鬼退治に向かいます
私は白鬼乙女さんのことを調べて、各地に鬼の伝説が残されていることを知りました。
様々な鬼が魔物として出現しているダンジョンが存在すること知りました。
私が大阪で挑戦した茨木童子ダンジョンもその一つとして考えるなら、様々な地域に鬼ダンジョンが存在しています。
そこを攻略することで白鬼乙女さんのご近所ダンジョンを攻略するために必要な手がかりを得られるのではないかと考えました。
《京都》酒呑童子伝説
《秋田》三吉鬼伝説
《鳥取》鬼住山伝説
《青森》岩木山鬼伝説
《香川》女木島の鬼伝説
ユイさんが調べてくれたダンジョンと化している名所です。
それぞれのランクは分けされていてBランク以上です。
その中でも京都、秋田、青森はAランク認定を受けています。
「全国津々浦々ですね」
「どこから攻略を考えているんですか?」
「京都の酒呑童子を最後にしようと思っています。ですから、先に東北地方にある秋田と青森を先に攻略しようと思います」
ダンジョンの居場所は、ユイさんが一緒に調べてくれました。
まとめてくれた資料を、カオリさんと共有して移動手段やホテルなどを手配してくださいました。
なんでしょうか、ユイさんとカオリさんが協力体制で私を支えてくれることになって、話がスムーズに進むようになりました。
私がユイさんと話しているときは、疑問があると聞いてしまっていたので、その手間が省けているような気がします。
「それでは九月いっぱいは私は動けないので、ヒデオさんとミズモチさんだけで攻略に向かってもらうことになります」
「はい! がんばります」
「それに、東北を先に選んでもらってよかったかもしれません」
「どうしてですか?」
「これから冬になっていくので、東北地方だと雪が降り始めます。十一月を過ぎるとそちらにも気を配らなければいけません。ですから、九月、十月を使って青森、秋田と攻略できるといいのですが」
「なるほど! そこまで考えていませんでした」
私は東北地方には行ったことがないので、そこまでの考えに至りませんでした。確かに東北地方は九月の時期でも全然温度が違う報道をしていましたね。
「それでは九月の残り一週間を一先ず青森の方へ向かってみます」
「はい。ダンジョンの場所はこちらです」
さすがはカオリさんです。
ユイさんからもらった情報をまとめてくれています。
「青森県弘前市鬼沢字菖蒲沢の鬼沢村の鬼神社ですか?」
鬼沢村の鬼神社というだけで、かなり鬼のことについて詳しそうです。
「はい。たくさんの鬼が祀られているそうです。昔々、岩木山の鬼と仲良くなり、相撲をとって遊んでいた村人が水不足で困っていることを話すと、鬼は一夜で水路を作り、干ばつから村を助けてくれたと伝説が残っているとか」
私ではそこまで詳しくは調査をしませんね。
ユイさんがダンジョンについて調べてくれて、カオリさんがネットを駆使して色々と調べてくれています。ありがたいことです。
「弘前プラザホテルを予約してあります。とりあえず一週間分の予約を入れているので、そちらを拠点にしてダンジョン攻略をお願いします」
「はい。何から何までありがとうございます」
「いえ、今回は現場に行ってお手伝いができないので、申し訳ありません」
「何をいうんですか、ここまで準備をしてくれただけでも十分です」
いくらお金があっても、こういう手間がなくなるわけではありません。
カオリさんが、私の代わりに段取りを組んでくれるだけで、私はすごく楽です。
「明日から出発ですので、本日はカオリさんのご飯が食べたいのですがいいですか?」
「もちろんです。ヒデオさん」
仕事モードから家庭モードになったカオリさんに抱きしめられます。
「どっ、どうしました?」
「ふふ、明日からいなくなるので、いっぱい甘えておこうと思ったんです」
「そっ、それは嬉しいですね」
付き合いだして五ヶ月が経ちますが、まだまだ照れてしまいますね。
よく十年までは新婚と言っていいと言われていますが、私は、まだまだ新婚どころか付き合いだしたばかりなので、ちょっとしたことが恥ずかしいです。
「ミズモチさんも」
私から離れたカオリさんがミズモチさんをギュッと抱きしめました。
「ガヴュ〜!!」
ミズモチさんも嬉しそうです。
「それでは料理を作りますね。少し寒くなってきてので、暖かいグラタンを作りますね。ミズモチさんはパーティー用のお鍋で作っちゃいましょう」
「えっ! そんなことができるんですか?」
「ええ、シチューの応用ですけどね」
シチューと言われるとカオリさんが初めてお弁当を作ってくれた時に、シチュー論争をしたのが懐かしいです。
シチューがグラタンになって、再登場です。
ホワイトソースコンビは、少し肌寒い夜にチーズの良い香りと食欲をそそってくれますね。
「ミズモチさん! 熱いので、いきなり飛び込んだら、また体が熱くなりますよ!」
「喜んでもらえて何よりです」
「凄く美味しいです!」
一週間ほどカオリさんの料理が食べられないと思うと寂しいですね。
ですが、頑張って青森に行きましょう。




