…」

レオ:

『リブラ姉様…』

アリエス:

「お姉様…」

ピスケス:

「姉上…」

バルゴ:

「姉さんも気軽に帰ってきてくださいね」

リブラ:

「バルゴ…ありがとうね♪」

ドラコ:

「それなら婚約しなくてもいいんだぞ!」

オリオン:

「あなた…それは無茶を言い過ぎよ」

ドラコ:

「しかしだな…」

オリオン:

「ふふふ、リブラ、離れていても私たち家族の心は1つですからね♪」

リブラ:

「お母様……ありがとうございます!」

......

バルゴ:

「そうだ、姉さんの結婚式は今月だよね?」

リブラ:

「そうよ♪」

オリオン:

「式はこっちの領地で取り行っていただけるわ♪」

ピスケス:

「温泉都市の皇太子でしたよね?」

リブラ:

「えぇそうよ♪」


リブラが嫁ぐ先はサンクトゥス王国より東に位置する都市

{温泉都市カグラ}

アルカディア大陸より遥か東の島の皇国の親族が領土を統べている独立都市だ


ピスケス:

「なんでも姉上が温泉都市に視察という名目の観光に行った際に意気投合されたとか?」

レオ:

『へぇー、お互いが惹かれあったんですか?』

オリオン:

「ふふふ♪素敵な方だったわよ♪」

リブラ:

「もう!皆んなしてやめてください、はずかしいじゃありませんか」

ドラコ:

「…あの時、リブラを連れて行ったのは失敗だった…」

アリエス:

「お父様…いつまでいじけてるのですか…」

ドラコ:

「アリエス〜お前は私のそばにいつまでもいてくれ〜」

レオ:

『はははは…』


ピスケス:

「レオは今日はどうするんだい?」

アリエス:

「夕食はケレスさんが2人のめでたい門出だとかで気合い入れるそうですわよ♪」

レオ:

『そうですね、ギルドに登録するのは後日にしようと思いますし、ちょっとダンジョンに探索に行こうかと』

ドラコ:

「ついでに姉さんに何か取ってきてあげてくれないか?」

ピスケス:

「それはいいですね!」

レオ:

『そうですね!』

オリオン:

「気をつけるのよ?」

リブラ:

「無理して怪我をしないようにしてね?」

レオ:

『ありがとうございます!僕が一番今自由に行動できる立場ですから任せてください!』

『ただ…父上や兄様達がいなきゃ式の準備が滞ってしましますし、アリエス姉様もリブラ姉様も母上も式に備えて身支度がありそうですし………』

.......

....

成人となり継承権の放棄を考えているレオだが、今はまだ辺境伯三男の立場があるため、一人で出歩くわけにはいかない為、八方塞がりになろうとしていた...

......

オルクス:

「それなら私が同行いたしましょう!」

レオ:

『オルクスさん!!!ありがとうございます!』

ドラコ:

「まぁ、オルクスが一緒にいるなら大丈夫だろう!」

レオ:

『では後ほど!』

.....

....

..


こうして僕はオルクスさんと一緒に領地1番近い場所にあるダンジョン

{デボン大森林}に向かった

本来であれば馬車で一週間程度の道のりだが、以前からオルクスにテレポートを可能にする魔術を教わっていた為、二人は通常の何倍もの移動速度でダンジョンへと来ていた。


『*テレポート(目視できる範囲で瞬間移動)』

..

レオ:

『ふぅ、着きましたね!来たことがあれば他の魔術ですぐ来ることができたんですがね…』

オルクス:

「まぁ、移動にかかる手間や時間も人生に措いては良い経験となりますぞ。それにここに来るまでは殆ど戦闘もなく思いのほか早く着きましたから疲労も少ないですし」

レオ:

『なるほど…そうですね!このダンジョンは確か奥に行けば行くほど強大な魔獣や魔虫が出現するんでしたよね?』

オルクス:

「そうですね、いくらお強くなられたといえ無理はなさらずあまり奥へは行かないようにしてくださいませ。本来はダンジョンに入ってしまえは全て自己責任…私が同行しているとはいえ、周辺には十分ご注意くださいませ。」

レオ:

『はい!』


ダンジョンへ入る手前で少し休憩をし準備を整えてから二人は{デボン大森林}へと足を踏み入れた。

ダンジョン内は巨大な木々に囲まれ先ほどまでの光景とはまるで別物だった。

前世の記憶でかすかに見覚えのあるような植物もあれば、まるで大昔の植物のようなものまで鬱そうとしており、不気味な雰囲気を醸し出していた。

...

..

レオ:

『様々な音があって緊張感がある場所ですね…』

オルクス:

「このダンジョンはウェストミンスター領地から一番近く訪れる冒険者も少ないですからある程度整備はされておりますが、油断大敵でございます。」

レオ:

『あ、あれは!?』

オルクス:

「ほぉ…大きな巣ですね、」

レオ:

『確か…ウォレスビーの巣…ですか?』

オルクス:

「さすがレオ様、よくご存じでございます」

「そのようですね、個体の大きさもありますが巣にはかなりの数が潜んでいますので無闇に刺激するのはお避けください

レオ:」

『そうですね…ただ、蜂蜜が美味しいんですよね?』

オルクス:

「はい、ウォレスビーの蜂蜜は入手の困難さもあり、高額で取引されております」

レオ:

『戦闘を避けて蜂蜜だけ取れませんかね?』

オルクス:

「難しいですね…聞いた話によると普通の蜂同様に煙を嫌うとありましたが…」

レオ:

『なるほど…ちょっと試してもいいですか??』

オルクス:

「まぁ、レオ様なら何とかなるかもしれませんね!」

「戦闘になってもお力添え致しますのでお試しください」

レオ:

『やってみます!』

レオ:(心の声)

(『煙が嫌いなんだから、その辺の木を使って…さらに風魔法で煙を集中的に巣に向けるようにして…ついでに無魔法で睡眠の効果を煙に付与してみて…よし!!』

.....

..

―――――戦闘―――――

『*ウインドディレクション(風向き操作)』

『*スリープ(眠気を誘う)』

――――――――――――


オルクス:

「ほぉ眠気を誘う煙ですか」

.....

...

..数分後....

レオ:

『よし!成功したみたい!』

オルクス:

「お見事でございます!」

レオ:

『これで巣から蜂蜜を取って…取れました』

オルクス:

「無駄な戦闘を避けてウォレスビーの蜂蜜を収穫できたのは素晴らしいですね」

レオ:

『ありがとうございます!』

『あれ?何か巣の近くに…これはタマゴ??』

オルクス:

「なんと!それはコカトリスのタマゴのようですぞ!」

レオ:

『コカトリス!?』

オルクス:

「珍しいですね!巣から離れているということは捕食しに出かけているようですね」

レオ:

『それは幸運ですね!しかも、3つも手に入れれるなんて』

オルクス:

「そうですね!ここはウォレスビーの巣が近いし油断していたのでしょうか」

レオ:

『ウォレスビーも起きそうだし、コカトリスが戻ってきたら厄介なのでここは早く移動しときましょうか!』

オルクス:

「その選択が正しいですね!」

......

...

僕とオルクスさんはジュラ大森林を後にしようとしていた…


ボトッ…

レオ:

『ん?』

オルクス:

「何か近くで物音がありましたね」

レオ:

『なんでしょうか?あの木の所かな??』

僕は木に駆け寄ってみた…


レオ:

『何か小動物が倒れてますね』

オルクス:

「何かに襲われたのでしょうね」

レオ:

『回復してあげよう』


『*ヒーリング(外傷回復)』


〝きゅきゅ〟


レオ:

『よかった♪元気になったみたいだね』

オルクス:

「おや?おやおや?…もしかして」

レオ:

『オルクスさんどうされたんですか?』

オルクス:

「いえ、私も目にするのは初めてなので確証は持てませんが…カーバンクルではないかと…」

レオ:

『カーバンクル?』

オルクス:

「はい!額に宝石があり耳の長いリスの様な姿と言われております」

レオ:

『へぇー…珍しいのですか?』

オルクス:

「とても珍しいです!」

レオ:

『けど、傷は治ったけど額の宝石は輝きが無いね…』

『君、よければ連れて帰るけど良いかな?』


〝きゅ!〟


オルクス:

「良さそう…ですね」

レオ:

『じゃあ、そろそろ帰りましょうか!』

......

....

..

こうして僕とオルクスさん、そしてカーバンクルはジュラ大森林を後にした

…

登場モンスター



ウォレスビー:60㎝程の巨大な蜂で数が多い。猛毒や痺れの針ある 蜂蜜がおいしい

コカトリス:10m程の鶏と蛇の合わさったようなモンスター。タマゴが巨大で美味しい(30㎝)


カーバンクル:額に宝石を持つモンスター。とても珍しい。怒ると強い 知性が高い 理性が芽生えている

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