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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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土蜘蛛ダンジョン 終

 ミズモチさんを守り、結界を張っていることで土蜘蛛ボスの糸に視界を奪われてしまいました。

 相手からの攻撃を受けることはありませんが、こちらも身動きが取れなくなりました。


「ブル〜」


 ミズモチさんが掛け声を発すると、冷気によって一気に空気が変わりました。

 土蜘蛛の糸が凍って破壊されていきます。


 蜘蛛の糸は氷に弱かったのですか? 糸が破壊されたことで結界を解除して外へ飛び出しました。


 私たちがいた場所の糸は全て凍って無くなりましたが、糸があった場所の地面や岩が溶けています。


「なっ!」


 もしかして糸を使って相手を溶かして食べているのでしょうか? 結界もじわじわと攻撃を受けていたということでしょうか?


「ミズモチさん、ありがとうございます!」


 ミズモチさんのナイス判断がなければ、ジリジリと消化されていたのかもしれません。


「恐ろしい相手ですね」


 今までの魔物よりも、明らかに異質な攻撃をしてくる敵です。


 糸に溶解液が含まれるので、今後はそっちの警戒も……。


「ブル〜!」

「えっ?!」


 ミズモチさんが強引に、私を乗せて走り始めました。


 私が立っていた部分が糸で包まれていました。


「すっ、すいません。考えことをしておりました」

「ブル〜」

「はい! 気合いを入れ直します」


 ミズモチさんに叱られてしまいました。

 最近は苦戦をしても、どうにかやれていたので、忘れていました。

 私は、戦闘の初心者です。 


 強い敵を前にして考え事をしてしまうのは愚の骨頂ですね。


 今まで通り、試しながらやっていくとしましょう。


「ミズモチさん。氷で糸を止めることはできますか?」

「ブル〜」


 土蜘蛛ボスの位置がわからないので、張り巡らされる糸を凍らせていくしかありません。ミズモチさんの魔力量なら、土蜘蛛ボスさんにも負けないほどの勢いで凍らせることができます。


「キシャああああああ!!!!!」


 凍っていく糸に怒りを込めた土蜘蛛ボスが降りて来ました。

 1度目は驚かされましたが、2度目は驚きませんよ。


「ミズモチさん。お願いします!」


 ミズモチさんに中心に運んでもらって、落ちてくる速度を上げてやってくる土蜘蛛ボスに、それを狙って白金さんを突き立てて土蜘蛛ボスさんを巣の外へ突き上げます。


 空も見えないほど巣に囲まれていた本殿を、白金さんが突き破ります。


「空が見えました!!!」

「ブル〜!」


 空中に吹き飛んだ土蜘蛛ボスさんを追いかけて、ミズモチさんが白金さんを駆け上がってくれます。

 垂直に立っている白金さんを駆け上がっていく。ミズモチさんの走行力がすごいです。


「回天!」


 土蜘蛛ボスに追いついて、鬼切丸さんを抜き放ちます。


 しかし、土蜘蛛さんもただでは終わりません。

 さすがはA級ダンジョンのボスモンスターです。


 空一面に糸が張り巡らされています。


 まるで糸が大きな口を開いたような化け物のようにすら見えます。


「アベフラッシュビーム!」


 私は一点手中の魔法を使いますが、糸を削ることしかできません。


「くっ、私ではどうすることもできません。ミズモチさん、お願いできますか?」

「ブル〜」


 ミズモチさんは、こちらを食べようとする糸の口に対して、氷でドラゴンを作り出した。


「なっ! ミズモチさん。これは?!」

「ブブブブブブブブルルルルルルルルル!!!!」


 ミズモチさんもやっぱり進化されておられるのですね。

 氷と毒の混合技です。


 そこに私に合体させたらどうなるのでしょうか?


「ありがとうございます! さすがはミズモチさんです」


 どこかで弱気になっていました。

 戦闘する意欲はあるのに、強い相手がいるとビビってしまう。


 やっぱりミズモチさんと二人で戦うことで自分を見つめ直せますね。


「《聖》なる魔法よ。ホーリー!!!」


 ミズモチさんの氷で出来た毒のドラゴンを私の聖なる結界が、全ての困難を寄せ付けません。


「ブル〜!!!」


 久しぶりにミズモチさんと力を合わせて、合体魔法を放ちます。

 二人とも魔力も威力も上がっているので、スノーベアーダンジョンの時よりも遥に強力な一撃が糸の口と激突します。


 ですが、さすがは土蜘蛛ボスさんです。


 私たち二人の魔力を合わせても、土蜘蛛ボスさんと同等の力を秘めています。


「強いですね。ならば」


 私はミズモチさんの上で鬼切丸さんを納刀します。

 魔力を鬼切丸さんに全てを込めます。


「魔綿で試した一撃をここで」


 ミズモチさんが注いでくれる魔力も全て鬼切丸さんに込めて抜き放ちます。

 

「刀に《光》を……、一文字斬り」


 光の斬撃が空を飛ぶ。


 ぶつかり合う魔法同士の上から、土蜘蛛ボスさんを切り裂きました。


「キシャああああああ!!!!!」


 悲鳴をあげて土蜘蛛ボスがこちらを睨んでおります。


 勢いを失った糸の口は、ミズモチさんが放つドラゴンによって消滅させられました。そのままの勢いで土蜘蛛ボスが飲み込まれていきます。


「やりましたね!」

「ブル〜」


 久しぶりに全部出し切った気がします。


 ミズモチさんも疲れてしまったのか、二人とも空中でバランスを崩しました。


 空から落下してどうにかしないと……。


「ヒデオさん! ミズモチさん!」


 カオリさんの声が聞こえます。


「私が受け止めます! 《闇》よ!」


 カオリさんの魔法が私たちを受け止めてくれました。

 吸収するだけじゃないんですね。


 私はそのまま意識を失ってしまいました。

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