表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『最凶進化ダンジョンマスター ~冒険者を餌に最強を目指す』  作者: もかどら


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/80

第67話 支配者たち

【保有DP:10,420】


【侵食率:6.8%】


【ダンジョンランク:B】

【階層数:4】



 オークキングの言葉を聞いた瞬間、地下空間の空気が変わった。


「この地下世界には、お前みたいな奴が何人もいる」


 その一言は俺の予想を大きく超えていた。

 ダンジョンマスター。

 俺。

 そして目の前のオークキング。

 少なくとも二人はいる。

 だがそれだけではないらしい。


「何人いる?」


 俺は尋ねた。

 オークキングは笑う。


「さあな」


 巨大な斧を肩へ担ぐ。


「知っているだけで六」


 六。

 思ったより多い。

 地下世界は広いとは思っていた。

 だがダンジョンマスターが複数存在するとは予想していなかった。


「面白い」


 思わず笑う。

 深層主。

 第四階層。

 ネクロパラサイト。

 地下勢力。

 全てが繋がり始めていた。

 そして。

 目の前のオークキングもその一部だ。


「余裕だな」


 オークキングが言う。

「俺の軍勢を潰したからか?」

 周囲には大量の死体が転がっている。

 ゴブリン。

 オーク。

 スケルトン。

 数千規模。

 確かに戦力としては大きかった。

 だが。

 今の俺たちには足りなかった。


「弱かった」


 正直な感想だった。

 オークキングは数秒黙る。

 そして大笑いした。


「ははははは!」


 地下空間へ笑い声が響く。

「そうか」



 斧を持ち上げる。


「なら俺も全力でやろう」


 次の瞬間だった。

 地面が揺れる。

 砦全体が震える。

 そして。

 死体が動いた。


「は?」


 フィリアが固まる。

 俺も目を細める。

 死体。

 先ほど倒した魔物たちだ。

 数千。

 その全てが立ち上がる。

 ネクロパラサイトではない。

 寄生でもない。

 もっと単純だった。


【特殊能力】


【軍勢支配】


 なるほど。

 死体を兵として再利用する能力。

 軍団型ダンジョンらしい能力だった。


「面倒だな」


 俺は呟く。

 だが。

 驚きはしない。

 今の俺も似たようなことをしている。

 施設。

 英雄。

 配下。

 全てを利用する。

 支配者とはそういうものだ。


「スイ」


「うん!」


「全部壊せ」


「了解!」


 スイが飛び出す。

 英雄因子を取り込んだ今のスイは別格だった。

 拳が振るわれる。

 衝撃波。

 死体の群れが吹き飛ぶ。

 数十体単位で。

 リリスも動く。

 蜘蛛糸が空を埋める。

 死体軍団を拘束する。

 ブラッドファングが突撃する。

 牙が閃くたびに魔物が砕ける。

 圧倒的だった。

 軍勢の質が違う。

 英雄施設。

 戦場支配領域。

 上位訓練施設。

 王国攻略で得た全て。

 その差が現れていた。

 オークキングも気付いたらしい。

 表情が変わる。

 初めて焦りが見えた。


「馬鹿な……」


 当然だろう。

 軍勢戦なら負けない。

 そう思っていたはずだ。

 だが。

 俺たちは既にその段階を越えていた。

 その時だった。

 魂炉が反応する。


【施設化可能】


【オークキング】


 まだ生きている。

 それなのに表示が出た。

 俺は理解する。

 勝った。

 既に。

 戦況そのものが。

 オークキングも気付いたのだろう。

 突然後退する。

 逃げるつもりだった。

 だが。

 遅い。

 背後にはリリス。

 正面にはスイ。

 横にはブラッドファング。

 完全包囲だった。


「待て!」


 オークキングが叫ぶ。


「俺を殺せば終わりじゃない!」


 俺は少し興味を持った。


「続けろ」


 するとオークキングは苦々しい顔で言う。


「地下世界には七王がいる」


 空気が変わる。

 フィリアも固まる。

 リリスも反応する。

 七王。

 初めて聞く単語だった。


「俺はその末席だ」


 なるほど。

 つまり。

 この程度で王。

 というわけではないらしい。

 そして。

 上が六人いる。

 面白い。

 本当に面白い。


「最後に聞く」


 オークキングが睨む。


「お前は何を目指している」


 普通なら世界征服とか言うのだろう。

 だが俺は少し考えてから答えた。


「全部だ」


 沈黙。


「全部?」


「ダンジョンも」


「王国も」


「深層主も」


「地下世界も」


 そして。

 俺は笑う。


「神もだ」


 オークキングは数秒黙った。

 そして。

 諦めたように笑った。


「狂ってるな」


 次の瞬間。

 スイの拳が振り下ろされた。

 轟音。

 決着だった。


【Bランクダンジョンを制圧しました】


【DP+12,000】


【ダンジョン吸収可能】


 表示を見ながら俺は静かに笑う。

 王国は終わった。

 Bランクダンジョンも終わった。

 そして。

 七王という新しい目標が現れた。

 なら次は決まっている。

 喰う。


 全部だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ