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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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オーダーメイドの依頼

 私たちは魔綿を手に入れたのが遅かったこともあり、その日は泉大津に宿をとって、次の日に帰ることにしました。


 夕食は、泉州地方の郷土料理が食べられる居酒屋にお世話になりました。


 泉州水なすの浅漬

 じゃこごうこ

 ばらずし

 鯨のハリハリ鍋

 バッテラ

 ごより豆/じゃこ豆

 白味噌雑煮

 あかねこ

 半助豆腐

 若ごぼうの炒め煮

 鱧皮ザクザク


 ハリハリ鍋をメインにたくさんの郷土料をいただきます。


「少しクセがありますね。だけど、どれも出汁と香りが優しい味わいです」

「ですね。それに居酒屋さんなのに、お好み焼きや、たこ焼きまで注文にあるのは、私でも大阪ならではだなぁ〜と思います」


 カオリさんが鍋に癒され、私は久しぶりの粉物とビールに舌を唸らせます。

 どれも癖があり、味わい深いので、これは一度食べておきたい一品ばかりですね。


「ソースって、ビールと合いますね」

「はい。味が濃いので、さっぱりとしてくれていいんですよ。しかも、大阪ってクラフトビールが多く存在するので、ご当地ビールも楽しめて美味しいです」

「はい!」


 ミズモチさんも相変わらずの、踊り食い状態で様々な料理を取り込んでは消化していきます。

 

「ミズモチさんはお気に入りの料理はありましたか?」

「ブル〜」


 ミズモチさんが刺したのは、マグロの唐揚げでした。


「魚のお肉もお好きだったのですね」

「刺身などもミズモチさんは好きですよね?」

「ブル〜」


 おや? 私はてっきり肉食派だと思い込んでいましたが、カオリさんの方がミズモチさんの好みを知っていたようです。

 ミズモチさんと一年以上いますが、知らないこともまだまだたくさんあるのですね。


「明日には京都に戻るので、今日は早めに寝ましょう」

「はい」


 ミズモチさんが満足したところで私たちも飲み終えて、本日はホテルですぐに休むことにしました。

 大阪だからと言っても、枚方に帰るのは遠いので、今日はホテルです。


 ゆっくりと実家で休みたいので、年末には帰りたいものです。



 日付が変わって、京都の上京区に戻りました。

 寄り道をしないで、西折さんの工房を訪ねます。


「こんなにも早く戻られるとは思いもしませんでした。昨日の今日ですよ」


 3日前に注文に来たので、移動を入れれば二泊三日で戻ってきたことになります。

 自分でも早いと思いますが、それだけ装備の充実化は先決だと思っているからです。


「こちらが魔綿になります」

「確かに、魔綿に間違いありません。しかもこんなにも大量に! これは買取費用を払わないといけませんね」

「いえ、余りは全て差し上げます。ですから今回の土蜘蛛の系と魔綿を使った装備の作成をお願いします」

「もちろんです! 阿部さんの依頼を真っ先に行わせてもらいます。それぐらいの優遇は材料を提供いただいた恩返しにさせてください」

「ありがとうございます」


 それからは奥様が出てこられて、カオリさんと私の採寸を行なってくださいました。和風の着物がデザインになるので、西陣織のパンフレットをもらって色合いや付与するべき内容などを話し合いました。


 物作りというのは、作り出す前の段階がどれだけ大事なのかわかるお話ばかりです。


 私たちの戦い方に合わせてもらう必要もあるので、西折さんに戦闘時を実演で見せました。白金さんや鬼切丸さんを振るって、頭部を光らせて魔法を使います。


 闇魔法を使い、金棒を担いだカオリさん。


 二人の戦闘スタイルに驚かれていました。

 ですが、西折さんはプロですね。

 デザインを提案してくれて、色合いパンフレットから選んで決めました。


 そこに魔石を使った付与の内容を決めて、西折さんが設計図を作成して。


 なんだかんだと話し合いは三日にも及んでしまいました。


 12月に入ったばかりだと思っていましたが、いつの間にか10日になろうとしています。


「ここから10日ほどで作成していきますので、受け取りは二週間ほど見ていただけるとありがたいです」

「そんなに早くできるのですか?!」


 私はてっきり注文をしてから一ヶ月ほどはかかるのだと思っておりました。


「優先して作らせてもらうからです。本来は受けている仕事とかがあれば、一年や二年ほど待ってもらうこともあるのですが、全ての仕事を材料不足でストップさせていました。そのため阿部さんが材料を持ってきてくれたので、最優先で作らせてもらいます」


 なんだかズルいことをしている気分になりますが、今回は優先させてもらおうと思います。ですが、それでは悪いと思ったので、二週間の間は、私たちも土蜘蛛の糸を採取して、土蜘蛛を減らし。時間に余裕を見ては魔綿採取も続けて行うことにしました。


 スタンピートの兆しがあった土蜘蛛も、連日の討伐と採取で随分と数を減らしました。


 あとは土蜘蛛のボスを倒せば、一定期間の安定は望めると思います。


 消滅させるかどうかは、冒険者ギルドに委ねようと思っています。

 西折さんに渡す以外の土蜘蛛の糸は冒険者ギルドに売っているのですが、かなり好評で喜ばれているのも知っています。


 材料が取れるので残したいという考え方もありますが、ダンジョンは危険です。


 その判断を間違えばご近所ダンジョンさんのように成長して、挑もうと思った時には手がつけられなくなってしまうこともあります。


 私としてはAランクまで成長しているので消滅させる方が良いと思います。


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