表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『最凶進化ダンジョンマスター ~冒険者を餌に最強を目指す』  作者: もかどら


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/80

第66話 侵略開始

【保有DP:7,380】


【侵食率:6.5%】


【ダンジョンランク:B】


【階層数:4】


 王国を崩壊させた余韻は、もうほとんど残っていなかった。


 俺の興味は次の獲物へ移っている。

 Bランクダンジョン。

 それも地下世界側に存在する未知のダンジョンだ。

 以前なら慎重に情報を集めていただろう。

 戦力を整えていただろう。


 だが今は違う。

 英雄施設。

 英雄因子。

 Bランク昇格。

 王国吸収で得た大量DP。

 以前の俺とは立っている場所が違った。

 そして何より。

 時間が惜しい。

 深層主。

 地下勢力。

 まだ上がいる。

 こんな場所で足踏みしている暇はなかった。


「ご主人様」


 リリスが地図を広げる。


「偵察結果です」


 俺は確認する。

 地下深部。

 巨大な空洞。

 そして中心に存在するダンジョンコア。

 周囲には魔物。

 数は多い。

 だが。

 思ったほどではない。


「軍団型か」


「はい」


 リリスが頷く。


「数で押すタイプです」


 思わず笑った。

 なるほど。

 昔の俺だ。

 大量の雑魚。

 大量の兵力。

 それで押し潰す。

 悪くない。

 だが。

 今の俺には通用しない。


「行くぞ」


 全員が立ち上がる。

 今回はダンジョン攻略ではない。

 侵略戦争だ。

◇◇◇

 三日後。

 俺たちは目的地へ到着した。

 巨大な地下空洞。

 そこには異様な光景が広がっていた。


 ゴブリン。

 オーク。

 コボルト。

 スケルトン。


 数千規模。

 まるで軍隊だった。

 そして中央。

 巨大な砦。

 その内部にダンジョンコアがある。

 普通なら絶望するだろう。

 数が多すぎる。

 だが。

 俺は少しも焦らなかった。


「リリス」


「はい」


「始めろ」


 リリスが微笑む。

 次の瞬間。

 戦場支配領域が展開された。

 英雄施設の力。

 味方全体強化。

 そして。

 蜘蛛糸が広がる。

 見えないほど細い糸。

 それが戦場全体へ張り巡らされていく。

 敵は気付かない。

 だが。

 気付いた時には終わる。


「スイ」


「おー!」


 スイが突撃する。

 正面から。

 隠れもしない。

 以前なら無謀だった。

 だが今は違う。

 英雄因子を取り込んだスイは別格だった。

 拳が振るわれる。

 衝撃波。

 前方のゴブリン部隊がまとめて吹き飛ぶ。


 十体。

 二十体。

 三十体。


 まとめて消し飛ぶ。

 敵軍が止まる。

 理解できないのだろう。

 スライム一体に戦線を破壊されるなど。

 その隙にブラッドファングが突っ込む。

 赤黒い影。

 進化した魔獣。

 牙が振るわれるたびに敵が死ぬ。

 さらに。

 シャドウメイジが魔法を放つ。

 幻惑。

 混乱。

 同士討ち。

 敵軍が勝手に崩れていく。


「弱いな」


 俺は呟く。

 数は多い。

 だがそれだけだった。

 以前の俺なら脅威だっただろう。

 今は違う。

 戦力差が大きすぎる。

◇◇◇

 一時間後。

 敵軍は壊滅した。

 死体が山のように積み上がる。

 DP通知が流れ続ける。


【DP+320】


【DP+280】


【DP+410】


 数字が止まらない。


 そして。


 俺は砦の前へ到着する。

 ダンジョンコアはすぐそこだった。

 その時。

 砦の門が開く。

 中から一体の魔物が現れた。

 大柄なオーク。

 全身を黒い鎧で覆っている。

 普通のオークではない。


【名称】


【オークキング】


【ダンジョンマスター】


 全員が止まる。

 俺も少し驚いた。

 魔物。

 しかも。

 ダンジョンマスター。

 初めてだった。

 人間ではない。

 ダンジョンコアでもない。

 自我を持った別の支配者。

 オークキングは周囲の惨状を見回し、低く笑った。


「なるほど」


 その瞳が俺を見る。


「お前が最近暴れている侵略者か」


 侵略者。

 少し前まで俺は防衛する側だった。

 だが今は違う。

 立場が逆転している。

 そして。

 オークキングは続けた。


「なら知っているか?」


 その言葉と同時に。

 地下全体が震えた。

 嫌な予感。

 深層主と遭遇した時に近い。

 そして。

 オークキングは笑った。


「この地下世界には、お前みたいな奴が何人もいる」


 空気が変わる。


 俺の目が細くなる。

 何人も。

 つまり。

 ダンジョンマスターは俺だけではない。

 オークキングだけでもない。

 地下世界には。

 さらに多くの支配者がいる。


 その事実に俺は恐怖ではなく高揚を覚えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ