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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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ご近所ダンジョンさん 17

 全てが先ほどとは別世界のように、撃ち合う速度が加速していく。


「ほれほれ、どうしたどうした? ヒデオよ! 妾をもっと楽しませよ」

「もちろんです」


 鬼切丸さんでは受けきれなくなったので、銀杖さんと持ち替えて、受け流しに切り替える。

 柳流杖術は、やっぱり私に身となっております。


「ほう、鬼切丸よりもしなやかではないか」

 

 薙刀を手足のように扱い白鬼乙女さんは激しい攻撃を銀杖さんならば上手くいなすことができます。

 白金さんとは、違うので心配しておりましたが、手に馴染みますね。


「そうじゃ、そやつも名を与えてやればヒデオの専用武器になるぞ」

「そうなのですか? それではギンさんと名付けます」

「センスがないのぅ〜つまらん」


 白鬼乙女さんにバッサリとネーミングセンスが切り捨てられましたが、ギンさんは気に入ってくれのたか、専用武器として認めてくれたようです。

 性能は白金さんを、さらに強化した物のようです。


「くくく、気に入られるのが早いのぅ〜」

「杖さんたちとの相性は良いのですよ」


 私は速度を上げる白鬼乙女さんに反撃するようにギンさんを振います。

 ギンさんに魔力を流して、伸縮自在の攻撃を繰り広げ。


 さらに白金さんよりも性能が良くなったことでしならせて、鞭のように使うこともできます。


「ほう、すぐに使いこなすか?」

「杖はずっと私の味方でしたから」


 鞭から棒へ、棒から杖へと戻ってきた時には、白鬼乙女さんの薙刀を手から落とすほど私の方が優勢になりました。


「うむ。見事」

「ありがとうございます」


 薙刀を落とした白鬼乙女さんは拾うことなく拍手を送ってくれました。


 ですが、互いにダメージは皆無。

 このままではテイムできる条件には達成しません。


「ふむ。それではそろそろ本番といこうかのぅ?」


 そういうと白鬼乙女さんの体が私と同じぐらいの身長になり、さらに、私よりも高く三メートル近くまで大きくなられました。


 可愛らしかった顔は、美しく大人っぽさを、そして体は次第に筋肉が盛り上がるように人の形とは異なるものへと変貌していきます。


「どうじゃ? 幻滅したかえ?」


 現れた化け物は、元の可愛い白鬼乙女さんとは異なります。


 ですが、その声は白鬼乙女さんのものであります。


「いいえ、私もすでに人外に踏み込みました。見た目など大した意味を持ちません」

「くくく、そうかえ。どこまでもお主は妾を惚れさせてくれよる」

「それがボスとして最終形態なのでしょうか?」

「さぁのぅ。妾ですら、この姿になるのは初めてのことじゃ。ここに入ってきた者は先ほどの姿で妾の前に立つこともできぬ」

「美しき方の前に立つためには資格がいるのですね」

「くくく、妾をこれ以上楽しませてどうする? さぁここからは妾も知らぬ領域だ。もう言葉は不要であろう。思う存分に妾を傷つけ倒してみよ。まんじゅうよ。ヒデオと共に戦うがいい」


 白鬼乙女さんがミズモチさんの参戦を許可します。


 鬼化したミズモチさんが私の隣へとやってきます。


「ご主人」

「はい。ミズモチさん。よろしくお願いします」

「うん!」


 私はミズモチさんに乗り込んで構えを取ります。


「お主たちは二人一対。それが最強の姿かえ? くくく、ヒデオよ」

「はい」

「もうすぐ妾は意識を失う」

「えっ?」

「この姿になって初めて分かったのだ。これは魔に染める力じゃ。じゃが、我は魔物としてこの世に生を受けた。それもまた一興。どうか我を倒してみよ」


 完全に白鬼乙女さんの原型を止めてはいません。

 それでも白鬼乙女さんだと感じるのです。


「わかりました。これが最後の戦いというわけですね」

「そうじゃ。見事我を打ち果たして、テイムしてみせよ」

「はい! よろしくお願いします」


 私はその時を待ちました。


「うああああああああ!!!!!!」


 白鬼乙女さんが意識を手放して、獣のように雄叫びを上げておられます。


 もうそこには白鬼乙女さんの気配はなく、ただただ人を襲う魔物の姿が現れました。


「ミズモチさん。この戦いはどんなことがあっても生きて帰ります。今までもそうでしたが、いつも以上に頼りにしております」

「ご主人! 任せて!」


 ミズモチさんが頼もしいですね。


 どんな戦いをするのだろうと思っていれば、白鬼乙女さんの口が光り始めました。


「あれは?」

「うおああああああ!!!!」


 叫び声と共に白鬼乙女さんの口からレーザー光線が放たれて、城の中が吹き飛んで行きました。


「なっ!」


 その破壊力は今までのどんな魔物よりも圧倒的で、範囲も広範囲です。


 ミズモチさんが高速で避けてくれなければ、一撃で終わっていました。


「ドラゴンのブレスよりも遥に凄いですね!」

「いくよ!」

「はい!」


 逃げてばかりもいられません。


 ミズモチさんの言葉に従って私は銀杖さんを構えて、魔力を注ぎます。


「白鬼乙女さん、殴らせていただきますよ!」


 銀杖を振るって思いっきり殴りつけました。

 ですが、効果は少ないようです。


「耐久力も凄いですね」


 攻撃も防御も、全てが規格外です。


「ミズモチさん毒は効果がありますか?」

「難しい」


 ミズモチさんが毒のドラゴンを召喚しても全く効果がありません。


 上位の鬼でも効果があったミズモチさんの猛毒が無意味なのでは辛いですね。


「合体魔法で行きましょう!」


 どうにか効果のある攻撃を私たちは探さなければ、勝利はないのです。

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