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『最凶進化ダンジョンマスター ~冒険者を餌に最強を目指す』  作者: もかどら


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41/80

第41話 効率

【保有DP:105】


【侵食率:3.3%】


【ダンジョンランク:D】


【配下モンスター】


・スイ(ヒューマノイドスライム)×1

・リリス(原初のアラクネ)×1

・シャドウバット×1

・ゴブリン×4

・ポイズンスライム×2

・洞窟ネズミ×3


 侵食率のことは気になった。

 だが考えても分からない。

 なら後回しだ。

 今優先すべきことは明確だった。

 戦力の強化。

 そしてDPの確保である。

 俺はダンジョン全体を見渡す。


 第一階層。

 一本道の通路。

 落とし穴。

 待ち伏せ。

 誘導。

 新人冒険者相手なら十分機能する。


 だが、まだ足りない。


 女剣士の討伐隊を思い出す。

 あいつら相手なら今の戦力でも厳しい。

 勝てるかもしれないが、損害は大きくなる。


「効率、ですか」


 リリスが呟く。

 どうやら俺の思考が読めたらしい。


「ああ」


「普通は生存を考えるのですが」


「俺はダンジョンだ」


 生き残るのは大前提だ。

 その上で、できるだけ損害を抑えて侵入者を資源に変える。

 冒険者を倒しても配下を大量に失うようでは意味がない。


 必要なのは勝利だ。

 それも確実な。

 侵入者を一方的に資源へ変える。

 それこそダンジョンマスターの戦い方だろう。


 その時だった。


『キィッ』


 シャドウバットが飛来する。

 偵察から戻ったらしい。

 視界が共有される。


 森。

 獣道。

 そして...人影。

 三人。

 冒険者だ。

 だが前回より弱そうだった。

 装備も粗末。

 年齢も若い。

 明らかに新人だった。


「また来たか」


 俺は少し考える。

 新人三人程度では大きな成長には繋がらない。

 もちろん狩る。


 だが、それだけだ。


 俺が欲しいのは、ダンジョンをさらに強くするための土台だった。


「迎撃はどうします?」


 リリスが聞く。


「いつも通りだ」


 ゴブリン。

 ポイズンスライム。

 洞窟ネズミ。

 そしてスイ。


 訓練の成果を確認する。

 それでいい。

 俺はシャドウバットの視界を閉じる。

 新人三人はもう結果が見えている。

 今気になるのは別のことだった。


 訓練施設。

 侵食率。

 そして軍勢。


 目的はダンジョンを強くすることだ。

 冒険者を殺すのはそのための手段に過ぎない。

 だから俺は新人たちよりも、自分の配下たちへ視線を向けた。


 ゴブリンたちが訓練している。

 棍棒を振る。

 連携する。

 動きは以前より明らかに良い。

 そして、それを見ながらふと思う。


「もっと数が欲しいな」


 四体では足りない。

 十体。

 二十体。

 いや、もっとだ。


 第一階層を埋め尽くす。

 侵入者を削る。

 罠へ追い込む。

 最後にスイやリリスが仕留める。


 理想的だ。


 その光景を想像していると、自然と笑みが浮かんだ。

 どうやら俺は、思っていた以上にダンジョン運営が好きらしい。


 その時だった。

 視界の端で、訓練施設が僅かに光る。

 女剣士の幻影が木剣を振る。

 そして表示が現れた。


【ゴブリンの練度が上昇しました】


 俺は目を細めた。

 面白い。

 どうやら訓練の成果が出始めたらしい。

 強者を倒して得た施設。

 弱者を育てるための施設。

 無駄がない。

 実に良い。


 俺は新人冒険者のことなど忘れ、次の軍勢計画を考え始めていた。

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